2008年度の愛聴盤の1

Cause of Death

Cause of Death

 昨年の個人的な音楽の趣向として大きかった点の一つは、Death Metalを聴くようになったことだったり。80年代にリアルタイムでメタルを聴いていた身ですし、Thrash Metalも大好物でしたから当然黎明期のDeath Metalを試す機会もあったのですが、Deathの1stとObituaryの1stを聴いたものの所謂「デス声」に拒否反応を示してしまい、以降十数年に渡って「Death Metalは無理」という固定概念に縛られることとなってしまいました。
Scream Bloody Gore

Scream Bloody Gore

スロウリー・ウィ・ロット

スロウリー・ウィ・ロット

無論、その間も折を見ては中古盤でそれ系の音源を買っては聴いてみたりしたものの、デス声に対する拒否反応こそ薄らいでいきましたが好んで聴くとまではいかず今に至っていたワケで。ところが、ちょっとした転機が訪れまして。一昨年〜昨年くらいにかけて、今ひとつしっくりくる音源に廻りあえずに寂しい思いをしてた時期があったのですが、その頃にふと「今ならDeath Metalでも楽しめるんじゃね?」と思い立ちまして、手持ちの音源の中から何気にチョイスしたのが、このObituaryの2ndだったってなワケで。


 このアルバムで聴ける音って、オーセンティックなDeath Metalとは一線を画してるような。少なくとも、あたしゃDeath MetalっつーとThrash Metalよりも曲が速い印象があったんだけど、このアルバムには徹頭徹尾走る曲って無いのよね。じりじりと焦らすリフ、ビート・ダウン気味なパート、良い意味でヒネリの無い直線的なファスト・パート、ムダに流麗でメロディアスなギター・ソロといったパーツを結構強引に組み合わせて曲を構成してるんだけど、その強引さと落ち着きの無い小刻みなシフト・チェンジに惹かれた次第。基調となってるテンポがミッドだし5分前後の尺の曲が多いんだけど、1曲の中での展開が多いんで飽きずに楽しめる。ただ、分かりやすいっつーか明快な攻撃性には欠けるので「地味」と言われれば返す言葉が無いのも、また事実。そこら辺で好き嫌いが分かれるかも。なんとなくだけど、純然たるメタル・ファンよかNew Schoolなんかもイケるクチな方のほうが聴きやすい音なんじゃなかろうか、とか思ったり。
Obituary "Turned Inside Out"(live)

 このアルバムを聴いて以降、他のDeath Metalの音源もちょこちょこ聴くようになってきたのですが、AutopsyとかMorbid AngelとかDeathとかってカンジのどメジャーなトコばっか聴いてます。まぁ別段Death Metalをマニアックに掘り進めて行く気は無いんで、鉄板な音源をチェックしといたほうが有意義だし手堅いんじゃなかろうか、とw。ちなみに、今のところAutopsyの1stが結構気に入ってます。

Severed Survival (Dig)

Severed Survival (Dig)

 Obituaryもそうだけど、どっちもちょっとsludgeっつーかdoomなテイストがあるので、stonerやsludgeがそれなりに好きだったワタクシには聴きやすいのかもしれませぬ。こういう系統の音は、もうちょっとあれこれ聴いてみたいなぁ。
Autopsy "In the Grip of Winter / Gasping for Air "(live)