7/15 "ラウンジユーエヌケー"@小岩eM SEVEN/WHY NO CHARACTER?/EXTRUDERS/51717/UHNELLYS/KIYASU ORCHESTRA/TRIKORONA

 土曜は、鶏@eM SEVENに行ってきました。ただライブを観るだけだったら夕方に出かければ済む話なのですが、午後からマイミクのMYさんとアキバで会うコトになったので、13時前に家を出る。
 が、この段階で、我が家の方面では暗雲垂れ込め、遠雷が聞こえるという、夕立一歩手前な空模様。一瞬、傘を持って行こうか?とも考えましたが、家から駅までの間に降りださなければ問題無かろうと思いまして、傘は装備せずに出発。幸い、駅までの道中は降らなかったので、軽く胸を撫で下ろしつつ、電車に乗車。一応雨対策としてiPodも持たずにいたので、ぼんやりと車窓から景色を眺めていると、駅を出て数分と経たぬ間に、あからさまに雷の音が大きくなってくる。隣の駅を経過する頃には、雨も落ち始めてきまして、暗澹たる気持ちに。
 圧巻だったのは、途中の区間。この区間は、かなり見通が良く、遥か遠方まで見渡せるのですが、一昔前のファンタジーRPGのOPもかくやってな具合に、遠方で雷落ちまくり。しかも、それがどんどん近づいてきて、稲妻の閃光も眩くなり、雷鳴も大音量になると共に雨足も強まりまして、調布前でピークに達する。
 結局、調布で5分ほど運転が見合わされ、足止め。その旨をMYさんに伝えたりしてる間に、電車は再始動。その後、新宿までは滞りなく辿り着きましたので、急ぎ中央線快速に乗るべく新宿駅構内を移動し、件の電車に飛び乗る。これで、ロスは最低限で済んだ・・・と、ほっとしたのも束の間、今度は四ツ谷駅手前で緊急停車・・・。落雷や集中豪雨の影響だそうで・・・。
 幸い、この停車は数分で済んだのですが、四ツ谷駅に辿り着くと共に、本格的に運転見合わせのアナウンスが。なんでも、各所での停止信号等の影響で、電車の間隔が狭まってしまっており、次の停車駅である御茶ノ水駅でも電車が停車したままだとか。南北線丸ノ内線で振り替え輸送する、というアナウンスもあったので、乗り換えようかとも考えましたが、既に夕立のピークは過ぎてまして、雨も殆ど上がりかけていたので、敢えて動かず、復旧を待つ方針をチョイス。結局15分ほど停車した後、運転再開。本来なら次の御茶ノ水で下車し、総武線に乗り換えて・・・ってなルートなのですが、どうも総武線も遅延してる模様。どうしようか思案に耽っていると、福音たるアナウンスが鳴り響く。
 曰く、秋葉原方面はお急ぎの方は、神田から山手線で向かうが吉、と。
 これまた幸いなコトに、さっきまで乗車していた中央線快速の車両は、いまだ御茶ノ水に停車したままだったので、それに舞い戻る。すると、程なくして出発したので、次の神田で山手線に乗り換え、ようやっと約束の地アキバに辿り着いたのでした。長かった・・・。
 改札を出たところでMYさんに連絡を入れると、ラジオ会館方面にいる、とのことでしたので、急ぎ向かう。週末、そして雨上がりのアキバ駅前にはメイドさんでごった返していましたが、そんな群れを掻い潜った先に、SLEEPのTシャツを着こなすナイスガイの姿が。その方がMYさんでした。お友達の方もご一緒。
 初対面だし、知り合ってから日も浅いので、ワタクシの人見知りスキルが発動してしまい、ぎこちない挨拶を交わした後、とりあえずメシを食おうってコトにしまして、お約束の「ねぎし」に向かう。ところが、「ねぎし」に着いてから失態に気付く。MYさんが肉を食べない、という事実を知りまして。幸い、信条的なものではなかったのが不幸中の幸いでしたが、気を抜いてました・・・。己が浅慮に猛省。
 「ねぎし」のメニューには肉が殆ど無いものもあったので、店を代えずにランチに突入。そして、色々と濃い話を堪能。前述したように、知り合って日が浅いので、そのバックボーンとかは存じ上げなかったのですが、やはりMYさんも現場の方だったので、オフレコにせざるを得ないトークてんこ盛りw*1。その一方で、オタ話も破壊力抜群。まだまだこの界隈にも知られざるダメな人がいるコトを再確認。
 結局、3時間ほど「ねぎし」に居座り、ダメトークを展開しました後、とらでコミケのカタログを購入し、駅で別れたのでした。なんかもう、このまま帰っても良い気がしたので、フラフラと新宿方面のホームに行きかけたのですが、気を取り直し、小岩へと向かったのです。
 小岩には17時半頃到着。ちと早かったので、DISCOに立ち寄る。視聴コーナーで目ぼしい音源に当たりをつけ、それらを探してるトコにKNさんがやってきまして、しばし談笑。
 てなコトをしてたら、あっという間に時刻は18時を過ぎたので、階上のeM SEVENに移動。まだ開場してませんでしたが、勝手知ったるハコなので、楽屋を覗いてみると、見事に見知った面々が集っておりまして。そこでも、談笑したり、HTさんに夏コミのカタログを見せたりしてたら、これまた瞬く間に時間が過ぎまして。ふとモニターを眺めると、トップのWHY NO CHARACTER?が準備万端整っていたので、慌ててフロアに転がり込む。
