10/16 "Slow Life,Slow Death vol.2"@稲田堤タマスタジオ/サギョウ/ANGEL O.D/GATE IS DOPE/CONVICT/ギニー/UNpro by hideki/TIALA/RHETORICAL PARADE

ANGEL O.D

 ワタクシ、京王線沿線に棲んで累計30年ほどになりますが、京王稲田堤で降りたのって、25年ぶり2度目かもw。ガキの頃、ココの釣堀に遊びに行ったはずなんだけど、あれは京王多摩川だったかしら・・・?
 午前中はI've@武道館のレポを書き直すために、泣く泣く「ぷにケ」を断念。家でちんたら書いてたら、あっという間に時間が過ぎ去ってしまいまして、結局稲田堤に着いたのが15時過ぎ。企画の開始は15時半予定だったので、まぁジャストっちゃジャストだったんですがね。スタジオ*1に至る道はメモってきたので、おっかなびっくり歩を進める。途中、目印となるスーパーを発見したのですが、想像以上にこじんまりとしていた上に、スタジオに至る道がほっそいのなw!住宅街の私道な雰囲気。そんな道をてくてくと歩いていくと、やがて多摩川沿いの幹線道路に出くわす。よく電車内から見かける風景が広がっていたので、一安心w。行けば分かるケド、道中はホント不安になるってw。
 幹線道路を線路方面に向かって歩くと、やがてそれっぽい方々が集っている、件のスタジオ発見。早速、目ざとく俺を発見してくださったDさんや0さん、KKさんが声をかけてくださり、しばし談笑。この建物は、上のフロアがカラオケで、地下がスタジオだそうで。
 途中、Dさんのお友達であるOさんを迎えに、Dさんと共に京王稲田堤まで戻る。Dさんとは何度かお会いしているものの、ゆっくりお話ししたコトは無かったので、あれこれ話す。まぁオフレコな話しばっかなですがねw。無事Oさんとも合流し、再度スタジオへ。お二方の話すヴィジュアル・バンド・トークが、すこぶる面白かったwww。色んな音楽を楽しめる方は、やっぱ面白いなぁ。無事に戻ったら、中からふらっと出てきたKYさんとばったり遭遇。先日の話しとかをしつつ、中へ移動。
 外の「カラオケ」を売りにした看板とは裏腹に、ロビーは結構ちゃんとした造りw。一番奥のスタジオが、今日の会場。内部は結構広め*2で、鏡面があったり、炎のトーチを模した間接照明があったりと、小綺麗。床はフローリング。場内のBGMには、PC+KAOSSPADによるelectronica風味なビートが流れており*3、なかなか良いカンジ。
 トップバッターは、この企画の主宰の方の「サギョウ」というソロ・パフォーマンス。椅子に腰掛け、エレキギターで不穏なコードをゆったりと爪弾き、その残響音や間を活かした音響的なアプローチと、エフェクトをかけ、轟音*4&絶叫でのたうち回るアプローチとの対比を効かせたスタイル。適度な音の隙間が心地良かった。
 ・・・?終演後、照明の下でサギョウの方をよく見ると、こないだeM SEVENで観たCOHOLのベースの方にそっくり。で、話しかけてみたら、やっぱCOHOLの方でした。色々演ってるんだなー。COHOLとは別に、サギョウでも活動していくとのコトだったので、次が楽しみです。
 続いては、早くもANGEL O.D登場。開始前から漲る緊張感が心地良い。銘銘が音を鳴らし始め、徐々に徐々に場内の緊張の糸が張り詰めていったところで、一気にスパーク。DEATH-lawさんとRIRYさんの絶叫が交錯し、KING-CHNAGさんとフティムラさんのギターが空気を切り裂く。04WDさんのベースはうねりを上げて底辺を這いずり回り、SHIGETAさんのドラムは、そんなカオスな空間を支える屋台骨を形成。メンバーは終始動き回り、アクションも大きいので、一見するとわやくちゃな様に見えるのですが、その実、演奏は意外なほどカッチリしてました。今回は結構音の分離が良かったので、微妙な「間」や「タメ」も認識出来まして、その楽曲のクオリティの高さも再確認。
 が、ちょっとしたトラブルがあり、結局ANGEL O.Dはステージ半ばで終了。せっかく素晴らしいステージングを披露してくれていたのに、残念。
 トラブルに関しては、真摯な話し合いの結果、和解。見解や認識の相違からくる問題だったし、絶対的な「間違い」があったとは言い難かったので、非常にデリケートな問題だったと思う。個人的には、ライブにしろ即売会にしろ、「参加者」という意識が最低限必要なのでは?と思うのですよ。自分たちの行動の一つ一つが、とてもとても微力なれど、その場に影響を及ぼしているっていう事実は、認識する必要があるんじゃいのかなぁ、と。
 「金を払ってるんだから好きに楽しむ権利がある」っていうのは一理あるんだけど、その態度が場内の空気を悪くし、それが結果的にバンドのパフォーマンスにも影響を及ぼしてくるっていうのは、想像に難くないと思うのですよ?
 何度か書いてるケド、自分への戒めとして、再度書いときます。自分の意見や主張を述べるのは大切なコトなんだけど、相手の視点で物事を再考してみるっていうのも、大事なコトだと思うのです。殊に、今回のように絶対的な「非」が見出せない場合は、尚更。お互いの立場や視点を認識出来れば、妥協するポイントも見出し易くなるでしょ?
