これがMy War盤のジャケ

Discography

Discography

 2000年秋から2001年6月までという、ほんの僅かな期間、Philadelphiaを中心に活動していた4人組HCバンドのディスコグラフィ
 サウンド的には、当時隆盛を極めていたRaging Thrash路線*1なんですが、地味にフックの効いた曲が多くて、なかなか聴かせてくれます。
 大半の曲は1分以内*2にも関わらず、どの曲もきっちり展開させ、前述したようにフックがあるし、ファストな曲ばかりではなく、要所要所でパンクなナンバーも聴かせてくれるという、ツボを心得た作曲センスが光ります。微妙にYouth Crew風味が混じってるのも面白い。ただ、良くも悪くも非常に綺麗にまとまり過ぎてて、HC特有の歪なテイストが薄めなのが、イマイチパっとしなかった原因なのかも。演奏は手堅いし、voxもアヴェレージなカンジで、ブチキレ・テンションってワケじゃないしね。"On The Attack"みたいなキラー・チューンも持ってたんだけどねぇ。ただ、このアルバムに収録されてるライブ音源では、いいカンジに荒々しくなってまして、このノリを音源に活かして欲しかったなぁ、とか思ったり。
 このアルバムには、大雑把に3種類の音源が入ってまして、M-1〜5が1st 7"の曲。ちなみに、何故かこの音源だけはリプロくさいです。だってアナログのヒスノイズが聴こえるしーw。M-6〜9は、多分"Feeding Frenzy"っていうデモ音源*3。それと、2001/4/1のlive@CBGB's。M-6〜9の音源は解散の一ヶ月前に録音されてるんですが、1st 7"に比べると、かなりサウンド・プロダクションが変わってまして、随分音が太く、モダンになってます。今にして思えば、この時期にはメンバーの方向性が変わってたんじゃないかな、と。それは、解散後のメンバーの動向からも窺えるかな、と。
 2001年6月に、CRO-MAGSやBAD BRAINSとのライブを以って解散した後、ベースのZackはカナダのVIOLENT MINDSに加入、ドラムのRichやvoxのMatt Summersはレーベル運営ってカンジだったのですが、意外な転身を図ったのがギターのMatt Smytheでして、なんと、あのTERRORに加入しました*4。この動向は、SHARK ATTACKの微妙なYouth Crew風味や、末期のサウンド・プロダクションとかにも符号するんじゃないかにゃー、と邪推してみたり。
 ともあれ、ユニオンとかでも叩き売られちゃってる不遇のアルバムですが、充分カッコ良いと思うので、一度チェックしていただきたいものです。
 ちなみに、このディスコグラフィは、↑のamazonのリンクでも分かるように、現在はReflection Recordsからリリースされてますが、元々はMatt Summersが運営していたMy War Recordsからのリリースです。中身は同じ*5ですが、ジャケは違います。

*1:DOWN IN FLAMESとかTEAR IT UPとかDEAD NATIONとかのラインね

*2:一番長い曲でも2分無いしw

*3:CDのライナーには音源時期しか記載されてないんで、詳細は不明なんだけど

*4:現在は既に脱退

*5:収録曲はね。サウンド・プロダクションは不明