10/18〜19 雛見沢ツアー日記 (後編)

 対岸に渡り、ちょっと一息入れるべく近くの茶屋に立ち寄ったのですが、どこもかしこも人だらけなんで当然混んでまして。ワタクシ、即売会以外の場で並ぶことを極端に嫌うタイプなのですが、こういう選択の余地が無い場では致し方なく、しぶしぶ並ぶ。でも、なんとなく購入したマロン風味のソフトクリームがわりと美味だったのでご満悦。なんという単純な生き物。甘味でリフレッシュしてかえら向かった先は、合掌造り民家園。ここは雛見沢の外れに位置してたり入園料が微妙に高かったり*1するせいもあってか比較的空いておりまして、ご多分に漏れず、この日も村内の喧騒はどこ吹く風ってなカンジで本来の雛見沢のリズムで時が刻まれてまして、落ち着くことこの上なし。ここには内部に入れる建物が幾つもあるんですが、その内の一つに入り、人影が無いことを確認してからどかっと腰を下ろしまして、まったりタイムに突入。思う存分大の字になって寝転がり、ひんやりとした板の間の感触や屋内を抜ける風の心地よさに酔い痴れる。これが幸せというものか。ひとしきり癒されてから本格的にゆっくりしだした皆を置いて、単身園内を散策。秋にしてはいささか強い陽射しを浴びつつ季節の風景を愛で、気の向くままに写真に収めてみたり。散策を終えて戻ってみても、まだ皆はゆっくりしてたので、ワタクシも交じりつつ次の一手を協議。時刻はこの時点で14時過ぎだったのですが、何をするにしても微妙な時間だったり。聖地巡礼スポットはだいたいチェックし終えてるんだけど、このままこの地を離れて雛見沢分校や吊り橋方面に向かうにはちと早い。かといって、どぶろく祭りの奉納や振舞が始まる15時以降まで待つには長いし、それを見てしまうと渋滞等の影響で日暮れまでに分校に着けなくなってしまう公算が高い。曲がりなりにも白川郷でなく雛見沢と銘打ったツアーを組んでおきながら、聖地の一つを日の高いうちに拝めないというの本末転倒なので、遅い昼食を買いにコンビニまで行くついでに村内をダラっと流して離脱しようってコトになりまして。


 道中、園内のブランコで童心に帰ったり、途中のスーパーでバナナが完売してて失笑したりしつつコンビニに辿り着き、各種弁当等を買い込んで貪り喰らう。雛見沢は本当に良いところなんだけど、食事情だけは芳しくない気が。もっと開拓してみれば良いんだろうけど、安定してるコンビニをチョイスしてしまう保守派なワタクシ・・・。メシを食ってる最中も周囲は渋滞しまくりだったので、車で祭具殿近くまで乗りつけるという選択肢は諦め、駐車場まで戻って雛見沢を後にすることを決意。混み合う車道を横目にほってほってと狭い歩道を潜り抜け、西日に照らされてる臨時駐車場まで舞い戻りまして、後ろ髪引かれつつも16時頃に雛見沢を発ったのでした。紅葉には若干早かったし、どぶろく祭りをちゃんと拝めなかったのが心残りではあったけど、それ以外は文句なしに楽しめたので好し。また違う季節に足を運びたいなぁ。


 雛見沢を離れ、水量が減ってもなお圧倒的な存在感を誇っている御母衣ダム沿いの道をひた走り、40分弱かけつつもなんとか日暮れまでに雛見沢分校まで辿り着きまして。生憎と分校前の空き地に木材が山と積まれてたので風情には欠けましたが、古手神社や梨花ちゃんハウス等と共に一発でそれと分かるランドマーク的な建造物ですんで、何度見ても感慨深い。駄菓子菓子、感慨に浸ってる間にも着々と暮れなずんできますんで、早めに見切りをつけて聖地巡礼最後のスポットである吊り橋に移動。前回来訪時には半べそをかきながらもなんとか橋を渡りきったワタクシでしたが、今回は初手から渡る気nothingだったので気楽なモンですw。ワタクシほどではないですが、それなりに高所恐怖症っぽかったdoh君を焚きつけましたが、腰がひけまくった姿で橋をちょっとずつ渡っていくdoh君の姿を目の当たりにすると、それを己が姿と重ね合わせてしまい、えもいわれぬ気分に。高所恐怖症の心境は、ご同類にしか分かるまいて・・・。嬉々として渡っている残りの面々の帰りを若干の妬みを孕みつつ待っていたのは、ココだけのヒミツだw。


