7/16 "ALTERNATIVE ELEKI-TOWN FES. 3DAYS/2日目"@秋葉原CLUB GOODMAN/悲鳴/ヨルズインザスカイ/CLSMS/nemo/the原爆オナニーズ

お茶目なTAYLOWさん

 日曜は、EARTHDOMではSUSPIRIAのレコ発、SHELTERではRISE AND FALLとJOYのsplitのレコ発と、世間的な人気を二分するような企画があったワケですが、ワタクシ、かねてより観てみたかったヨルズインザスカイを最優先事項と定めまして、土曜に引き続きアキバに向かうコトに決定。でも、友人らは殆どSHELTERに集結してたので、寂しい・・・。つーコトで、この日の深夜、代官山へDJ BAKUを観に行く予定だったHTさんを強引に誘い、ナンパに成功w。後で会場で落ち合うコトに。
 さすがに、昨日アキバに行ったばっかなんで、特に買い物等も無かったので、18時前にアキバに到着し、まっすぐGOODMANを目指す。そういえば、GOODMANの地下のREVOLE*1を使ったコトはありますが、GOODMANでライブを観るのは初めてだったり。
 てなコトを考えながら、てくてくとアキバを練り歩く。先月REVOLEを使ったばっかなんで、迷うこと無くGOODMANに到着。早速、地下に潜ってGOODMANの入り口へ向かうと、間も無く開場時間であるにも関わらず、客の姿は皆無w。さもありなん。気にせず当日券を買い求めると、名前を記せば前売り料金で入れるとの有難いお言葉を賜ったので、迷わず記名*2して前売り料金で入場。
 場内の照明はブラックライトが基調となっていて、かなり薄暗い。が、入り口で貰ったフライヤーを筆頭とした「白」が光るので、慣れると面白かったり。白いTシャツを着て行かなかったのが悔やまれるw。フロアには立ち呑み用のテーブル*3が何脚か設置されてまして、お洒落な内装と相まって、なにやら普通のバーみたいな雰囲気。
 とりあえず隅のベンチみたいなスペースに腰掛け、ケータイをチェック。すると、電波が入るコトが分かったので、関係各位に連絡入れたりしつつ、開演までの時間を潰す。入場当初は俺だけだったフロアも、開演前には20人ぐらいに増えましてw*4。で、トップの悲鳴がスタート。ちなみに、この段階でもフロアのテーブルは出しっぱなし。つーか、ココはテーブル出しっぱなしはデフォなのかしら?
 悲鳴は、vox&G、G、B、Dsの4人組。vox&GはFuzz Factoryを装備してるし、Gは12弦ギターだし、多数のエフェクターを揃えてるしで、セッティング時の期待値は高め。ちなみに、未聴&未見。
 サウンドは、線の細い鋭角なギター・ロック。意外とギターの出音が面白くなかったのですが*5代わりにリズム隊がなかなか印象的。ベース*6のフレーズは結構練られてて、ちょみっとSST風味。ドラムは、パワフルかつアグレッシブな演奏で、良い味を出してました。これでアンサンブルが完璧だったら相当威力を発揮すると思うのですが、如何せんタイトとは言い難かった気が。
 Gは序盤からかなり暴れてたのですが、どうも傍から見てると作為的に見えるっつーか、意識的か無意識の内にかは分かりませんが、感情の赴くままに暴れてるんじゃなくて、理想的なキレてる姿をトレースしてる感が否めなかったのが引っ掛かった。一々動作がスタイリッシュだったのよねー。ex.ELEVATIONのGの方みたいなキレたオーラも感じなかったし。終盤、ギターを弾かずにエフェクターを弄ってた時の音が一番面白かったっていうのは、余りにも穿った見方ですか。そうですか。もう少し空間系のエフェクトも意識したら、より面白くなると思うんだけど。
 全体的に悪くは無かったのですが、まぁ普通。
 悲鳴後、このバンドの途中でやってきたHTさんと合流し、ダラダラとくっちゃべりつつ、ヨルズへの期待を語り合ったり。
 で、そのヨルズインザスカイ登場。音源を聴く限りでは、ライブではスマートで線の細いカンジなのかと思ってたのですが、あにはからんや、予想外に熱いステージを披露してくれましたよ?
 ヨルズは、vox、G、B、Dsの4人組で、from大阪。音数を減らし、空間を活かしたソリッドなサウンドを基調にしつつ、ダンサブルなディスコーダント・サウンドを展開。踊りながらハイトーンで歌うvoxの姿も相まって、個人的にはidea of a joke meets extrudersな印象。
