7/30 ONE WAY DOWN レコ発GIG "SLIGHTLY BITTER SWEET #1" @ 二子玉川PinkNoise/SEE HER TONITE/KOLA/ZERO FAST/GROANING GROOVE/NAVEL/ONE WAY DOWN

ONE WAY DOWN

 SEE HER TONITEは初見。音の方は耳にしたコトあると思うのですが、あんま印象には残ってませんでした。だもんで、とりあえず様子見を決め込もうとしてたのですが、のっけから掴まれる。J CHURCHやJAWBREAKERみたいなギター・パンク路線で、えらいカッコ良いぞ。
 emo以降のindie rock系とは一線を画する、真っ直ぐでシンプルな楽曲の数々は、実に瑞々しくキャッチーでポップ。そんなシンプルな楽曲を、絶妙のギター・ワークと熱い歌で彩るvox&Gの方を中心に、けしてテクニカルでは無いのですが、絶妙なアンサンブルで聴かせるリズム隊が屋台骨を支える。なんつーか、PARASITES meets NAILS OF HAWAIIANっつーか。このテの系譜のバンドって意外と少ないんですが、ワタクシ的には大好物なサウンドでして、今までチェックしなかった己が怠慢をただただ恥ずるばかり・・・俺のバカ!バカ!ま○こ!
 活きの良いナンバーを数々披露しつつも、ロッカバラード風味な切ないナンバー*1なんかも織り込んできたりして、懐の深さをマスにアピール。また観たいし、音源もちゃんと聴きたい!が、フリーで配布してたCD-Rを入手し損ねて、しょんぼり・・・(´・ω・`)
 お次はKOLA。ex.FLAMEのメンバーを擁するバンドで、以前から名前は知っていたのですが、今回が初見。vox&B、G、Dsのトリオで、DsはC.O.C、GはSEEIN' RED、BはECONOCHRISTのTシャツ着用という、期待せずにはいられないTシャツのセレクトだったのですが、放たれた音は、そんなセレクトに負けず劣らずの燻し銀サウンド
 神経質なトーンで切り刻まれるリフと中音域重視のうねるベース、モタつく一歩手前のギリギリさがスリリングなドラムをバックに、吐き棄てるようなvoxが乗るサウンドは、ebullition系っつーよりも、ABC NO RIO周辺の、NYの地下臭漂う薄暗いhardcoreに近い雰囲気。ポップさの欠片も無いモノトーンなサウンドなれど、けして凝ったテクスチャーの楽曲では無く、かといってクラストやジャップコアみたいな定型化したフォームでも無い独特の楽曲の数々は、意外と日本のバンドでは聴かれないサウンドな気が。こういう独自路線を突き進むバンドには、頑張っていただきたい。なかなかカッコ良かったです。
 KOLA終了後、KOLA途中でやってきたN2さんと合流。N2さんの411*2Tシャツに速攻で嫉妬しつつw、GIGANTORの話とかで盛り上がっているところに、ベロンベロンに酔いどれたHTさんが乱入。なんでも、バンドの練習後、三平で2時間ほど呑んだくれてたとか。ちなみに、どれくらい酔っていたのかというと、真っ直ぐ立ってられないぐらいw。「ウザくてごめんね〜!」などとパワフルに言い放ちつつ、周囲の面々にナチュラルに誠意の欠片も感じられない侘びを入れている姿を生ぬるく視姦してるうちに、お次のZERO FASTが登場。
 ライブは未見。音はコンピとかで聴いたことあるはずですが、印象には残ってない。G、B、Dsのスリー・ピース。タイトでロッキンで演奏力は高く、ステージ映えするPete Townshendばりなアクションも決まってました。楽曲はラフでスピーディなポップ・パンクで、悪くない。客のリアクションも良く、客観的に観て、この日のベスト・アクトと言っても過言では無かったかと。
 でも、ワタクシ、このテの音は大好きなはずなんですが、個人的な感想はありません。お察しください。
 そして、四番手はGROANING GROOVE。いつ観てもカッコ良いのですが、当然昨夜も素敵だったワケで。この日はpunk成分多めのセットで、これがまたカッコ良いんだ。出音はシンプルで隙間多めなんだけど、ツボを心得た展開の楽曲や、パワフルかつグルーヴィな演奏、そしてなによりvoxのオオノさんのプリミティヴな歌唱とが相まって、絶妙のearly80's LA hardcore punkテイストなサウンドを披露。
 この日のセットで気になったのが、最後に演った曲。途中まではワンリフで押しまくり、"Crack"のようなうねりを発生させていたのですが、そこから展開してミッドやファストなパートなんかを行き来するという、なかなか凝った展開の楽曲を披露。ちょっと未整理な印象もありましたが、相当カッコ良い曲だったので、終演後にBのオノデラさんに訊いたところ、何年も前に作った曲だそうで、久しぶりに演ったのだとか。良い曲隠し持ってんなーw。ちなみに、次回の音源に収録予定だそうなんで、楽しみに待ってます。つーか、もっとライブであの曲を演奏してくださいw。
