ジャケ写

  • KAT "Worship Me or Die!"CD.(ROADRACER RECORDS/RO 9589 2)

 知る人ぞ知るUS Metal Goddess、The Great KAT姐さんのCDを発掘。1987年産の1st。2ndの"Beethoven on Speed"も持ってるけど*1、どっかのダンボールの奥底に眠ってるかとw。
 KAT姐さんは、かのジュリアード音楽院を主席で卒業するほどの才媛だったワケですが、その結果がコレ↓っつーのも如何なモノかとw。
http://www.greatkat.com/08/blood/bloodphoto7.html
 ジュリアード出身らしくヴァイオリン*2や速弾きなんかを前面に押し出してるスタイルなのですが、サウンドの方が意外にも当時で言うところのSpeed Metal風味だったっていうのが新鮮だったり。
 ま、お約束のクラシックの曲のメタル・アレンジっていう飛び道具も後々大々的にフィーチャーしていきますが、この1stではフレーズとかを挿し込む程度で、基本的には真っ当なB〜C級メタル。
 とりあえず曲名を見ればなんとなく察していただける内容ですw。
1 Metal Messiah
2 Kat Possessed
3 Death to You
4 Satan Goes to Church
5 Worship Me or Die
6 Demons
7 Speed Death
8 Kill The Mothers
9 Ashes to Dust
10 Satan Says
11 Metal Massacre
 没個性過ぎて、逆にグっとくるタイトルの数々だよねーw。基本的には煮え切らない微妙な曲が多いんだけど、何曲かは非常にいびつでカッコ良い曲が混じってまして。
 そのカッコ良い曲のテクスチャーっていうのは、普通のメタルな曲のバックで延々速弾きを垂れ流してるっていうものでして、この速弾きが流麗なメロディを紡いでるタイプではなく、愛想の無いモノトーンな音の羅列でして、これがなんかヘンなノイズのSEみたいで妙にカッコ良いのですよ。だって、明らかに楽曲に貢献してない速弾きだしw。ノリ的には新手のノイズコアに近い気がw。普通にメロディアスなフレーズなんかも紡いだりもしますが、そういうのは全然グっとこないんですがねw。
 ちなみに、ちゃんと普通にカッコ良い曲もあります。突貫Thrash型の楽曲に、KATの微妙にショボいハイ・トーン・スクリームと速弾きが絡み合い、音が一丸となって吐き出される様は、普通にカッコ良いなぁ、と。
 前述しましたが、KAT女史のvoxはかなりショボくていいカンジw。まだデス声が一般的じゃない時代だからねー。吐き捨てるタイプなんだけど、あんまドスも効いて無いし、かといって歌い上げるタイプでも無いし。でも、微妙なハイ・トーン・スクリームがあるんでOKですw。
 しっかし、今回ネタにするにあたってネットで検索かけてみたら、まだKAT姐さん現役バリバリで超ビックリ。しかも、以前よかnasty度が上がってまして、もう完全にbitchですな。ファンクラブの名称である"KAT Slave Club"の名に恥じぬ出で立ちっつーかw。もう40に手が届こうかってな年齢だろうに・・・素敵素敵w。
 最後に、ちょっとしたトリビアを。この1stには細かいクレジットが載ってないので不明ですが、2ndのマスタリングは、あのTom Coyne*3だったり。
 長々と書きましたが、基本的には微妙な音源ですんで、オススメしないですよーw。とりあえず、興味のある方はコチラへ。いきなり音が鳴るんで注意。
http://www.greatkat.com/

*1:なんかamazonのusedで¥5000以上で出品してるヤツがいるけど、レアなの?どう聴いてもそんな価値がある内容じゃなかったけどなぁw

*2:元々これが専門だったようで

*3:DE LA SOULやWU-TANG、JAY-ZデスチャからBritney Spearsまで手がけてる、そのスジでは超有名な大御所エンジニア