 で、ライブでも前述したように、かなり音数を絞り込んでいたのですが、実に演奏がタイトかつグルーヴィなので、音数の少なさが、かえって演奏力を際立たせてた印象。演奏自体もさることながら、細かく音色を調整する繊細さも見逃せないポイント。音源でシンセかと思ってた音が、実はエフェクターを使ったギター・サウンドだったコトが判明したりして、結構目から鱗が落ちまくり。また、ギターがクリアトーンのときはベースが歪んでたり、逆もまた然りってな具合に、各パートごとのリレーションも絶妙。予想以上に「バンド」としての一体感を感じるなー。
 序盤はキャッチー路線。中盤は、ちょっと地味で長い曲*7なんかも織り込んで、ラストはアグレッシブなナンバーを連発してフィニッシュ。終盤の畳み掛けっぷりは、圧巻の一語に尽きます。いやー、カッコ良かった!また観なきゃだわ!
 三番手は、CLSMS。どうもクリスマスと読むっぽいが、違ってたらスマヌスマヌ。G、G、B、vox&Ds、Dsの5人組。まず驚かされたのが、ツインドラムという編成。とは言え、ドラムキットを2台分持ち込んだワケではなく、1つのセットをシェアするスタイル。互いに向かい合うような形でセッティングされてました。なかなか面白そうだなーと思ったのですが、メンバーの出で立ちを見て、微妙な気分に。メンバー全員、白のシャツ、ジーンズ*8、白のスニーカーってな具合に、お揃いの衣装で登場したのですよ。こういうスタイルのバンドって、結構当たり外れがデカいんですが、このバンドはどうなのか、と。
 前述したようにツイン・ドラムなんていうヒネた編成のバンドですんで、さぞや奇天烈なサウンドが飛び出すと思いきや、初手からいきなり真っ当なIndie Rock〜emo風味なギター・ロック風味なサウンドが飛び出しまして、のけぞる。こんなサウンドなら、ツイン・ドラムにする意味無いじゃんw!と思いきや、よくよく聴けば地味に変拍子とかが織り込まれてまして、さりげなく凝った楽曲だったりするコトが判明。終了後、HTさんにツイン・ドラムの意義を問うてみたのですが、曰く「一人で叩けないコトは無いケド、リズムや一音一音のヒットの強弱の面なんかも考慮すると、ツイン・ドラムにする意義は見出せる」との回答。そうか、一応意義はあったのか。
 楽曲のクオリティは高く、きっちりフックが感じられるし、これみよがしではなく、さりげなく変拍子等が織り込まれてたりするトコなんかからも、そのセンスの良さが窺い知れます。また、インスト・パートの充実っぷりも特筆モノ。そこら辺のemo丸出しなバンドよか、全然カッコ良いです。
 が、このバンド、前述した衣装に止まらず、総じて作為的な感が強いのですよ。いなたいルックスやもっさいアクション*9、そして、インテリがキレたかのようなアクションをとるvox&Ds*10。なんつーか、キャラ設定を前面に押し出してる感が鼻につくっつーか。それさえなければ、演奏力は高いし、楽曲も好みだしで、一発でファンになっちゃうんだけどなぁ・・・。ライブの前に、音源で出会っておきたいバンドでしたw。
 四番手はnemo。vox&G、G、B、Dsの4人組。相変わらず、金属質という意味でのメタリックなサウンドなれど、しなやかさも併せ持つ、形状記憶合金ばりなサウンドに酔い痴れる。
 骨太でタイトかつパワフルなドラムと、細かいトーン・ワークを駆使する繊細さ*11と、グイグイと牽引するドライブ感を併せ持ったベース*12という素晴らしいリズム隊。その上を、凶暴でノイジーなんだけど、けして垂れ流しではなく、パーカッシブですらある歯切れの良いギター・ワーク*13が彩り、そして何気に歌心を感じさせるvoxが載るサウンドは、90年代初頭〜中期DISCHORD周辺を彷彿とさせるものがありますが、もはやそんな枠も逸脱してきてる気もします。気迫と情念が漲りまくるサウンドは壮絶そのもので、けしてティピカルなHCのサウンドの範疇には止まっていませんが、その熱量は間違いなくHCそのもの。今回も抜群にカッコ良かったなぁ・・・。