 昨日のステージはG☆Gにしては並の出来でしたが、普通のバンドとは比較にならないぐらい平均点が高いんで、充分楽しめました。来月も観るにょろよ。
 さて、いよいよ我らがNAVELのお出ましだ。今回もセッティング時のBGMは普通だし、イトウさんはオタTシャツ着てないしで、微妙に興醒め風味だったので、暫くKNさんと談笑*3。ボチボチ音も出し始めたあたりで前方に移動し、本日のネタを心待ちにしていたところ、場内が暗転し、響き渡った曲は・・・まじぽかのOP"鮮血の誓い"キタ━━━ヽ(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)人(∀゚ )人(゚∀゚)人( ゚∀)ノ━━━!!!! この曲ならロック調なんで、一般人も安心ダネw!
 無論前方の一部のみがヴィヴィッドに反応し、奇声を発する。その反応を見て、会心の笑みを浮かべるイトウさん。そして、SEが鳴り止まぬまま、一曲目の"Hate"に雪崩れ込む。どう考えてもテレ隠しとしか思えない流れに、思わずニヤニヤ。"Hate"の次は、やはり1stから"Absolute Terror Field"。のっけから飛ばしまくる流れに、否応無しに上がるテンション。しかも、途中のパートではイトウさんの鬼のようなツーバス連打が入り、その怒濤のドラミングに感嘆。明らかに6月に観た時よか、気合が入ってます。古い曲を続けた後は、今度リリースされるFIFTH HOUR HEROとのsplitに収録される新曲を、途中にMCを挟んで2曲披露。ミッドテンポと若干アップテンポなこの2曲、実はこっそり7月の上京の際に聴かせてもらってたのですが、どっちもNAVELらしいナンバーで、文句無し。一度だけ聴いて、ほぼひと月だってもフレーズとかを覚えてたぐらいなんで、出来は推して知るべし。
 新曲から、そのままアグレッシブさ3割増し*4の"Fragment"を経て"Bearing"に雪崩れ込み、"28Years Revenge Therapy"へ。なに?このムダにアグレッシブな展開w。"28Years〜"では、勿論皆シンガロングしまくり。傍らを見れば、N2さんがニコニコしながら拳を突き上げてる姿が。うーん、いい笑顔ですが、その笑顔をHTさんに見せちゃダメですヨ?惚れられちゃうからネ!
 ここで再度小休止。当然っちゃ当然ですが、イトウさんの虚脱しきった表情が眩い。きっと、偽MIDIの本を読み終えた後もこんな表情をしてるのかと思うと、なにやら複雑な心境(マテ。  
 てなコトを夢想してるトコに、トミさんの「今日は古い曲もやります」的なMCと共に刻まれたリフは・・・"Tree"!ヤバい。冗談抜きで、ちょっと泣きそうになった。ITさんと知り合う前、まだ純粋にNAVELというバンドを聴いていた頃・・・その愚直なまでに真っ直ぐで青臭いサウンドに胸ときめかせていた頃の気持ちがフラッシュバックしてしまいまして・・・。ITさんと知り合わなければ、いつまでもこのときめきを保てていたのかも・・・と思うと、我が身の不幸を軽く呪いたくもなりますが、その気持ち以上に面白いメにさんざん遭ってるんで、まぁ好いか、とw。
 そんな感傷にひたってる間に、"Smile"〜"No Change"と涙腺刺激しまくりなナンバーが連発。しっかし、改めてこうして聴いてると、つくづく良い曲をたくさん持ってるバンドだなぁ・・・と感心しきり。思えば、NAVELもemo〜indie rockの影響を全く受けてないバンドだよね。世間の流行り廃りに惑う事無く、普遍的に良い曲を創造し続ける、その音楽的に揺らがない姿勢も素晴らしいな、と。
 ラストは余力を振り絞り、"Bystander"で爆走して〆。お見事。丁寧に楽曲を聴かせるという意味においてなら6月の@ERAのほうが良かったかもしれませんが、バンドとしての勢いや攻撃性に重きをおくなら、間違いなく昨日のほうが良かったです。ホント、カッコ良かったです!今週末の@熊谷でのライブには行けないんで、11月のFIFTH HOUR HEROとのツアーで上京するまでライブが観れないのは寂しいのぉ・・・。
 トリは、今回の主宰、ONE WAY DOWN。復活後何回か観てますが、昨夜もパワフルでした。翳りのある湿ったUK風味なメロディを基調としつつも、それをラフに、そしてスピーディに叩きつけ、男臭いコーラス・ワークなんかも織り込んでいくスタイルは、正しくメロディック・ハードコアと呼びたいサウンド
