TOXIC PUNK WASTE vol.93@西荻窪STUDIO UEN/9 HOURS/DIET CHEAT/MAD MANIAX/SPY MASTER

ケータイのバッテリー切れで、写真はこ

 今日は@WALLでのCOUNT OF STRENGTH企画に行こうかと思ってたのですが、朝からまったりとしたテンションだったため、血気盛んな若人だちが集う企画でもみくちゃにされる気力が湧こうはずも無く、家でグダグダとしていたのですが、夕方近くになると、流石に飽きてくるワケで。
 で、ふと思い立って、Toxic Punk Wasteに行くコトに。Toxicといえば、月末にWATTSで開催されていた名物企画ですが、ご存知のようにWATTSは今月一杯で閉店。しかも、諸事情により先月末からHC系の企画は一切出来なくなってまして、先月のToxicは開催中止に・・・。駄菓子菓子、会場を移し、今月から再開と相成ったのでした。
 今回の舞台となったのは、西荻のSTUDIO UENというトコ。webで確認してみたら、北口にあるようで。WATTSもRinky Dink Studioも南口にあるんで、あんま北口には縁が無いのですが、駅からほぼ一直線という迷いようの無いロケーションだったので、あっさりと18時半頃到着。
 道中、ふとケータイを見たら、バッテリーが消耗してる・・・!?
 ・・・出かける予定が無かったんで、バッテリーをチャージすんの忘れてたw。おかげで、今日はlive写真が一枚も撮れなかったという体たらく・・・(´・ω・`)
 そんな傷心気分を引き摺りながら会場である2FのLスタに向かうと、丁度開場時間となりまして、入場。ちなみに、俺が最初の客だったりw。スタジオの中は、喫茶店風味な落ち着いた造りになってまして、約40畳というゆったりとした空間。
 入り口付近にテーブルとソファが設置されてまして、そこでHさん発見。軽いダメトークなんかを繰り広げてたら、わりとさっくりと開始時間に。
 トップは、9 HOURS。vox&G、B、Dsのスリー・ピース。voxの方の出で立ちが、そのサウンドを雄弁に物語ってる*1、往年の7 SECONDSの影響大なサウンド。速くて軽快で、ナチュラルにキャッチーな楽曲が持ち味で、そんな楽曲をきっちり歌い上げるvoxや、痙攣するような動きで叩きつけるように演奏するベースで彩っているのですが・・・今日の主役は、Ds。
 かなりガタガタなジャングル・ビートを叩き出しているのですが、崩壊寸前の演奏なれど、ギリギリのラインで踏みとどまってまして、その独特のグルーヴが異常にカッコ良い!演奏姿も、軽やかさなど微塵も無い固い動きと、ディストーションの効きまくった表情が素敵すぎw。以前観たときは、あんま印象に残らなかったんですが、今日はカッコ良かったなぁ。
 お次はDIET CHEATというバンド。vox、G、B、Dsの4人編成。全然知らないバンドだったのですが、なんでも、今日が2度目のliveだとか。でも、そのサウンドのクオリティは尋常ならざるレベルでした。いきなり、変則的なFastcoreから始まったので「なんか屈折したカオティック系なのかしら?」とか安易に思ってしまったのですが、あにはからんや、そんな生易しいレベルのサウンドではありませんでした。
 変則的なコードや、不可思議なフレーズを紡ぐG、艶めかしく底辺を蠢くB、ちょっと線が細いけどタイトなDs、そして、テンション高く喚きまくるvox。
 そのサウンドは、SST所属のバンドがやってるcrossover系HCサウンド、とでも言えば良いのでしょうか。無論、ただのリバイバルではなく、前述したようにFastcoreとかのエッセンスも加味されてまして、かなりオリジナリティのあるサウンドを披露。相当カッコ良いです。
 ただ、現時点では、まだまだ「HC」としては、ちょっと弱いかにゃー、と。演奏はカッチリしてるのですが、voxのテンションにバックが全然比肩出来てないんですよね。もっともっとサウンドからドス黒い情念が噴出してくるようになったら、手がつけられなくなるでしょうね。とは言え、この潜在能力の高さは並ではないですので、要注目のバンドです。
