• THE AFGHAN WHIGS "Gentlemen" CD.(WEA)

 オハイオで結成された4人組の、4枚目。グランジ系の中ではかなり地味な印象は否めなく、ちゃんと聴く機会がなかったので、買ってみた。結果的に今聴いて良かった、と思えた一枚。当時では、この渋みはちょっと理解んなかったかも。グランジの流れから出てきたバンドではあったけど、ここで聴けるサウンドは、微妙にアーシーな薫り漂うアメリカン・ロック。ちょっと粘っこいVOXが、なんともアメリカン風味。この微妙なさじ加減は嫌いじゃないんですが、積極的に聴いていくサウンドじゃあないかも。

  • CHEMICAL PEOPLE "Ten Fold Hate" CD.(CRUZ)

 カリフォルニアのパンク・バンドの、89年産の2nd。あー、久々に聴いたなぁ。当時はいまひとつしっくりこなかったんだけど、今聴くとなかなかカッコ良いっス。DESCENDENTS〜ALL直系のつんのめる様な変則ビートに、ちょっとひねったポップなメロディ、そして呆気ないほどあっさりと終わる曲の短さ。プロデュースは、勿論盟友Bill&StephenのALLコンビ(厳密には、Stephenはアシスタント・エンジニアですが)。この頃のCRUZもの特有の、ペナペナなサウンドもバッチリな、失われつつあるポップ・パンクのあるべき姿の一つが、ここにある。ちなみに、このバンドのリズム隊が、かのDOWN BY LAWの1stのリズム隊だったりする。

  • CROWBAR "Obedience Thru Suffering" CD.(GRIND CORE)

 ルイジアナの4人組の、92年産の1st。なんつーか、PANTERAフォロワーの一派的なイメージしかなかったんですが、PANTERAっつーよか、SAINT VITUSとかのダメ・ハードロックに近い印象が。95,6年頃に見たP.V.とかではもう少しハードな印象も受けたのですが、少なくてもこの1stでは、狙ってる方向性は一緒でも、もっとグダグダ。いや、ぶっちゃけ俺的にはこのサウンドの方がシビれるのですが(Thanx Listに、しっかりSAINT VITUSの名が。勿論Phil&PANTERAも)。そんなワケで、ダメ・ハードロック好きな人にはおススメですw。

  • JINGO DE LUNCH "Underdog" CD.(PHONOGRAM)

 これまた懐かしいバンド。歌える女性ヴォーカリストYvonne率いる、ドイツのパンク・バンド。・・・のはずなんですが、あれ?なんか思いっきりハードロックになっちゃってるんですケド?どうも、世間的にはHRバンドとして認知されてるようで・・・。そっかー、初期の音源しか聴いたことなかったからなー。当時からそれっぽい雰囲気はあったけど、ここまであからさまにHRしてなかったんだけどね。まぁ似合ってるっちゃあ似合ってますよ。R&R風味入ったHRで、結構普通にいいと思います。90年産の3rd。でも、80年代の音の方が良かったw。

 別にJAZZに興味が無くても、なんとはなしに耳にしたことがあるであろう、ブルー・ノートというレーベル名。そんなJAZZの老舗レーベルが、大胆なアルバムをリリース。いまや、アンダーグラウンドのみならず、オーヴァーグラウンドのヒップホップ・シーンでもその名を轟かせつつあるMADLIB(aka Otis Jackson Jr.)がレーベルの豊富なバック・カタログを用いてリミックス&カヴァーしたアルバムをドロップ。あー、もうカッコいいなぁ!。真性のJAZZファンの方がこのアルバムを聴いてどう思うかは分からないけど、「ヒップホップ好きな人がイメージするJAZZ」という点において、このアルバムは完璧。単純にラップが入ってる曲もある、とかいうことじゃなくて、グルーヴ、プロダクション(ドラムの鳴りとか)、ラフさなどが絶妙。楽曲的にも、どっかで聴いたことがあるサンプリング・フレーズが満載で、JAZZ的にはイマイチかもしれないけど、ヒップホップ的には文句なし。今年のベスト10入り間違いなしの、推薦盤です。