Rest Is Silence

Rest Is Silence

 SwedenのメロディックHCバンド、RANDYの1996年産2nd。1993年にリリースされた1stミニアルバム"No Carrots for The Rehabilitated"の頃は、笑っちゃうぐらいNOFXしてるFat/Epitaphノリなメロコアだったのですが、実は俺、結構好きだったんだよねーw。当時EDISONにRANDYのTシャツが大量に入荷されまして、しっかり俺も一枚買っちゃったしねw。当時はNO FUN AT ALLやMILLENCOLIN、SATANIC SURFERSなどのSwedenのメロディック系バンドが日本でも大量に出回り始めておりまして、RANDYはOne of Themな印象でしたね。
 その後、"Ska"CD.をリリースしたのですが、これがもうジャケからしてTwo Toneテイスト全開でして、Ska Punkな仕上がりとなっておりました。悪くなかったんだけど、なんか節操無いバンドだなぁ、と。そしてリリースされた1st "There Is No Way We're Gonna Fit In"では、結構オーソドックスなメロコア路線に。なんつーか、NOFXからPENNYWISEになったっつーかw。
 そんなカンジで、まぁ普通のメロコアとして認識していたバンドだったのですが、この2ndで突然変異を起こしまして。以前から持っていたテクニカルなエッセンスや疾走感のみを抽出し濃縮させたが如き、バリバリのFast Melodic HCサウンドへと変貌を遂げたのです。いやもう速い速い速い。なんかもうヤケクソ気味な速度で爆走し、四方八方にポップなメロディを撒き散らしまくり。Fat/Epitaphの呪縛からも開放され、独自のスタイルを築き上げたのでした。1stで聴けた若干暗めのメロディは影を潜め、翳りを帯びつつも明るいメロディを前面に押し出し、コーラス・ワークでしっかりとした味付けも怠らない。
 そして、もう一つの魅力は、その演奏力だろう。歯切れ良くリズムを刻むDsに、随所に小技を効かせるB。そして、尋常じゃないのがG。以前から上手いとは思ってたのですが、このアルバムではクランチーなリフの刻みでサウンドを牽引し、果ては速弾きやライトハンドまで飛び出す始末。いい意味でテクニカルなテイストを前面に押し出しつつも、演奏を誇示するのではなく、あくまでもキャッチーな楽曲ありきってな姿勢が良かった。この頃、live観たかったな。
 今でも余裕で楽しめる、FastでPopな楽曲がたっぷり詰まった、良いアルバムです。ちなみに、このアルバムの後もサウンドの変遷は続き、今はなんかガレージっぽくなってるそうですが、俺は未聴。昨年の初来日時にはこのアルバムの曲とか演んなかったみたいだしね。さもありなん。