5/14 "お笑いライブ ファンタジア39"@お江戸上野広小路亭

 月曜に、お笑いライブ「ファンタジア」に行ってきまして。
 会場である「お江戸上野広小路亭」にはアキバから歩いて行けるとのコトだったので、夕方にアキバでUDさんと合流するコトになっていたのですが、探し物があったため、ちと早めにアキバに向かいまして。ちなみに、その探し物とは、各所で話題沸騰の「いいなり!あいぶれーしょん」だったりw。
 で、さくっとアキバに到着後、K-BOOKSゲーマーズ、メロンなどを巡るも、全く見当たらず。事前にアキバでは壊滅状態という情報を得ていたので、元より期待はしてなかったとはいえ、微妙にしょんぼり感は否めず、俯き気味に「とら」に着いたところでUDさんから連絡が。こちらに向かうとのコトだったので、適当に同人誌を漁りながら時間を潰し、程なくしてやってきたTakさんと無事に合流。そのまま「あいぶれーしょん」探しに若干付き合ってもらうも、結局見つからずじまいだったので、気分転換に早めの夕飯を摂るコトに。
 以前から気になってる「シディークAkibaカレー館」を横目にしつつも、やはり安定感抜群な「ねぎし」をチョイスしてしまうワタクシたち。そこでまったりと談笑しつつメシを喰らい、適当に周辺をぶらついて時間を潰してから、会場へ向けて移動開始。中央通りを末広町方面に向かって直進していくと、10分弱で会場に到着。つーか上野、近ッ!
 会場である「お江戸上野広小路亭」は、普段は落語の寄席が催されたりする格式高い会場なのですが、何故か夜になると怪しげな芸人が跋扈する異界へと変貌を遂げるワケで。懐が深いにも程があります。
 ちょうど到着と同時に開場時間となったので、入場するコトに。内部は土禁なので、まず1Fで靴を脱ぎ、それを片手に2Fに移動。そこに靴を入れるロッカー(無料)が設置されてるので、そこに靴を放りこみ、さらに上の3Fに移動すると、そこが本日の会場ってな寸法。受付で当日券を買い求め、フロアに足を踏み入れる。フロアは大雑把に2ブロックで構成されており、ステージに向かって前方が畳敷き&座椅子、後方が床&パイプ椅子ってな構成。トータルで80人くらいがキャパかしら?思ってたよりもこじんまりとしたトコだったので、ちと意外。
 今回のイベントは危険な芸人が出演するため、いつもなら最前列中央付近に陣取るところを敢えて避け、端のほうに陣取る。ちなみに、ステージには小ぶりなビニール・シートが敷かれてたので、以後の惨劇は確定されてたっていうのも、中央を避けた理由だったりw。
 で、その危険な芸人とは、ワハハ本舗元氣安と、西口プロレス佐々木孫悟空。この両名の悪行の数々については、こちらのblogを参照してください。
 上記のblogやUDさんから数々の逸話を見聞きしていたので、正直このイベントに参戦するのは今まで躊躇していたのですが、このテのGG Allinライクな芸人をナマで拝める機会はそうそう無いので、意を決して駆けつけたワケで。好奇心は猫をも殺すと言いますが、果たしてワタクシの運命や如何に。
 ・・・ってなカンジで、気張って挑んだイベントだったのですが、いざ蓋を開けてみると、意外や意外、結構グダグダだったワケで。とりあえず、基本的には苦肉祭同様ピン芸人がネタを披露するってなスタイルだったのですが、それが結構低調でして。個人手には、ユンボ安藤の野球コントくらいしかグっとはこなかったなぁ*1。続く座談会形式のトーク・コーナーには、このイベントの主宰である、なべやかんも参加したものの、盛り返すまでは至らずじまい。
 正直、肩透かしを食らったとしか言いようの無い展開が続いたのですが、そんな空気を打ち破る爆弾が最後に投下されまして。ラストの「水戸の紋所」コーナーで、普段のファンタジアで並び立つことが無かった新旧のエースが直接対決する、というアナウンスがなされ、両雄入場。
 まずは佐々木孫悟空が、前日に高尾山で採取したばかりのバッタやらなんやらが詰まった虫かごや、何かが蠢く瓶などを手にし、頬をタランチュラで小粋に飾り、入場。一方の元氣安は、この日はおいおい教の教祖ではなく、三番目の男、という体で登場。コンドームを輪ゴムを飛ばす要領でフロアに撒き散らし、軽くご挨拶。使用済みのそれじゃなかったので、一安心でした。
 周囲の芸人らにけしかけられ、なし崩し的にゴールの見えない対決が開始。先行は孫悟空で、挨拶代わりに高尾山で採取した死骸にたかる、カメムシ以上に臭気を放つ甲虫*2を咀嚼し、その吐息を元氣安に浴びせるという攻撃を披露。前方故に、固形物を噛み砕く独特の咀嚼音が鳴り響く中、しっかりと咀嚼シーンを視姦。が、その甲虫はゴキブリすらも難なく食してしまう孫悟空が苦悶の表情を浮かべるほどの難敵だったらしく、そんな吐息を浴びせかけられた元氣安は、当然の様に悶死寸前の有様。これはワンサイドゲームになってしまうのか・・・?と誰もが不安になったところで、瀕死の元氣安が捨て身の反撃に打って出る。
 元氣安の攻撃は、さながら"Fight Fire with Fire"な如き、臭気には臭気でってな寸法で、自らの腸にポンプで空気を送り込み、強制的に腸内のガスを噴出させ、それを孫悟空に浴びせる作戦。

