• LEFT OUT "25Cent Serenade"(Plan-it-X)

 ex.OPERATION:CLIFF CLAVINのメンバーを擁していたINDIANAのトリオの1st。Plan-it-Xといえばeast-bayスタイル好きにはたまらんDIYポップ・パンク・レーベルなのですが、このバンドはかなりの突貫スタイル。なんとなく初期のPROPAGANDHI辺りにも通ずる様な印象で、それをeast-bay的なシンプルさで演奏するとこうなるのかも。シンプルかつキャッチーな楽曲でグイグイ突き進んでいくサウンドは愉快痛快気分爽快。ミッドなサウンドなんかも随所で差し挟み、一本調子でないところも好印象。適度なコーラスも効果的で、ポップ・パンク好きにはたまらない一枚。最近のメジャー感たっぷりのメロディックものも大好きなんですが、やっぱこういうショボイのには目が無いのよね〜w。ラストのPOLICEのカヴァー("Every Breath You Take)もお約束だけど最高です。

  • SHOTWELL "The Devil Has Its Day"(Plan-it-X)

 ex.STRAWMAN(今は亡きALLIEDから何枚もの音源をリリースしていた、苦みばしった地味パンク・バンド)の初期のメンバーだったJimmy Broutisのバンド。なんですが、元々はSHOTWELL COHOってバンド名で、CRIMPSHRINE〜PINHEAD GUNPOWDER等で知られるeast-bayポップ・パンク・シーンのカリスマAaronが参加してる!ってコトで話題になったのでした。実際当時俺もその一点のみが気になってたしw。その後紆余曲折を経てCOHOがとれてSHOTWELLとなり、メンバーも再編ってなカンジです。
 サウンドの方はもうeast-bay丸出し。思いっきり贅肉を削ぎ落とした、ラフでチープで熱く甘さ控えめな大人仕様。たまらん人にはたまらんのですが、永遠に売れないっていうかw。久々に聴いたケド、やっぱカッコ良いにゃ〜。east-bay系でもかなり苦味ばしってますが、違いの分かる貴殿にお薦めな渋い一枚。完全ハンドメイドなジャケも泣けます。

 YOYOとGOOFの2人組のメジャー1stフル。名前だけは結構前から知っていた(blastの"Homebrewer"で取り上げてたし)んですが、順調に成長を続けているようで。出自はヒップホップではあるのですが、ここで聴けるサウンドはもはやその範疇では語れないでしょう。ヒップホップのフィールド内のヴァリエーションを探る、というよりは普遍的なポップ・ミュージックに如何にヒップホップ的な要素を持ち込むか、といった方向に進んでいるのではないかと。シングル・カットされた楽曲のクオリティは言わずもがなですが、アルバム単位でも充分楽しませてくれる力量を披露してくれてます。個人的にちょっと面白かったのが、意外とスチャダラ(というかLB系)の影響受けてること。M-8辺りが顕著で、ラップのトーンなんかBose丸出し。こういうところが結構オールド・スクール風味で、どんなにポップであろうと信頼出来るっていうか。色眼鏡で見ちゃうのは簡単なんだけど、それだけじゃないんだよっていうのは指摘しておきたい今日この頃。優れたポップ・ミュージックなんで広く薦めたいし、スチャのファンなんかにも聴いて欲しいナイスな一枚。