One for the Money

One for the Money

 オランダの5人組バンドの1998年産2nd。96年の1stからなにげにチェックし続けてる、ダッチ・メロディックHC。まぁぶっちゃけ往年のFAT/EPITAPHなカンジっつーか、かなりティピカルなメロディックサウンドを展開しているのですが、この外連味の無さは魅力的。きちっと歌えるvoxを軸に、メロディック系にありがちなチャラい雰囲気や軽いノリとは一線を画したソリッドで一本筋の通った正統派メロディックサウンドを聴かせてくれるバンド。
 1stでの一本調子なノリを改善すべく、この2ndでは小技や隠し味を巧みに盛り込み、楽曲の緩急も効いて良い塩梅に。伸びやかに歌い上げ、ちょっと男臭さも感じさせるvoxが歌うメロディは、ちょっと湿り気を帯びつつもなかなかにドラマティックでグっとくる。そんなメロディを、所謂「メロコア」な疾走感丸出しの演奏でお届け。バックがかなりソリッドな演奏を披露しており、全体的にLAG WAGONの"Hos"とかとかNO USE FOR A NAMEの"Leche Con Carne"とか、ああいう系譜を想起させます。
 この2nd以降バンド名から"UMBUSCADE"を外し、現在は"UNDECLINABLE"で活動。目下の細心アルバムである3rd "Sound City Burning"はこの名義でリリース。ちなみにこのアルバム、かなりスロー・ダウンしており、ちょっと意外*1
 良いバンドだと思うんだけど、意外なほど知名度が低くて悲しい・・・orz。つーか、微妙に流通が悪い気もしますが、メロディック好きなら探す価値のある、ナイスな一枚。

*1:でも悪くないケド