今日の日記を見ればお分かりいただけたでしょうが、俺はアーケード・ゲームに関して、完全にレイド・バックしてるよなー。でも、1988年頃までのアーケード・ゲームって俺の人生に直結してるんで、ゲーム毎に色々当時のエピソードとかがフラッシュバックするのですよ。休日、客の来ないバッティングセンターのゲーム・コーナーを友人らと占拠して、日がな一日ラジカセでBOΦWYとかPUBLIC ENEMYとかD.R.I.とかガンガンかけて、グダグダくっちゃべりながらゲームやったりしてた怠惰な日々を思い出してみたりw。地方の場末のゲーセンってホントロクでもない人間の吹き溜まりみたいなトコなんだけど、俺はそういうトコのほうが居心地が良かった。高校の頃にはナムコ直営の「プレイシティ・キャロット」が学校の近くに出来たんだけど、そのちょっとモダンな雰囲気がどうにも性に合わず、結局は場末のゲーセンに戻っていったんだよなぁ。なかでも俺の通ってたゲーセンはかなり最悪で、まず外装がトタンで出来た掘っ立て小屋みたいな風情*1ので俺みたいな善良なwゲーマーも危険を掻い潜って潜伏していたワケです。とは言え、そんな草食動物が野獣の群れに飛び込んで無事に帰れるワケもなく、よく屈強そうなお兄さんたちに囲まれて店外へ連れ添って出て行く草食動物の姿を、横目で見たものです。俺は所謂カツアゲ系には縁の無い人だったのですが、それでも何度か危険なメに遭遇しまして。丁度グラディウスをプレイしていたのですが、気がつくと2P側に見知らぬお兄さんが鎮座してまして、なにやら背後や脇にもそのツレの方々が。ヤバイ!俺、囲まれてる!?幸いプレイ中なので手は出してこないのですが、「キミ上手いねー」とか「後で教えてよー」とか、半笑い風味なちょっかいをかけられて、いよいよ俺様ピーンチ!かくなるうえは、少しでも長くプレイし続けるしかないと思い、いつもよりもプレイに集中。その結果、なんと初めて1周クリアに成功し、2-4まで到達したのでした。プレイ後、件のお兄さんたちからお褒めの言葉を賜りまして、なんとジュースを奢っていただきました。良い人たちだ(違っ
 そんな風に客とのエンカウントも冷や冷やものなのですが、実はこのゲーセンには真のボスがいたのです。それは、このゲーセンの店長*2。チンピラ以上ヤクザ以下といった風情の方でして、これがもう怖い怖い。よく、いたいけなゲーマーが被害にあっていました。ここの両替機は¥1000札以上の紙幣は受付ないので必然的に窓口で両替してもらうワケですよ。ところが、当時はまだ旧紙幣も流通してまして、旧紙幣は¥5000札も¥10000札も聖徳太子の柄。何も知らない子羊は¥10000札を両替してもらうのですが、何故か窓口からは¥5000分しかお金が返ってこない。不思議に思った子羊が疑問を口にすると次の瞬間、窓口の奥からチンピラの罵声が返ってくるのですよ。曰く「ハナっから¥5000札出しておいて、俺に難癖つけるのか」的な理不尽な恫喝。子羊ちゃんたちは平謝りして半ベソかきながら店を後にする、という図式を幾度か目の当たりにしますた。なんともショボいですが、いわばあそこが俺のstreetだったワケでw。危機的状況回避のスキルを磨いたものです。
 こういう日常を送っていたんで、勢い個々のゲームに関する記憶や思い出も濃いワケで。こっちに戻ってきてからは近所にそんな濃いゲーセンが無いせいもあるし、そもそもそんなゲーセン自体駆逐される一方なので、寂しい限り。その代わりにliveとか即売会とかに足しげく通うようになったけどね。
 こないだ田舎に行ったときに件のゲーセンに行ってみたんだけど、駐車場になってました。俺の通ってたゲーセンは全部無くなってたんだけど、キャロットは健在だった。さもありなん。

*1:しかもトタンは錆びてるし、外壁に店名(「ラリー」。出所不明な名称でかなり怪しいw)が右から左に書かれてまして「−リラ」としか読めないというw。中は低めの天井と30Wあるかないかの裸電球が数個のみで、薄暗い店内にゲームのデモ音が響き渡っていてて雰囲気最高。なんつーか、往年の歌舞伎町のゲーム喫茶(違法賭博のね)ってこんな雰囲気なのかなー、とかw。15畳あるかないかの店内にはところ狭しとテーブル筐体が並べられており、店内の奥にパチンコの換金所みたいな窓口と両替機があるだけというシンプルな造り。客層は、これまた最悪で、臍が出るぐらいの短ラン着たお兄さんとか、バギー・パンツでは済まされないドカンのお兄さんとか、そんな人ばっかw。でも、そもそもゲーセンの選択肢自体けして多くはなかったし、品揃えは何故か良かった((カプコンの新作は必ず入荷してたし、グラディウスもいち早く入荷されていた

*2:らしき人