• VANISHING POINT「WINTER NIGHT」「Hold Hands」「STROLL」Family Affair+VANISHING POINT「THUNDER」

 商業誌でもお馴染みの高野真之さんのサークル(VANISHING POINTもFamily Affairも)。従来はコミケとかの大きい即売会しか参加してなかったのですが、何故か今回コミティアに出現。わりと好きな作家さんではあるのですが、行列に並んでまでは買わないのでこういった形での参加は歓迎したいところ。ショップではプレミア価格で売られている旧作が再販されていて、ここぞとばかりに購入。全てクロエとミサキの物語なんですが、如何せん物語の具体的なストーリーは分かりません(入手したのは物語の途中のエピソードだし)。二人の出会いとか世界観とかが断片的にしか載ってないので、そこらへんは割愛。来年、中断してる「クロノスへイズ」の代わりにこの2人の物語が連載されるので、詳細はそこで。
 設定的にはgloomyなノリを予感させるのですが、実際にはクロエとミサキ(吸血鬼)のラヴ・ストーリー風味、しかも微妙に萌えテイストもあったり。
 手法的な面白さとしては、コマ割りを用いずに描写してるのがなかなか。イラストにテキストっていうのではなく、普通のマンガのスタイルでコマのフレームだけ外してるってなカンジ(時折境界線は出るが)。これはちょっと面白い試みかな。最新作の「STROLL」では、かなり効果的に作用してる印象(縁日の件)。作画が整理されて、フレーム(枠線)の余白すらも余韻や間として機能していて、独特の流れが出来ている様な。
 とりあえず、今後もこういう風に細かいイヴェントに参加して再販なんかもしていただけると有難いですな。オススメなんですが、いささか入手が難しいのでまずは冬コミか年明けの商業連載を待つのが吉かなぁ。いずれにせよ、中古プレミア価格で買うのは待った方が良いです。

 フチザキさんの個人サークル。新刊は間に合わず、コピー誌の再販。「ttCt」は9月サンクリのリリース。なんだかよく分からない現代&ファンタジーな物語の断片。「パセラ」は多分こないだのコスカのリリース。こちらはお嬢様とメイドさん異世界マンガ。どっちの作品も思いっきりラフで、かなりワケ分かんない内容なんですが(意味不明というよりは情報が不足してる)、なんとなくそれが赦される作風っつーか。作画は今っぽい洗練された画風なんですが、中身は昔の美少女マンガ風味というか。あるイミ80年代ぽい気もするんですが、どうか。やさぐれた殴り書き風な穴埋め絵&テキストとか、そういうノリがひどく心地よいのですよ?恐らく言いたいコトは「ゆかりん萌え」ってなトコなんでしょーかw。・・・誰かを思い出すぜw。冬にはオフセをリリースするそうなので、ちょっと期待。不安定でテキトーなノリが好きな方にはオススメ。俺は、かなり気にいってます。