• chilling orange「99=100-1(ninety nine equal to one hundred minus one)」

 美少年女装ネタでお馴染み「砂々塚」のリウヰチさんの創作系サークルの1stリリース。建造物の写真と、恐らくはその風景から想起させられたイメージを基にした少女のイラストとを淡々と連ねていく構成。冒頭と巻末以外には一切のコメントはなく、まさに巻末の「コンクリートと無機質少女」を地でいく感覚。そのミニマリズムが心地良いのですが、明らかに人を選ぶ作品ではあるかと。俺は好きですが。

  • Dual-Structure.com「Dual Structure 2nd."Artifical-hermaphroditic Girl"」

 郄明弘さんと森瀬ひのとさんのサークル、Dual-Structure.comの新刊。実に1年ぶりの続編リリースとなったのだが、進歩の跡が伺える内容。諸事情から擬似ペニスの披検体とならざるをえなくなった少女を巡る物語。この作品の面白いところは、その独特な表現手法にあります。ベースは小説なんですが、そこに差し込まれるのがマンガだったりするのです。前作ではイラストなども使っていたのですが今作からはマンガ一本に絞ったので、ヴォリュームも増し、より効果的になったかと。
 手法だけではなく、内容の方もなかなか面白くて、こういったネタだとヒロインはヤラれちゃうケースが大半なんですが、この作品ではヒロインをヤる側に立たせています。この配役は気が利いてるなぁ、と。全体の構成も前作より分かり易くなり(前作はちょっと読みにくかった)、様々な点で改善が施されていて非常に好感が持てます。物語としても、まだまだこの先の展開に期待が持てる(今作でも伏線張ってあるし)作品ですので、ふたなり好きの方は要チェックで。オススメ。