 無事吊り橋を渡り終えて、無事ツアー終了。これから先は、ただの観光旅行w。先ずは旅の疲れを癒すべく、今来た道を戻りまして大白川温泉という日帰り温泉にて一息つきましょうってな寸法。暮れなずむ山間の道を戻り、17時半頃に件の温泉に到着。意外と言っては失礼だけど、結構混んでててビックリ。入浴料、手ぬぐい、貸しバスタオルで計¥1000を支払い入場。着替えとかでもたついてる間に皆とはぐれてしまったのですが、風呂故に当然メガネを外してるので*2皆を探すこともままならず、単身入浴。この温泉は露天風呂の他に屋内に内風呂と檜風呂、ジェットバスがあったのですが、ワタクシは一通り体を洗い終えてから、先ずは内風呂に入湯。温泉のわりにはそこまで熱くなく、単純に広いというだけでも気持ち良い。しばし温まってから露天風呂に出てみたのですが、如何せんメガネをしてないので夜空も景色も全く楽しめないどころか暗いために移動するだけで必死という体たらくで、正直有難味無しw。ちなみに、入り口付近に友人らが陣取ってたのですが、当然ワタクシは気付くはずも無く華麗にスルーして奥のほうに行ってしまいましたとさw。上がろうとする時に声をかけられて気付きましたw。露天風呂は若干ぬるかったので、内風呂に入りなおし、仕上げにジェットバスをキメてから上がりました。久々の温泉でしたが、長時間湯につからなくても芯から温まるのは流石としか言いようが無い。風呂から上がってもしばらく各自ダラダラとくつろいでたんで、結局施設を後にしたのは18時半過ぎ。


 引き返してきた道をさらに戻りw、順調に進んでいってたのですが、ドライバーの魔人がふと何も無い暗闇で道を反れたので何事かと思ったら、そこは分校や吊り橋のスポットでして。街灯が全く無いのでパっと見には全く分からんw。そんなトコなので、車のエンジンを切ると真の闇が訪れる。が、ふと空を仰ぎ見ると、無数の星が煌いていて、一同言葉を失う。その美しさは生涯で3本の指に入るほどの絶景で、ただただ見惚れるばかり。だって、星の数が多すぎて、どメジャーなオリオン座を視認出来ないんだものw。天の川的光の帯も見えるし、まさに絵に描いたような星空ってカンジでした。この旅一番の収穫は、この夜空。その後、暗闇の中携帯の明かりを頼りに吊り橋まで行って、勇者が橋の中ほどまで歩を進めたりといったおバカなイベントなんかもありましたが、あの星空で心が浄化されすぎてしまったので、もう一つはしゃげなかったw。


 最後のイベントも済ませ、名古屋への帰路に着く。途中、SAでチーズケーキをホールで買い、カップアイス用のスプーンを駆使してその場で喰らい尽くしたりしつつ名古屋に帰還。兎にも角にも、先ずはudさんが宿泊するホテルに向かい、チェックインを済ませる。今回ホテルに泊まるのはドライバーを務めるudさんのみで、残る面々は一晩遊んで宿泊費を浮かすってな皮算用だったのですが、そうは問屋が卸さなかったり・・・。それはさておき、チェックインを無事済ませたudさんと合流し、その足でガソリンスタンドに向かい、給油&精算。名古屋〜雛見沢間は魔人の車を使ったし運転も魔人にお願いしてたので、その間のガス代は魔人を除く4人で折半。ちなみに、今回の旅費の分担はシンプルでして、レンタカー代はドライバーのudさんは免除でワタクシとant君で折半*3、残る高速代、ガス代、駐車場代等の諸経費は乗車人数で折半ってなシステム。


