• SEPULTURA "Morbid Visions"(ROADRUNNER)

 ブラジリアン・スラッシュ・メタルの雄、SEPULTURAの記念すべき86年産の1stフルレングス。ちなみにカップリングで85年のミニ・アルバム"Bestial Devastation"も収録。アナログでしか持ってなかったんで、なんとなく購入。やっぱりSEPULTURAは80年代がベストですな〜、と改めて思い知らされる突貫rawスラッシュ・メタル。南米の基本である適度にrawな音質(今聴くと普通に聴こえるw)を基調にしているおかげで、あんまメタルくさくないし。短いセンテンスを吐き捨てるvox、セミの鳴き声の様なペナペナに薄いギター、ユニゾンするしか脳の無いベース、微妙にいい加減で無駄に手数の多いドラム・・・ブラヴォー、おぉブラヴォー。結局この芸風が深化していって"Beneath The Remain"で結実するのだが、個人的には4th"Arise"が全くダメで(メディアの評価は高かったよな)それ以降はよく知らない(でも評判の悪い5th"Chaos A.D."は好きだった。つーかカッコ良いですよ?)。
 当時は旧EDISONに南米系スラッシュ・メタルのコーナー(つーかダンボールに突っ込まれてただけだがw)が出来るくらい隆盛を誇った時期もあったものだが、南米系のメタルで印象に残ってるのはSEPULTURAとANGRAぐらいだなぁ。やっぱハードコアの方がカッコ良いバンド多いし(RATOS DE PORAOとかARMAGEDOMとか)。南米系ってやりっぱなしなバンドが多いんで、元来メタルとの相性はあんまよくない様な気もしますが。SEPULTURAのBestial〜もポンコツ度高いしな(それが良かったりするんだけど)。
 結局SEPULTURAはその後Max Cavaleraが脱退し、よりトライバル色を強めたSOULFLYを結成。一方のSEPULTURAはex.OUTFACEのvox、Derrick Greenを迎え活動を続けている。どうでもいいけど、Derrickがex.OUTFACEっていうのは当時かなり驚いた記憶が。CRISISから出してた"Friendly Green"は、正直どうってことない内容だったので(当時BRAINSぽいっていうレコ屋のアオリに騙された覚えがw)よもやそんな場末のバンドから新voxが輩出されるなんて。つーかちらっと調べてたら、ex.OUTFACEのメンバーでFILTERに参加してるヤツもいるのね。意外なスーパー・バンドw。まぁ真っ当なメタル・ファンには間違っても薦めませんが、rawサウンド好きな方にはいっといていただきたい一枚。viva la ponkotsu!