8/24 "戦極〜第四陣〜"@さいたまスーパーアリーナ

 件の友人と大井町で合流し、京浜東北線に飛び乗って一路さいたま新都心を目指す。実は友人のご好意により「戦極」のチケットを頂戴したので、さいたまスーパーアリーナまで観に行こうってな寸法。あたしゃ人並みにプロレスや格闘技が好きなのですが、基本的にプロレスのほうが好み。しかも大日とかがお気に入りというタイプですんで、まず自分でチケットを買ってまで総合系を観に行こうとは思わないので、今回のお誘いは渡りに船っつーか、なんともありがたいお誘いだったワケで。近況を語らったり、最近お気に入りの音楽の情報を交換したりしてる間に会場の最寄り駅であるさいたま新都心に到着。駅を挟んで近未来と典型的な郊外の街並みが混在してるなんともカオティックな風景に軽いカルチャーショックを覚える。以前、これまた友人からチケットを貰ってモー娘。を観に来たことがあったのですが、その時よか街並みのギャップが激しくなってるなw。


 駅舎は近未来的なんだけど、まだエスカレーターが設置されてない階段もあるというアンバランスさに失笑しつつ改札を抜けると、意外と言ってはなんですが結構な人出。正直、対戦カードを見る限り、ワタクシのような一般人を惹きつけるほどのカードが無いような印象なんですが・・・やっぱ皆、五味目当てなんかなぁ?そんな疑問を友人にぶつけつつ、駅間近の会場まで歩を進める。すでに開場時間を過ぎてたのですが、入場する前に近くのモールで軽く食事を摂ってから入場。内部の案内が「400レベル」だの「200レベル」だのといったカンジで無駄に分かりにくいのが難ですが*1、それ以外は通路も広いし悪くない印象。そして所定の入口から客席へと入ってみると、想像以上に広い空間が広がってたので面食らう。建物の外観を鑑みればこの程度の広さは想定内ともいえますが、天井とかが高いんで開放感があるっつーか、やっぱインパクトはあるなぁ、と。通路や空間同様シートも結構広い上に座り心地が良く、ほぼ4時間座り続けても臀部や腰が全く痛まなかったのには驚かされた。アングラお笑いのハコも、これくらいのシートが用意されてれば・・・w。


 着席し、レーザー光線の演出等で開演前から煌びやかなフロアをざっと見渡してみると、思ってたよか入ってる印象。ちょっと感心してると、モニターにカウントダウンの表示が。ゼロになると同時に大音量*2のBGMと共に映像が映し出され、出場選手紹介。五味の画像だけ他の選手とイメージが違ってて推してるなぁ、と。


 で、試合。選手が登場する前に煽りの映像が流れるんですが、これがなんかもうギャグ一歩手前というか明らかに笑いを取りに来てる感満々だったりするものもあったりして、今ひとつノリが掴めずw。だって、これは悪ノリだろうw。

そんな映像に苦笑いしてるうちにOPを飾る高橋和生 vs ヴァレンタイン・オーフレイムの一戦のゴングが鳴り響く。第一試合だし、この日のメインであるライト級GPシリーズとは全く関係の無いワンマッチなカードではありますが、年寄り的にはパンクラス vs リングスといった見方をしてしまうワケで、ちょっと楽しみにしてたカードだったりw。煽り映像の余韻が残ってたので開始直後は今ひとつ試合にのめりこめなかったのですが、最初のローキックが決まった瞬間の「音」を聴いて目が覚める。テレビを通じては聴くことの出来ない音の質感に確かなリアリティを感じたっつーか。高橋を静めたラストの膝蹴りは、ちょっとぶさいくな入り方だったけど説得力はありました。続いてのカードは、やたらめったらクールで無愛想なモイス・リンボンと、もはや死亡フラグ確定としか言いようのないくらいアッパーでサービス精神満点な入場を披露したピーター・グラハムとの一戦は、やはりというかなんというかモイスの勝利に終わる。勝利して初めて笑みを浮かべたモイスのクーデレっぷりも悪くなかったが、負けたのにマイクを持ち、日本語でコメントをカマしてくれたピーター人気の前には霞んでしまうっつーかw。色んな意味で魅せてくれたピーターの圧勝w。


 てなカンジで楽しめた試合もあれば、グダグダすぎて眠くなった試合もあり。

 個人的にこの日一番燃えたのは、光岡映二 vs ホドリゴ・ダム。終始緊張感溢るる展開だった上に、素人目にも分かるほど鮮やかに決まったカウンターから流れるようにスリーパーへと移行し瞬時にタップを奪うという、光岡の美しさすら感じさせるほどのムーブに大興奮。ナマでこんな鮮やかな試合を拝めることが出来るとは・・・これを観れただけでも遠路はるばる埼玉くんだりまで来た甲斐があったというもの。続く北岡悟 vs クレイ・フレンチも鮮烈。北岡が恐ろしく素早い片足タックルを決めるもクレイを倒すにまでは至らなかったのですが、その足を離さず執拗に食い下がった結果クレイがダウン。尚も足を離さず体を回転させていき、あっという間に完全無欠なアキレス腱固めが決まり、瞬殺。試合時間、なんと1R 0:31。最初の片足タックルからフィニッシュに至るまで、一環して逡巡なく足にこだわり続けた迷いの無い攻めっぷりに凄みを感じたなぁ。試合後のおバカなパフォーマンスも良い味出してて、なんとも魅せる選手だな、と。


 メイン・イベントの五味隆典 vs ハン・スーファンは、五味がパンチの当て感の良さに代表される打撃精度の高さを筆頭に随所に凄みを見せるも、終始大人な試合運びに徹したと言えば聞こえがいいけど、なんか歯切れが悪かったような。五味ってもっと派手なイメージがある選手だったんで、よもやの判定勝利には、ちと肩透かしの感を禁じえない。一方の敗れたハンは、実力差は明白だったけど最後の最後まで勝負を捨てず玉砕覚悟の大振りパンチを繰り返した姿勢だけは悪くなかった。まぁ大味と言ってしまえばそれまでなんだけどさw。

 ラストは出場選手が全員揃って〆。

ライト級の試合がメインだったため、展開が比較的スピーディであんま退屈せずに楽しめたかな。前述した煽り映像のノリとか、勝者にも敗者にもマイク・パフォーマンスを化すシステムなど、ちと首を傾げざるをえない点もありましたが、ライブや即売会同様、やっぱ現場に足を運んで観るのって良いもんだなぁ・・・と再認識した次第。帰りは小1時間ほど駅周辺でダベってから秋葉原で別れ、帰路に着いたのでした。いろんな人に会ったり、それなりの距離を移動したりして疲れはしたけど、実に充実した濃い一日を堪能。

*1:400レベル=4階だそうでwww

*2:結構重低音が効いてた。入場曲も同様の音量だったので、それだけでも結構盛り上がるなぁ