• イケメンZ「-センド・ア・メッセージ・トゥ・ハート-」コピー誌
  • イケメンZ「薔薇色レヴォリューション「春」」

 MAGYラーさんトコの本を何冊か購入。「-センド〜」はTo Heartシリーズのパロディなのですが、実のところは「スパークあかりちゃん」という同人シリーズのパロディだったりするという、二次創作ならぬ三次創作本だったり。同人作品をさらにパロディするっていうスタイルはまだまだ少数派だけど、現在の細分化を続ける同人業界にあっては、遠からずこういった手法も増えていく可能性もあるかも?デモテープしかリリースしてないバンドのカヴァーって言ったら分かり易いかしらw?
 原作は熊の着ぐるみを着たあかりが主人公らしいのですが、この作品では着ぐるみから一歩踏み込んで、熊風味な生命体と化してますw。で、そんな主人公のあかりのキャラがデフォで、他のキャラはデフォに特徴的な色づけ*1を施してるだけで、基本的な造形は一緒。しかも、中身は2コマとか4コマ漫画なのですが、基本的にあかりとこのみが立ってるだけで、動きらしい動きもほとんど無く、会話とか動作の機微で展開させていく、しかも、そのやりとりのフォーマットも基本形が出来ているというminimalの極北のような作品となっております。でも、これがなんか面白いんだよなー。ほとんど出オチに近いモノがあるのですが、minimalな作画と強引なやりとりの対比が良いカンジ。
 「薔薇レヴォ「春」」は、過去にリリースした同シリーズのコピー誌をまとめ、再構成したシリーズ第一弾。今回は2003年リリースの「バラレヴォ黄薔薇革命〜」と2004年リリースの「桜のダンス」を収録。「黄薔薇〜」の作品はリリースが古いだけに、最近の薔薇レヴォ・シリーズのプロトタイプな印象。たとえば、志摩子さんはこの作品ですでに銀杏拾いキャラとして描かれてはいますが、今みたく小動物扱いにまでは至ってなかったり、江利子様がまだ若干マトモwだったりといった具合に、結構控えめなテイスト*2
 「桜の〜」はいつもの絵柄をベースにしつつも若干シリアスな絵柄なんかも多めに挿し込んだ、ちょっと切ないemo風味な作品で、聖様と志摩子さんの出会いのお話をMAGYラーさん流に描いてます。シリアスの中にギャグっつーよかギャグの世界観でシリアスを描くという手法ですんで、切ないテイストを圧し出しつつも絵はいつものタッチだったり*3。そんなギャップが面白く、且つ程よい照れ隠しにもなってるのかなー、とか。このシリーズは「春夏秋冬」の4作リリース予定だそうで、「夏」は夏コミ・リリース予定だとか。
 どちらもオススメですが、「-センド〜」はコピー誌ですんで、まずは「春」からドゾー。
HP>http://www1.u-netsurf.ne.jp/~tokoten/
ex.>id:PIG-M:20041218、id:PIG-M:20050208、id:PIG-M:20050403、id:PIG-M:20050519

*1:例えば、このみだったらツインテがついてるとか、タマ姉は髪が長くて胴に「玉」とか「多摩」とか書いてあるとかw

*2:あくまでも今と比べて、で、普通によんだら充分イっちゃってるとは思いますがw

*3:でも、志摩子さんは全編通じて可愛く描かれてて、今の小動物へと至る転落の過程に興味がありますねw