 サウンドの軸は、なんといってもドラム。相変わらず一心不乱に乱打しまくるスタイルで、壮絶極まりない。おまけにコーラスとかも入れてるんで、よく酸欠にならないなぁ、とw。ザラついた音色*5で掻き鳴らす弦楽器隊は、その音色とラフな演奏とが相まって、最低限のキャッチーさを残しつつも甘さ控え目なサウンドを構築しており、そこら辺の匙加減が結構絶妙だったり。もうちょっと端整な音にしちゃうと、味気無くなっちゃいそうだからね。
 基本的に楽曲のヴァリエーションいは乏しいんですが、その不器用で無骨なサウンドは、良い意味で現在の潮流とは一線を画しているので、意外と新鮮に聴けたりするのよね。ラストは、テーマ・ソングともいえる"One Way Down"で〆。
 時流とは関係無く我が道を行くバンドが揃った、なかなか良い企画でありました。開演時間が早いせいもあり、結果的に終演時間が早かったのも*6、個人的には好印象。日曜の企画は、早く終わるようにしていただきたいものですw。
 終演後、例に寄ってサバトの面々が集い、飽きもせずオタ話を再開。そこに、ワタクシが頼んでいたブツを片手にITさんがやってきまして。そのブツとは、「となグラ!」の4巻の限定版と、「朝比奈ミクルの冒険」の限定版。その代金の支払いのため、財布を取りに一旦フロアを後にするワタクシの背後で、思わぬ燃料投下に色めき立つサバト衆のどよめきが聞こえてきましたが、華麗にスルー。
 無事に代金を支払い終え、ワタクシもトークに復帰。復帰早々、HTさん、N2さんらと「ねぎ姉さん」や「ちゅるやさんトークで盛り上がってる姿を、まさに「ぽか〜ん」と見てたSDさんらが印象的w。そんなトークに嫌気がさしたのかw、真っ当な友人らが来ていたBBさんが早々に離脱し、ITさんらも、じきに帰路に着くとのコトだったので、ワタクシ、N2さん、HTさん、SDさん、nmさんというメンツで、メシでも食って帰るコトにして、PinkNoiseを後に。
 とは言うもの、全員二子玉川に縁が無く、良さげなメシ屋など知る由も無いので、ひとまず駅前に移動しようってなコトになりまして、てくてくと移動移動。道中、前述したブランドショップ街を抜けたのですが、シャネルだブル狩りブルガリティファニーだってな有名店が並び立つ街並みに、完全に浮きまくるワタクシたち・・・スマヌスマヌ。
 そんなハイソな街にも居酒屋等はあったのですが、ヘタに長居して終電を逃したら目も当てられないので、敢えてスルー。が、そうなってくるとますます選択肢が狭められてしまい、結局マックに落ち着くという体たらく。ここでワタクシ、なにげに30時間ぶりくらいに食事ということもありまして、¥1000分ほどオーダーしてもりもりと食そうかと思ったのですが、その山と盛られた*7ワタクシのトレイをnmさんが撮ってたのが印象的だったりw。
 ・・・あれで腹八分目に満たなかったなんて言えないw。
 そこでは、小1時間ほどダベり、23時頃に二子玉川駅で解散。HTさんとSDさん、N2さんを見送り、帰る方向が途中まで一緒だったnmさんと談笑しつつ帰路に。道中、結構emo系とかの話になったのですが、その話題の過程でたまたまFAZZ*8の話題になったのですが、そこで衝撃の事実を聞かされる。なんと、FAZZの中心メンバーってCOMEBACK MY DAUGHTERSのフロントマンやってるんだってね。ワタクシ、COMEBACK〜は聴いたコト無いんで、全く知りませんでしたよ・・・。当時FAZZが凄く好きだったんだけど、解散後は情報を見失ってしまい、その後が気になってたんですが、よもやそんなドメジャーなバンドをやっていようとは・・・。今度、COMEBACK〜を買ってみようかしら。
そんなコトを語らいつつ、途中の駅でnmさんとも別れまして、ワタクシも無事帰路に着いたのでした。

*1:not emo

*2:ex.NO FOR AN ANSWERのDanが在籍していたバンド。7"とアルバムが1枚ずつ出てて、どっちも名盤です。ちなみに、このバンドのDsはプロのスケーターで、後にCHICANO CHRISTに参加

*3:その際聞いたんですが、8/5のダモ鈴木のライブでは、SUSPIRIAが本腰入れてダモ鈴木とセッションするらしく、当初予定されてたSUSPIRIA単体でのライブは止めるそうです。思わず前売りの予約入れちゃったよw

*4:主にドラムw

*5:リフのエッジの立ちっぷりとかは、一歩間違えるとThrash Metalとかにも通じそうw

*6:21時半頃

*7:っていうと大袈裟だけど

*8:90年代中ごろに福岡で活動してたemoバンド