 準備を整え、いざ体内に空気を送り込む段になったのですが、思いのほかガスの出が悪く、作業は難航を極める。

 そんな中、最初の惨劇が巻き起こる。あまりにもガスが出ないため、いきみ過ぎてしまったためか、遂にガスが迸った瞬間、そのガスを送るチューブの中を、ガスに続いて茶褐色の液状の何かが流出してしまい、場内騒然。無論ステージ上も、ガスの臭気に悶え苦しむ孫悟空の周囲で、芸人たちが上を下への大騒ぎ。幸いにして流出は最小限で食い止められたので、外部への流出は避けられたのですが、ウワサに違わぬシーンを目の当たりにしたワタクシは、俄然ヒート・アップw。
 そんなフロアの空気を払拭すべく、孫悟空が次の攻撃を仕掛ける。その攻撃とは、カルタ取り。なんとも牧歌的な印象を受けるでしょうが、その実は戦慄を禁じえないシロモノなワケで。なんと、カルタの札はゴキブリの背中に貼り付けられており、カルタを取ったら、そのゴキブリを体内に摂取せねばならない模様。
 場内以上にステージ上がざわつく中、カルタの札*3がステージ上に放たれる。その場所がビニールシートの上なもんで、否応無しに札の動向が目に留まるワケで、場内再度騒然。そんな阿鼻叫喚な中、次々と札を取っては体内に摂取し続ける孫悟空の勇姿に濡れた。このシークエンスで秀逸だったのは、誰かが叫んだ
「あ、逃げようとしてるから、早く食べて食べて!」
という叫び声。「捕まえて」じゃなく「食べて」っていうのが、この場の狂気を雄弁に物語っていたのではないかと。
 結局、孫悟空は5枚中4枚の札を摂取し、圧勝。誰が見ても今回の勝負は孫悟空の勝ちだったのですが、半ば周囲に脅されるように反撃を強いられた元氣安は、股間にミミズを配し、それを食えるか!?と孫悟空に誇示する捨て身の戦法を選択。そんな元氣安の挑発に敢然と立ち向かった孫悟空が元氣安を襲撃。

 一方の元氣安も、危険なポージングで孫悟空を迎え撃つ。

 そのポージングの矛先は、まさにワタクシたちに向けられており、一瞬回避行動を取りそうになるも、すんでのところで踏みとどまり、勝負の行方を見守るワタクシたち。
 勝負は、ミミズを、さながらうどんの如くちゅるん!と汁を飛ばしつつ小粋に飲み込んだ孫悟空の圧勝。お茶が無かったせいか、いつまでも咀嚼を続けていた姿が眩かった。でも、今回はあくまでも元氣安=教祖ではなく、三番手という体だったため、三番手こそ敗北したものの、真の決着は次回以降に持ち越されまして。この決着の行く末を見届けるまではファンタジアに通わなければなるまい・・・と夕陽に誓ったとか誓わなかったとか。
 今回は元氣安の真価を目の当たりに出来なかったし、全体的にはちと微妙な感が否めなかったりもしましたが、ロケーションや雰囲気、そしてなにより、単なるゲテモノ/キワモノ・ショーではなく、芸の極北の一つと思えた*4ので、面白かったし、また足を運びたいと思った次第。
 終演後は、いつものようにUDさんとしっぽりと話し込んでから駅で別れたのでした。

*1:まぁ、うつ八郎のスベりっぷりも面白いっちゃ面白かったですがw

*2:名称失念・・・

*3:a.k.a.ゴキブリ

*4:まぁ勘違いな気もしますがw