 WHY NO CHARACTER?を観るのは、昨年の夏以来。そのときが初見で、かなり衝撃を受けたのですが、この日も素晴らしかった。
 音階楽器を使わないバンドなので、使ってる機材の詳細は割愛。電子音×2とDsというスリー・ピース。この日は主にヤマカワさんがドラムと共にリズムというか土台となる音を出し、ヒラノさんがウワモノ的な音をメインで担当ってな配分。
 前半は、かなり緻密に音を構築してた印象。抑制を効かせたドラムと、電子音の機微を活かした展開主体で、穏やかなれどピンと張り詰めた緊張感がたまらない。が、後半は、そんな緊張感から一変、かなり即興に近いアグレッシブな展開へと雪崩れ込む。緩急を踏まえたドラミングの下、ヤマカワさんはループでビートっぽい音を構築し、それを軸にしつつ、音階のような音を発生させ、メロディのような音を紡ぐ。そしてヒラノさんは、テンションがそれと分かるぐらいに上がり、エフェクターを乱暴に操作したりコンタクトマイクで絶叫したりしてるのですが、発せられる音はティピカルなノイズとはおよそかけ離れた不可思議な電子音。何をどう加工したらそういう音が出るのか、さっぱり分かりませんw。
 通常、このテのサウンドでテンションが上がると、ノイジーな轟音とかに至るのが常なのですが、WHY NO CHARACTER?の場合、どんなにテンションが上がろうとも、けして安易なノイズには流れず、必ず空間に隙間を持たせてるトコが凄い。にも関わらず、発せられてる音からは、計算云々以前に、しっかりとテンションの高さがスポイルされずに伝わってきてるのですよ。これって、尋常じゃないよ。自分でも宅録ノイズ紛いなコトを始めたので、その凄さが余計身に沁みます。
 前回観た時もホント、カッコ良かったのですが、この日は輪をかけて壮絶でした・・・。
 初手から濃厚なサウンドを叩きつけられて、暫し呆然。が、お次はEXTRUDERSですってよ?濃すぎるにもほどがある・・・。つーワケで、二番手にはEXTRUDERSが登場。昨年、その衝撃のステージを目撃して以来、とにかく方々で薦めまくってるのですが、この日のステージを観て、その行為が間違ってなかったと確信しました。
 vox&B、G、Dsのスリー・ピース。前回観た時は、観察する以前に圧倒されてしまったのですが、今回は心の準備が出来てたのでw、じっくり観察。以前は気付きませんでしたが、なんとドラムのセットにシンバルの類が無く、ハイハットのみ。シンプルだとは思ってましたが、ここまで徹底されてたのか・・・。場内も分かってらっしゃって、暗転前から徐々に静かになっていき、BGMと客電が落ちる頃には物音を立てるのが憚られるような空気に。そんな空気を切り裂くように、カウントもアナウンスも無しで、いきなり曲が始まる。そのサウンドは、徹底的に余計な音を削ぎ落としてまして、全パート、必要最低限の音しか鳴っていないにも関わらず、全く過不足無く鳴り響いてまして、その音の取捨選択の確かさに改めて驚愕。
 SST周辺のバンドにも通ずる、ちょっとクセのある、ひねくれたベース・ラインを紡ぎつつ、淡々と歌うvox、けして掻き鳴らすこと無く、ちょっとパーカッシブにリフを刻み、細かいアクセントで何気に曲を彩るギター。そして、特筆すべきはドラム。極力オカズとかを排し、パワフルにソリッドに黙々とスネアとキックを同じループを刻み続けているのですが、1曲の中にほんの数回だけハイハットを挿入してくるのですが、そのハイハットが恐ろしく良い音で鳴り、カッコ良いのですよ。普通、それをもっと通常のループでも随所に挿し込んできてもおかしくないのですが、場合によっては1回しか挿し込んでこなかったりするという、そのストイックなまでに抑制の効いたドラミングは、尋常ならざるカッコ良さ。その感覚はPete Rockのトラックにも通ずるものがあるし、STONE ROSESのレニのドラミングとかも彷彿とさせるものが。
 また、演奏のみならず、楽曲面でも削ぎ落とす方向性は一貫していて、カッコ良い展開で盛り上がってる楽曲とかを、惜しげもなくぶった斬って終わらせていく「いけず」な感覚もたまらない。だもんで、なにげに曲も短いのよね。1分くらいの曲とかもあるし。でも、短くても展開とかが凝ってるので、シンプルなれど一筋縄ではいかない。ギターとベースのフレーズの掛け合いや、、歌の掛け合いとかもあったりして、なかなか。
 ラストの、EXTRUDERSにしてはアップテンポな曲も、1分程度でばっさりとぶった斬って、素っ気無く終了。こうして書くと、本人たちもクールな人となりとか思っちゃいそうですが、idea of a jokeのライブで暴れちゃうような人たちだったりw。そこら辺のギャップも面白いよなぁ。なんつーかアレだ、クーデレw?

*1:やっぱ"G"関連のネタは・・・ねぇw?