菊田高次さんトコの1月のサンクリの新刊はセリオさん本。珍しく直截的なエロいジャケで勝負してきてるんですが*1中身のほうも負けず劣らず、菊田さんの様々なテイストがびっしり詰まった濃厚な仕上がり。特にイントロからの畳み掛けるような展開にはヤられます。ハードボイルド*2風味な苦味ばしったシーンからページをめくると、ダメなセルフ・ボーストw。そのままびっしり書かれた前書きへと雪崩れ込み、ラストはSDセリオさんの「四っ国・四っ国」ポーズでキメ。お馴染みっちゃーお馴染みなノリですが、初めて読んだらド肝抜かれますぜw。
 さて、そんなブっ飛んだイントロを経て、メインのセリオさんマンガへ。通学途中のセリオさんが電車の中で大変なコトに・・・!というストーリーなんですが、セリフらしいセリフもなく、全てナレーション風味なテキストによって進行させているのですが、このテキストのノリが面白い。序盤こそ客観的な状況解説をしているのですが、徐々に微妙に言葉数が多くなっていき、平静を装いつつもテンションが上がってるかのような解説になっていくトコが、妙に笑えます。肝心のマンガのほうも、セリオさんの困った表情を愛でつつもお約束の着衣シチュや手コキなどにニヤリ。なにげにちんこの種類にもヴァリエーションを加えているあたり、昨今の流行にも敏感なご様子。他にも当然綾香様のイラストもあるし、斗貴子さんやDQⅧのメダル王女なんかもアリ。でも、個人的にグっときたのが「げんしけん荻上の旧ver.。単行本ではまだ未登場ですが、この野暮ったさは萌えるw。
 そして、ラストは菊田さんの「間」とセンスが炸裂しまくった不条理風味なアヴァンギャルド系作品。リアル風味からSD風まで、状況に応じて振幅する絵柄と、セリフの間とデリヴァリーの妙が織り成す、不条理なんだけどキャッチーな作品は毎度のコトながら実に魅力的。エロから非エロまで、一貫して独自の世界観を構築している作家さんです。当然オススメですよ?
HP>http://ikebukuro.cool.ne.jp/gabba12/
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*1:だって胸が出てるし!珍しいw。でも白濁液でコーティングしてあり、直接露出させないトコがこだわりをカンジさせるっつーか。ま、そのせいで余計エロくなってるんですがねw

*2:映画か何かのパロディ風味ですが、俺、映画観ないから分かりません・・・orz