今日も整体実験してもらてったり

  • 甲冑娘「Deluxe-CARBINE」

 甲冑娘のレヴォの新刊はスクラン本。甲冑にしては珍しく単一ネタですね。スクランのパロらしく、欄外にコメントが入ってたり妄想ネタが多いのはお約束。結構長めの作品が多いのですが、個人的に気になった作品をピックアップ。射尾卓弥さんの作品は、かなり読後感の悪い天満レイプもの。奈良を見舞いに行ってヤられてしまうといった内容なのですが、原作のノリを踏襲しつつも陰惨な展開に雪崩れ込んでいまして、なかなか。快楽に我を忘れて天満を貪る奈良の心理描写と、ただただ泣きながら抵抗する天満との対比が効いていて、実にイヤな気分*1にさせられます。幸か不幸か、微妙に不安定な射尾さんの作画も作品の心理的な不安定さを物語っているかの如き効果を生み出していて、効果的に作用してるかと。かなりno way outな展開でラス前まで行くのですが、オチでちょっとコミカルに逃げたのはマイナス。ここまでやっておきながら、その逃げはいただけないなぁ。被害者である天満の描き方が見事だっただけに、最後までその残酷さを描ききって欲しかった。
 もう一作、Mrパブロフさんの作品も秀逸。実は前述の射尾さんの作品のストーリーとかを考えたのがMrパブロフさんなのですが、ご自身の作品では八雲×播磨なemoくてエロいテイストで勝負。播磨の心も視えるように八雲が、それを活かしながら播磨に迫っていくという展開。八雲の秘めた想いや情念をつぶさに、丹念に描きつつ、しっかりエロも魅せるという、実に読み応えのある仕上がり。適度な甘酸っぱさも心地良い、上質なIndie Rockテイストがナイスです。
 いつもの甲冑っぽい遊びはないですが、収録されてる作品のクオリティは高いのでオススメです。
HP>http://www7.big.or.jp/~abura/
ex.>id:PIG-M:20030818、id:PIG-M:20040108、id:PIG-M:20040830

 菊田さんもここんとこ刊行ペースが早いな。前作に引き続き、To Heart2タマ姉本です。つーか、タイトルがダブルミーニング*2イカしてますねw。個人的にはタマ姉だけではなく、三村にも揉まれてもいいかなぁ、とかw。
 それはさておき、今回も当然タマ姉×タカ坊なワケですが、見所はなんといってもタマ姉の誘い攻めっぷりでしょう。ただタカ坊を抱きしめながら言葉で攻めているだけなのに、なんでこんなにもエロいのかといえば、表情と間がポイントかと。そこから手コキ&フェラという菊田さんお得意のパターンに雪崩れ込んでフィニッシュ。菊田さんの中でのタマ姉は、この作品で確立された印象。後はタカ坊の奮起が期待されますねw。
 一方、お約束の綾香&浩之ネタは、もう完全にこなれてますw。絶妙なサンプリング・センス*3と遠近感を駆使した「間」。そしてなにげに萌える妊婦セリオさんなんかも挿し込まれ、オチは、死を覚悟した浩之が辞世の句的に石川啄木を詠むという壊滅的な展開が炸裂していて、こちらも破壊力満点。やっぱ面白いわ。つーワケで、今回も余裕でオススメです。ホント、いいセンスしてるよなぁ。
HP>http://ikebukuro.cool.ne.jp/gabba12/
ex.>id:PIG-M:20030825、id:PIG-M:20040114、id:PIG-M:20040627、id:PIG-M:2001019、id:PIG-M:20041124、id:PIG-M:20050302、id:PIG-M:20050404

*1:作品としては、けして悪いコトではないのです。念のため

*2:ウチPで発現した三村の新スキルを指しての称号が「タマ職人」

*3:マユリとかいるしw