• 楓のはらわた & おおた堂「MANAKA & IKUNO」

 武藤礼恵さんトコの冬コミの新刊は3冊あるのですが、そのうちの1冊を、まず紹介。To Heart2の小牧姉妹がメインで、愛佳総受けw。放課後の教室が舞台で、郁乃が愛佳にあんなコトやこんなコトを・・・みたいなお話。入院中に愛佳が郁乃に対して行った、善意とも欲望ともとれる数々の行為が引き金となって、郁乃の、愛佳への歪んだ想いが発露したってな設定。
 序盤は、ねちっこい責めが展開。貴明の机の角を使った自慰を強制させたり、ストリップさせたりと、フィードバック・ノイズみたいな、おとなしめのイントロだなぁ・・・と思ってたら、急転直下、愛佳の極太ディルドー排泄という、どへヴィなシーンに雪崩れ込む。愛佳は、郁乃によってケツを開発&拡張されていたのでした。ディルドー排泄に続き、直接的な表現は避けつつも、脱糞&浣腸プレイというスカ・シーンをフォロー。武藤さんの作品では、スカってお目にかかれない*1ので、そういう意味では貴重かw。
 浣腸責めの後、新キャラ登場。その人物は、由真。なんと、ふたなり仕様*2。最初から愛佳の痴態を見ていた由真は既に勃ってまして、パニくってる愛佳の口を犯す。犯されながら、徐々にチ○ポの味に目覚めていく愛佳に追い討ちをかける様に、服を脱いだ郁乃の股間にも屹立したモノが。来栖川製の薬によって生えたモノだ、と。ここで来栖川を絡めてくるのは、上手いよね。To Heartの世界観なら納得ってカンジだしw。
 そっから先は、お得意のgrindパートに突入しまして、3Pでくんずほぐれつ汁まみれモード全開。包茎ちんこの皮剥きやら恥垢を筆頭とした、味やら臭いやらを強調したフェティッシュなテイストも織り込みながら、お約束の「♥」が乱舞*3しまくる濃厚な描写が炸裂。
 でも、なんだかんだで最後まで愛佳は処女のままっていうのが、良いですねー。ラストにも連なっていくのですが、想い人と結ばれるのか、それとも・・・?という妄想膨らむシチュ。由真が作中で放った言葉*4とか、思わせぶりなラストには、思わず続編を期待せずにはいられないっつーか。
 この作品、常に郁乃の言葉責めが軸になってまして、これが実に効果的。冷たく言い放ったり、怒ったり、なだめすかしたり、貴明に連絡してこの場に呼びつけると脅したり、といった具合に、手練手管の限りを尽くして、愛佳を責め立てるワケで。
 アンビバレンツな想いを内包しつつも、徹底してサディスティックに徹する郁乃と、郁乃が微かに垣間見せる想いの機微を感じ取り、甘んじて責苦を受け入れる*5愛佳という姉妹の関係が、実に魅力的。そういった心理描写の妙と、前述したようなハードなエロとが渾然一体と化してまして、良い塩梅です。惜しむらくは、由真の存在意義が微妙だった点。姉妹の関係に割って入るだけのパワーは無かったかな?とか思ったり。
 とは言え、今回もひと味違ったテイストが盛り込まれてまして、読み応えアリ。テキスト・ネタで毎回趣向を凝らすのって大変だと思うんですが、そういった命題をきっちりこなしてらっしゃるかと。無論オススメですー。
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*1:ご本人も後書きで書かれてましたが

*2:先天性

*3:武藤さんのテキストの特徴である「♥」に、作中で郁乃がツっこんでるシーンがあるんですが、あれは一種のセルフ・パロディも兼ねてるのかしらw?

*4:ふたなりの部分を人に見せるのは、これが初めてじゃない、とか

*5:快楽に抗えないという事実も孕んでますがw