 ライブにしろ即売会にしろ、基本的に「現場」が好きな人が集ってると思います。一部例外もあるとは思うケドw。だから、集ってる人、一人一人が、ほんの少しでもいいから「一緒にこの場を作り上げているんだ」っていう自覚を持てば、些細なトラブルとかは激減すると思うのです。
 奇麗事に過ぎないのは分かってるし、自分の姿勢や態度を省みれば、とてもそんなコトを言えた義理じゃないとは思うんだけど、それでも俺は「そう」ありたいと思い、「そう」あれるように努力したい。偽善的だろうがなんだろうが、気にしない方向でw。
 だって、俺は「現場」が大好きなんだもの。「現場」にいるのは楽しいし、それを皆とシェアし合いたいと思ってるし、「現場」を知らない方々にも、その楽しさを伝えていきたいと思ってる。つまらない諍いで、こんな楽しい「場」を嫌いになる人が現れてしまうのは、悲しい。
 「現場」にいると、ついつい楽しかったり、興奮したりしてハメを外してしまう。無論、自分が最大限楽しむのは大前提だし、一番大切なコト。でも、そんなときでも、最低限、周囲の方々への配慮を心がけられたら良いなぁ、と。それを常に意識し続けるのは、とても難しいコトなんだけど、だからといってそれを放棄してしまうのはどうなのかしら?無理は承知で、それでもやるんだよ!っつーコトです。
 ま、アマアマちゃんな戯言なんで、お気を悪くしちゃいやンw
 閑話休題。いろんな意味で壮絶なステージングを目の当たりにしたので、それからしばらくはロビーで休息タイム。あまり話をしたコトが無い方々と、じっくり、ゆっくりとお話しが出来まして、非常に有意義なひと時を堪能。
 そうこうしてると、KKさんがスタジオから出てきて、「中でヤバいのやってる」とのお言葉を賜る。早速中に入ってみると、UNproのhidekiさんのステージ中。PC+KAOSSPADの他にも様々な機材を駆使し、音のみならず映像も交えたパフォーマンス。で、その鳴ってる音がかなり素晴らしかった。言うなれば歌モノ風味を交えたelectronica〜電子音響系のサウンドでして、音の鳴りもメロディのキャッチーさも、全てがかなり好みの音でして、個人的にはツボ。時折入る歌も、かなりポップでして、良いカンジ。坂本龍一のtributeに参加してるっていうのも納得だなぁ。次世代のエレ・ポップだろうかw。まだ単独音源は無いそうですが、早くまとまった音源を聴いてみたいなぁ。
 心地良い電子音響を堪能した後は、いよいよTIALAの出番。が、この日のTIALAは、いつもとちょっと違っていた。演奏は、機材トラブルなどもあり、いつもは決まるブレイクとかのタイミングもズレたりして、正直良くはなかった。そして、voxのカキヌマさんの様子も、いつもと違っていた。歌ってるときはいつもどおりだったんだけど、曲間の合間、堰を切ったように言葉が止め処なく溢れ出す。1曲1曲、明らかにいつもよか曲間が開いてしまっていたのだが、そんなことはお構いなし。その様は、語るべきことが多いというよりも、上手く伝えたい想いがまとまらず、もがいている様に写った。そんなもどかしさのせいかどうかは定かではないんだけど、最後にカキヌマさんは泣きながら絶叫していた。
 音楽としての完成度は低かった。でも、足掻き、煩悶し、焦燥感に苛まれ、千千に乱れた行き場の無い想いを、ただただ吐き出すしかなかったカキヌマさん*5。己の強さも弱さも全てを曝け出していたその姿は、観てる側にも様々な感情を想起させてくれた。俺の心情としては・・・「泣き笑い」ってカンジかな。表現の一つとして、俺は素直に楽しめたよ。ま、あんま正しい観方じゃないとは思うけどね。普段のTIALAは、もっと普通に「カッコ良い!」って思えるバンドなんで、昨日のステージだけで判断しないでねw。
 TIALAを観て、かなり精魂尽き果てたので、ロビーで談笑しつつグダグダとしていたら、トリのRHETORICAL PARADEの時間に。Dsがやたら上手かった*6。序盤はポスト・ロックっぽいカンジだったのですが、メインのサウンドは、envy以降を感じさせる叙情派激情系emoサウンドでした。人気出そうだなーとか思ったのですが、向こう1年ほどはlive活動は休止するそうです。
 結局、企画が終了したのは22時過ぎw。6時間を越える長丁場でした。ーか、なんぼなんでも長過ぎだよw。ぷにケに行けなかったのは、幸いだったかもw。でも、いろんな方々といろんなお話しをする機会に恵まれたので、非常に充実した休日を過ごせました。

*1:多摩川の橋の袂にある、「カラオケ」の看板がある建物なのねん。今度京王相模原線に乗ったら、探してみましょうw!

*2:30畳ぐらい?

*3:後で分かったのだが、このBGMを担当してたのは、この日の出演者であったUNproのhidekiさんでした

*4:シューゲイザー的なホワイトノイズっていう感じではなく、もう少し音の密度が低いノイズ

*5:俺には、そう見えた。真偽のほどは定かじゃないけどね

*6:ex.ATOMIC FIRE BALLの方だそうで