 3番手は、MAD MANIAX。vox、G、B、Dsの4人組。ド直球なハードコア・パンク*2をハイテンションにブっ放しながら、フロントの面々が動く動く。voxはひきつった様なアクションを見せつつ、ときに床を転げまわったりしながら咆哮。巨漢のB*3は、結構ジャンプとかをキメながら、硬質で高めのベース・サウンドで、バンドを牽引。Gは、ワウを効果的に使って、かなり味のあるサウンドを奏でてたし、Dsはパワフルに驀進。
 とにかく、圧して圧して圧しまくる、パワフル且つエネルギッシュなサウンドは、なかなかの破壊力。特に、時折見せるFastcoreなりな加速っぷりは素敵です。前述したように、アクセントとして小技なんかも効かせているので、単調になってないトコなんかも高ポイントでした。
 で、トリを飾るはSPY MASTER。SPYは今月3本目のliveになるのですが、ようやく見れたよーw。相変わらず、ナチュラルにポップなearly USHCっつーか「アメハー*4」の滋味溢るる素敵すぎるサウンドを展開してまして、ホント、カッコ良いなぁ。DAG NASTYやMINOR THREATのエッセンスがてんこ盛りって言ったら、分かり易いかしら?そこに、時折LA Hardcore Punkな隠し味なんかも効かせちゃって、もう!もう!!
 演奏はタイトな上に、ツボを心得たセンス溢るる小技なんかも随所に効かせてまして、文句無し*5。voxも、きっちり歌い上げつつ、叫ぶところは叫んでまして、緩急自在。Thrash系のバンドやOld School系のバンドは数あれど、こういう「分かってらっしゃる」HCバンドはけして多くはありませんが、SPY MASTERは、そんな「分かってらっしゃる」バンドの筆頭。現行のUSHCバンドでも、ここまでセンスの良いサウンドを聴かせてくれるバンドは滅多にいないぜ?「アメハー」最高!
 と、これで一巡したんで終わりかと思いきや、こっからが今日の企画の真骨頂である「2セット目」に入るのですw。ただ、DIET CHEATとMAD MANIAXは辞退w。
 2セット目の9 HOURSは、1セット目を上回るテンションで、飛ばしまくり。Dsは既に瓦解寸前っつーか、ちょっと瓦解してましたがw、そんなの全く問題じゃないくらいカッコ良いのだよ!voxも明らかに1セット目よか気合が入ってて良いカンジ。当然1セット目とは全部違う曲をやって終了。このドラミングが観れただけでも、来た甲斐があったというものです。
 でもって、大した休息時間も無いままに、SPY MASTERの2セット目がスタート。これまた、1セット目を凌駕するテンションを見せ付けてくれまして、ワタクシ大興奮。特に、1セット目とは打って変わって、ハットリさんのドラミングが凄い凄い。パワフルなんだけど躍動感もあり、ついでに無駄なアクションもついてたりしてw、傍から見てても、その好調っぷりが窺えるというもの。楽曲も、様々なヴァリエーションのUSHCを聴かせてくれまして、懐の深さをマスにアピール。なかでも、新曲とのアナウンスがあった曲は、男臭いシンガロングなコーラスもキャッチーな名曲でして、liveでの定番になること必至でしょう。
 この2セットで、SPYの持ち曲のほとんどを聴けたので、ワタクシご満悦でございます。来年3月には小岩eM SEVENでSPY企画をやるそうなので*6必見っつーコトで。
 SPYを観る度にいつも書いてますが、一刻も早くレコーディングして、音源を出しちゃってください。あんだけ良い曲が揃ってるんだから、もうシングル通り越してアルバムをリリースしちゃえば良いのに。
 終演後、Hさんと軽くダメダメなトークをカマしてから帰路に着いたのですが、西荻の駅前で、声高に「アスラン・ザラが〜」とか言ってるヲタ&腐女子の一団に遭遇してしまい、liveの余韻が台無しになっちゃった・・・w。

*1:目の下に墨塗ってたり、パーカーの上にTシャツを重ね着してたり

*2:☆HISATAKA☆を骨太にして、ロッキンなテイストを隠し味に効かせたカンジかしら?

*3:髪型も相まって、ちょっとNAPALM DEATHのShane Emburyを彷彿とさせます

*4:「アメハ」でも可w

*5:序盤、ちょっとハットリさんのDsが低調だった気もしますが

*6:9 HOURS、DIET CHEAT、GROANING GROOVE等が参戦予定だとか