• じどうはんばいき「G-Works 01」
  • じどうはんばいき「二次創作作品集/R/」

 「G〜」は今年の夏コミ・リリース。コピー誌の再録+描き下ろしという構成のよろず本。イラスト+テキストというスタイルで、お気に入りのキャラや作品に対する想いを、愛情たっぷりに表現されてます。ネタも新旧入り混じってまして、初手から「名探偵ホームズ」ですよw?ハドソン夫人やポリィという獣人系のイラストが新鮮。つーか、ここのテキストを読んで、初めてハドソン夫人が19歳だというコトを知ったよ・・・。登場キャラが総童貞って説も最高w。
 他には、美味しんぼとか真三國無双とかサモナイ3とかモモーイとか*1GAとかぱにぽにとか・・・etc。なかでも、げんしけんは、荻上さんメインのショート・カット・チューンも用意されており、尺多め*2。オフィシャルの同人誌*3で描きたかったネタとかにも、ちょっと触れてて興味深かったり。絵もさることながら、全体的にテキストが面白いので、実に読み応えがあります。何度か書いてるケド、あたしゃこういったよろず系の雑多なテイストが詰まった本が一番好きなんで、満足満足。
 「二次〜」は、以前reviewした再録本の第二弾。今回の本には、A・浪漫・我慢さんが初めて描いたエロマンガとかの初期作品が多めに収録されてまして、アーカイブ的な色合いも濃く、興味深い。ラブひなや痕なんかの作品は、絵的にもストーリー的にも今に通ずるテイスト*4を感じられますが、個人的には1995〜1997年辺りの、ときメモを中心とした一連の作品群に反応。まだまだ拙さの残る作品*5が多いのですが、作品やキャラに対するド直球な愛情が感じられ、初期衝動満載で良いなぁ、と。特に、ときメモの如月さんに対する熱い想いが端々に感じられ、良いなぁ、とw。色んなシチュやコスを妄想したイラスト&テキストも熱いのですが、如月さんの告白を描いた「みおまん」の、奇を衒わない学園恋愛テイストも眩い。ここら辺の熱さは、「もてね!?」とかに通ずるものがありますね。
 それと、巻末のコピー誌再録祭りも圧巻。小さい字でみっちりと詰め込まれたテキストからは、語っても語っても語り尽くせぬ作品への偏愛っぷりが伺われ、読んでて楽しい楽しい。なんつーか、こういう過程を経てる人っつーのは信用できるっつーかw。
 今現在の甘詰さんのファンには、ちょっとlo-fiすぎる作画だったりするかもしれないけど、内容の充実っぷりは全然今に通ずるものがあると思いますんで、機会があったら一度は読んでみると面白いかも。それと、キャリアの長いOld Schoolなヲタの方にはオススメしたいです。この空気感は、現場にいた人にしか伝わらないからねー。
HP>http://www33.ocn.ne.jp/~nichieto/enter.html
ex.>id:PIG-M:20050413

  • 酔月工房「うさトロ!」
  • 酔月工房「うさうさ☆セイバー電波戦争③」
  • 酔月工房「うさうさ☆セイバー電波戦争④」
  • 酔月工房「オヤシロ様がくる。」
  • 酔月工房「トロクェイド電波劇場外伝 トロクェイドとひよこの木」

 酔月工房さんトコの本をまとめ買い。「うさトロ!」は、月姫Fateのcrossoverもの。お馴染みのトロクェイドやうさセイバーが乱舞しているのですが、ヒレラルキー的に底辺なうさセイバーの受難っぷりが見所っつーかw。無論、小ネタも満載でして、中でも翡翠さんの壊れっぷりが素敵。シーマン姿で登場して、関西弁でボケ倒してたりします。ここら辺は、多分別のネタとのcrossoverだと思うんだけど、そのネタが分からない・・・。他にも、ちよちゃんネタやらジョジョネタやらが随所に散りばめられてまして、そんな元ネタ探しも楽しかったり。
 「うさうさ③」は学校を舞台にしたスラップスティック・コメディ。転校してきたセイバー&うさセイバーと藤ねぇとの対決*6や、慎二&ライダーと、擬人化wしたうさセイバーとのバトルとかを軸に据えつつも、しっかりと知恵留先生とか、こみパの縦横オタなんかのcrossoverネタなんかも散りばめてあります。頭身が激しく伸び縮みする作画も相まって、なんとも賑やかな仕上がりです。
 「うさうさ④」は、いきなりHELLSINGの少佐ネタでイリヤ*7が登場。ご丁寧に飛空挺にも描かれちゃってますよ*8
 キャスターの嫉妬の端を発するお話なのですが、その微妙な動機とは裏腹に、以前描かれたメカイリヤ・ネタとかを上手く絡めまして、なかなか凝った展開となっております。なんせ、前後編に渡るスケールの大きな話となっちゃってますから。
 「おやしろ〜」は、ひぐらし本。雛見沢の象徴である「おやしろ様」が、トロクェイドやうさセイバーと同系列のキャラ「おやちろ様」として登場してる時点で、推して知るべしってな内容w。原作の怖いエピソードなんかが散りばめられているにも関わらず、「おやちろ様」が絡んできた時点で全て台無し風味っつーかw。途中、何故かゲームブック・スタイルへ移行するという変則的な展開もあって、いつにも増してネタが詰め込まれてるカンジ。
 「トロクェイド〜」は、月姫ネタで、トロクェイドに付き物のw、ひよこをネタにしたスラップスティック・コメディ。トロクェイドからひよこの生える木を教えてもらった琥珀さんがひよこを増殖させ、遠野家でクーデターを起こすのですが・・・ってなカンジで、琥珀さんの暴走、翡翠さんの冷徹なツッコミ、そして秋葉様のド迫力といった具合に、各キャラの持ち味を効かせてのショート・チューンってな印象。
 どの作品も、様々な頭身の絵柄を駆使して、全体のバランスを上手く制御してるカンジ。リアル頭身の、若干濃い口な絵柄が要所で映えていて、良いアクセントになってます。どなたにも安心して楽しんでいただける、ハイクオリティなコメディかと。
HP>http://suigetu.vis.ne.jp/
ex.>id:PIG-M:20041207

*1:さすがにエロ絵じゃないですよw?

*2:つっても3ページですが

*3:⑥の限定版のヤツね

*4:当時から「陰」と「陽」の要素を併せ持っていたのね

*5:なんか、あの時代の匂いがするんだよね、こういう絵柄って

*6:つーか、一方的にやられまくる藤ねぇ萌えw

*7:厳密にはイリヤじゃないんだけど

*8:この飛空挺が細部に至るまで、実に凝ったディテールで描かれてて、圧巻