 で、トリの原爆オナニーズですよ。ワタクシ、前に原爆を観たのは、たしか1989年くらいで、LOFTかどっかだった気が。以降、なんとはなしに機会を逸し続け、、気がつけばあれから17年も経っていたという・・・w。だもんで、今の原爆がどんな音なのかさっぱり知らなかったのですが、結論から言えば、当時と殆ど変わってませんでした。
 原爆がステージに登場し、TAYLOWさんが発した最初の一言
「お帰りなさいませ、御主人様♥」
ちょwwwwwおまwwwwwwしかも、両手をネコ耳の如く頭に添えちゃってましたよ!?今回の原爆のポスターのデザインもおかしかったし*14、一体原爆にナニがあったんだw!? ま、単に場所がアキバだからっつーコトで悪ノリしてみたみたいですが・・・こういうA.O.DやF.O.Dなんかに通ずるファニーなノリは、USHC好きなTAYLOWさんならではのジョークってコトかしら。
 初手から度肝を抜かれましたが、いざステージが始まると、さらにビックリ。良くも悪くも、相変わらず微妙に洗練されてない、いなたいノリが残るUS風味なパンク・ロックをこれでもか!ってなぐらい連発。ぶっちゃけ、そんなに曲のバリエーションも無いんで、殆どRAMONES状態ですが、これがカッコ良いんだ。流行り廃りとかとは無縁の、我が道を邁進しまくるサウンドは、ある意味タイムレス。
 フロアも、それまでのバンドでは殆ど前に人が来なかったのですが*15さすがに原爆では人が押し寄せる。さらに、TAYLOWさんが煽りまくるモンだから、ダイブも飛び出すしモッシュも起こるしで、ようやくHCのライブらしい空気になってきました。どうでもいいけど、あたしゃ終始例によって最前列にいたんで、よく分からなかったのですが、テーブルは出しっぱなしだったんだろうか・・・。原爆のセッティングのときまでは確実にテーブルがあったんだけど・・・w。
 しっかし、TAYLOWさんは若いなぁ。見た目こそ年輪を重ねてますが、溌剌とした動きや歌からは、全く年齢を感じさせません。今でも余裕でジャンプする姿に感動。バックのメンバーは、EDDIEさん以外分かりませんでしたw。つーか、早々に身の安全を確保すべくメガネを外してしまったので、如何ともし難いっつーか。ただ、ハイスタの中の人は、いませんでしたねー。
 曲も知らない曲が多かったですが*16、新曲だろうが往年の曲だろうが、良くも悪くも原爆節に染め上げられてるんで、あんま気にしない方向で。実際、新曲も数曲披露されたんですが、基本的なラインは全く変わってなかったので、10年前のアウトテイク、とか言われても全然納得しちゃうカンジw。つーか、初めて聴いた曲でも普通にシンガロング出来るっていうだけで充分ですよ。
 結局、アンコールは2回行われ、ラストはRAMONESMC5のカバーで〆今日日、なかなか"Kick Out The Jams"のカヴァーは聴けないぜw?。いやー、実に楽しかった!こういうシンプルでピュアなパンク・ロックっていうのも良いもんだね・・・などと余韻にひたりたいトコでしたが、15日同様、時刻はすでに22時半を回っておりまして、またしても時間の猶予が残り少ない・・・。しゃーないので、物販をチェックして*17ヨルズのデモを2枚とも購入し、voxの方に今日の感動を伝え、握手しましてw、GOODMANを後に。その足で、近所の富士そばでHTさんと共に軽く夕飯を摂りまして、駅で別れたのでした。
 濃密な週末を過ごしたんで、月曜は家に引き篭もってましたよw。

*1:スタジオ

*2:本名かどうかは・・・ねw?

*3:カウンター・テーブルって言うのかしら?

*4:最終的には50人ちょいぐらい?もう少しいたかも

*5:装備から想像される範囲内の音

*6:女性

*7:でも、細かいトコに遊びを入れてるので、飽きない

*8:微妙に丈が短めw

*9:両足を広げ、伸ばしたままジャンプ、とか

*10:ドラムキットにもたれかかったりするんだけど、セットは倒さない、とかw

*11:一番多くエフェクター使ってるし

*12:終始チュッパチャップスを咥えてましたw

*13:なんとなくBIG BLACKの香りが

*14:や、個人的には最高でしたがw。あのデザインでTシャツ作って欲しいぐらいだしw

*15:俺とHTさんが陣取ってたせい・・・じゃないよねw?

*16:音源も初期ぐらいしか聴いてなかったり

*17:原爆もnemoもTシャツにXLが無かった・・・