9/15 "TOXIC PUNK WASTE vol.98〜September HARDCORE Harvest Festa"@渋谷LUSH / Who $hit / Diet Cheat / Bored to Death / Groaning Groove / Segwei / Hard Core Dude / Screwithin / Nothing.Nothing.Nothing! / Spy Master

 土曜は久しぶりに音楽のライブに行ってきましたよ。日記のログを遡ってみたら、客として観に行ったのは実に2ヶ月ぶりという事実に我ながら愕然w。
 会場である渋谷Lushには数年前に一度行ったきり、しかもその際はKDさんやNMさんとタクシーで行ったので*1道とかは全然覚えてなかったので、ちと早めに現地に着くよう動きまして、16時半に渋谷着。相変わらず一歩降り立った瞬間から沸きあがる憎悪の念を抑えこみつつ、事前にLushのサイトでチェックした地図の記憶を頼りに、足早に渋谷の街を移動移動。
 渋谷にはGraceland*2が潰れて以降とことん縁の無い身ではありますが、Lushに至る宮益坂には覚えがありまして。今も健在かどうかは存じませんが、90年代初頭は、この坂の所々にに数軒スポーツ用品店があって、そこでNFLとかNHL*3とかのキャップを買ったりしてた記憶が。当時の贔屓の選手*4が Kansas City ChiefsのRB、Christian OkoyeとDenver BroncosのFS、Steve Atwaterだったせいもあって、KCやDENのキャップとか買ったなぁ・・・とか感慨に耽りながらほってほってと歩を進め、なんとか無事開演時間前に辿り着くコトができまして。ところが、まだ開場してないとのコトだったので、暫し待機。すると、程なくしてDLさんやHTさん、Bさんらがやってきたので、談笑しつつ時間を潰した後入場。そして間を置かずに開演。
 トップは、Toxic Punk Waste主宰のワタゾウさんの新バンドWho $hit。vox、G、B、Dsの4人編成で、ワタゾウさんはvox。GがEncroached / Touch Meのモチヅキさんだったのが、ちょっと意外だったり。音の方は、苦味ばしった燻し銀のlate80's風味なHardcore Punk。RipcordとかCitizen's Arrest辺りを彷彿とさせられました。叙情性と無縁な荒涼としたサウンド・スケープが心地よかったです。二番手のDiet Cheatは、相変わらず捻くれ曲がった亜脱臼HCを展開。激しさを損なうことなく音数を削ぎ落としたソリッド極まるサウンドは切れ味抜群。見た目からしてAlbiniライクなGの方の存在感とパーカッシブなプレイが素晴らしい。三番手は、札幌から遠征してきたBored to Death。vox、G、B、Dsの4人組で、パッと見にはかなり若そうな印象。音のほうも見た目の印象通りのThrash系で、いろんな意味で期待を裏切らないカンジっつーかw。若気の至り気味な部分も散見できて微笑ましく見てたのですが、後半尻上がりに調子を上げてきて、なかなか健闘したんじゃないかと。微妙にバタついてるドラムが良い味出してましたね。
 四番手はGroaning Groove。久しぶりに観たけど、やっぱ最高。80年代初頭のL.A. Hardcore Punkの空気感を現代に再現する稀有な存在。特にvoxのオオノさんのスタイリッシュ度ゼロっつーかマイナスなアクションの数々は、いつ観ても素晴らしすぎ。オシャレでキメキメなアクションが横行する現在のシーンに対するアンチテーゼ・・・なんてコトはなく、単に天然なトコがキュートw。勿論Punk の旨みたっぷりな楽曲のクオリティも抜群に高く、演奏のドライブ感も満点。こういうバンドをリアルタイムで拝める幸せは筆舌に尽くし難い。