 給油後、魔人の家に戻って車をレンタカーに戻し、即行でガソリンスタンドで給油*4し、ホテルの駐車場に停めまして、そこから徒歩でメシ屋を探す旅に。結局、ホテルから程近い所にあった台湾料理屋っぽいトコに入ったのですが、ここが土曜の夜23時頃という時間帯にも関わらず店内に客の姿が無いというスリリングな店でして「この時間帯に客の姿が無いということは、何か問題があるのでは?」という結論に達したので、初回のオーダーは絞り様子を見てみたのですが、出てくる料理は美味いし値段もリーズナブルだしっつーコトで警戒を解き、本腰入れて飲み食いを始めた次第。無事旅を終えた心地よい疲れのせいか、いつにも増して残念な会話で盛り上がりまくり。25時前にudさんがホテルへと引き上げたのですが話は尽きず、26時の閉店後はファミレスに場所を変えて、またひと盛り上がり。ですが、さすがに体力の限界が近付いてきまして、27時過ぎには意識が朦朧としだしたので近場のカラオケボックスにナイトパックで潜り込んで朝まで惰眠を貪ろうってな流れになったものの、近場のカラオケボックスのナイトパックが「日の出まで」という微妙な制限時間が設けられてたので、協議の結果スルー。とは言え、近場には他のカラオケボックスや漫画喫茶は見当たらず途方に暮れた末、魔人のご好意に甘えてお家に行かせてもらうことになったので、タクシーで移動。その際、初乗り運賃が¥480だったのには心底驚かされた。東京は¥710だからねぇ・・・。お邪魔させていただいた魔人の御宅は想像してたよりも全然片付いてたんですが、本棚のラインナップ等は推して知るべしw。もうちょっと体力が残ってたら念入りに家宅捜索したかったのですが、如何せんすでに限界を超えていたので、殆ど何もせず半失神状態で4時頃就寝。無念。


 明朝、7時過ぎにudさんからの電話で目が覚める。風呂に入らず帰京するのは耐えがたかったので、udさんの部屋のシャワーを借りる約束をしてましてたのですが、もう起床したからいつ来ても良いとのコト。念のため別室で就寝中だったant君らに同行するかどうか訊ねましたが、惰眠を貪るとのことだったので、ワタクシが単身向かうことに。魔人に最寄の大通りへ向かう方角を教えていただき、その方向へ歩を進める。程なくして幹線道路に着きまして、運良くノー・タイムでタクシーに乗車することが出来たので、早速udさんが宿泊してるホテル名を告げたのですが、なんとその運ちゃんが件のホテルの場所が分からず、地図を片手に調べ始め、挙句の果てにはコールセンターに訊ねるとおう事態に発展。幸先が悪いにも程があるw。その後も信号の度に地図をチェックするという不安極まる光景を目の当たりにしてましたが、なんとか無事目的地に辿り着けたので、ほっと胸を撫で下ろす。そしてudさんの部屋でシャワーを浴び、ボディー・シャンプーの濃厚なフローラルの香りを身に纏ってからホテルをチェックアウトし、魔人宅へと舞い戻る。そこでant君、doh君を回収し、さんざっぱら世話になりまくった魔人に別れを告げ、名古屋を後にしたのでした。


 この日も天候に恵まれ、絶好のドライブ日和。恵那峡SAでゆっくり朝食を摂っても11時頃には諏訪湖SAに到着するという、予想を上回るハイペース。別段急いでるワケじゃなくストレスの無いペースなので、道中のペースを落とすのではなく、SAに停まる回数を増やしていくプランに切り替えてみたり。途中、20台近い*5ランボルギーニカウンタックの集団に遭遇するというハプニングに遭遇したり、談合坂SAの大きさに驚いたりしてる間に都内に帰還。そしてSense of Identityのライブを観るant君とdoh君を法政大学で降ろし、ワタクシも自宅前で降ろしてもらい、個人としてのツアーは終了。その後、udさんから無事車を返還したとの一報が届いたところで、ようやく無事にツアーの幕が下りたのでした。

 聖地巡礼云々抜きにしても、快適なドライブ、素晴らしい景観、心洗われる星空、心身共にリフレッシュできる温泉といった具合に旅行としても満点で、理屈ぬきに楽しめた2日間でございました。また来年もどこかに行きたいなぁ。

*1:他の有料施設がだいたい¥300なのに対し、ここは¥500

*2:裸眼だと左右共に0.1

*3:帰りはdoh君も一緒だったんで、片道分のみ徴収

*4:東京を発ってから給油してなかったのねんw

*5:以上?