 Hard Core Dudeを観るのは、21世紀になってからは初めてw。今回はオーソドックスな4人編成だったけど、Bが女性というのがちと意外。でも、その女性Bは SOnic Youthのサンバイザー着用だわ譜面台を立てるわで、曲者臭をプンプン放っており、期待が持てる印象。で、スタート。演奏は意に反してマトモで、ちと肩透かし(笑。voxの方は例によってマスク着用で、ステージ上を右往左往しながら吼える様に歌うスタイル。総じて以前観た時よかちゃんとしてるなーってな印象だったのですが、合間合間のMCのC調っぷりに安堵。やっぱHCDはこうでないとねw。楽曲の方は、適度にグダグダなれどツボを心得た絶妙な脱力っぷりが良い塩梅。何気にHC以外の引き出しから飛び出たと思しきフレーズが多く、それをきっちり消化してHCとして再構築してみせる懐の深さは、やはり侮れないものが。やっぱいろんな意味でカッコ良いなぁ・・・と再認識した次第。


 で、この日一番ガツンときたのが、続くScrewithin。昨夏観た時と違い、今回はツイン・ボーカル仕様*5。タイトかつ強靭なリズム隊と爆裂ノイズ・ギターで構築されるサウンドは、ノイジーなUS Hardcore Punkといった風情で、Crust等をベースとするNoise Coreとは完全に一線を画すスタイルで新鮮。しかも、ノイジーとはいっても各パートの音がしっかり聴こえて楽曲として成立するギリギリなラインを保っているので、ただの轟音ってワケじゃないトコがミソ。特筆すべきはDsで*6、パワフルなんだけどドライブ感満点なドラミングがサウンドを牽引しており、否応無しに煽られる煽られる。ツイン・ボーカルというスタイルも過剰な音の洪水とマッチしてたし、視覚的な意味でも機能していたんじゃないかと。激しいサウンドなんだけど威圧的な雰囲気は全くなく、むしろpositiveなヴァイブすら漂っていて、そんな空気感も好印象でございました。カッコ好かったです。

 トリはSpy Master。ライブ前、企画のトリだったり翌日にレコーディングを控えていたため酒をセーブしていたハットリさんがガチガチに緊張してたからちと不安もあったのですが、蓋を開けてみれば上々な仕上がり。普段はおとなしいフロアが熱を帯びていたせいか、バンド側もそれに呼応し、熱いステージングを披露。途中、何故か仕込まれていたアイスホッケーのスティックをブン回すというSpyにしては珍しいギミックなんかも織り込みつつ、極上のメロディアスな Hardcore Punkサウンドを展開。ホント良い曲を数々持ってるよなぁ。この日のライブでは客のノリが良かったのでシンガロングしまくりで、いつにも増して楽しかった!何故かSpyのライブって大人しく観るのがデフォっぽい不文律的な雰囲気があるんだけどw、やっぱモッシュしたりシンガロングしたりしながら観たいバンドだよね。


 終演後、HCDの物販を覗くもサイズがYouth Lまでしかなかったので、一人蚊帳の外・・・(´・ω・`)。BさんやSATさんが喜々として選んでるのを遠巻きに眺め、emoい気分を堪能。その後は、DLさんに教えてもらった梵天という二郎インスパイア系の店を教えてもらい、そこで遅めの夕食を摂ったのですが、店の雰囲気や店員さんの応対は好印象だったものの、絶望的に量が少なくてしょんぼり・・・。特に野菜の盛りの物足らなさには閉口。しんなりし過ぎなくらい茹でられてしまってる上に少ないっていうのは、ちょっと・・・。味の方は、けして悪くはなかったのですが、二郎のツボとも言えるポイントをことごとくマイルドにアレンジした結果、味が濃いわりにはクセの無い、微妙に中庸っぽい仕上がりとなってしまってたような。ただ、細かい味の調整とかはしてくれるようなので、味の濃さとかは調整出来る模様なので、普通のラーメン屋としては問題ないんじゃないでしょうか。
 つーワケで、最後の最後で微妙に歯切れの悪い展開となってしまいましたが、ライブ自体は長丁場をあまり感じさせない展開で、楽しゅうございましたよ。

*1:たしかGauge Means Nothingの解散ライブ@新宿からハシゴして行ったような

*2:渋谷のマンションの一室にあったレコ屋風味なショップ。20代後半くらいの世代くらいまでは知ってる・・・よね?

*3:昔はBSで放映してたんで、ちょこちょこ見てたのよねー。まだWayne Gretzkyが健在だった頃でした

*4:チームじゃなくて選手単位で観るクセがあるのです

*5:最近はこの編成がデフォだそうで

*6:BREAKfASTの方