5/13 "Give Me Temptation"@西荻窪Rinky Dink Studio/TOUCH ME/TRIKORONA/PALUKA/SOMETIMES LIKE SHIT/CUTTERS/GROANING GROOVE/DUSTPAN

ダイケンさん、お疲れさまでした!

 基本的に雨の日のライブとかはパスしたいタイプなのですが、DKさんの鶏卒業ライブとあっては行かざるをえないので、そぼ降る雨の中、西荻に向けて出発。
 17時過ぎに西荻に到着し、スタジオに向かっててくてく歩いていると、KMさんと遭遇したので、しばし談笑。その際、今日の出順とかを伺ったところ、鶏は本来トリの予定だったのが、KYさんの体調不良により、急遽2番手になった、という話を聞きまして。
 一旦KMさんと別れ、鶏の出順変更を、やはり体調不良で自宅待機中のBBさんに告げたりしつつ歩を進めていくと、今度はKYさん以外の鶏の面々と遭遇。なんでも、メシを食った帰りだとか。
 KYさんの容態とかを聞きつつ、そのままスタジオに移動。Rinky Dinkのロビーは、いつもよか規制が厳しくて、群れてるのを禁じられたので、そのまま今日の会場である1Fのスタジオに向かう。参加バンドが多いせいか、開演前からなかなかの盛況っぷり*1
 で、ゆるゆるとしてたら、意外とさっくりとライブ開始。トップは、主催バンドの1つであるTOUCH ME。ENCROACHEDのGの方のサイド・プロジェクトの模様。vox、G、B、Dsという編成。音のほうは、なんとなくABC NO RIO周辺バンドのサウンドにcrossoverっぽい隠し味を効かせたような印象。ミッドテンポを主体としたサウンドで、かなり面白いトコを狙ってるなぁ、と。
 そう書くとやたらカッコ良く思えるでしょうが、実際にはまだまだ発展途上。まず、全体的に「ちゃんと」演奏しようという意識が働きすぎてしまっていて、サウンドに感情がこもっていない。あと、voxがちょっと軽い。叫んだりしてても、そこに情念とかが感じられないので、どうしてみ薄っぺらく思えてしまう。後半、全体的にエンジンがかかりはしましたが、まだまだ修行の余地は多々あるかな、と。
 二番手は、前述したようにTRIKORONA。件のKYさんはマスク着用しっぱなしではありましたが、ちょっと挨拶したときに聞いた声は意外としっかりしてたので、ちょっとだけ安心。
 DKさんのラストっつーコトで、ちっとはemoくなるのかと思いきや、強いて言えばKRさんのテンションが冒頭からおかしかったぐらいで*2、特にアナウンスも無くスタート。
 演奏に関しては、中盤のMCまではHTさんのドラムがいつにもましてタイトかつパワフルで、かなりパーフェクトに近い出来。久しぶりにHTさんの底力を垣間見た気が。KYさんは、さすがにいつもに比べると動きが無いし、声の出もよくはなかったのですが、気合や気迫といった情念は漲ってまして、最後まで健闘。
 NMさんやKRさんの音が全体的に小さめだったせいもあって、こないだの取手での狂気に比べたら物足らなくはありましたが、なかなかのステージングを披露してくれてたのですが・・・例によって後半のHTさんのMCで台無しにw。
 正直に言えば、ここ最近のHTさんのMCはナシだと思う。それまでのステージングで築き上げてきた緊張感とかが一気に崩れちゃうんだよね。事実、あのMC以降は、またゼロからのスタートになっちゃったし。無論、あれはあれで楽しいんだけど、それは内輪の人だけなんじゃないかしら?TRIKORONAの音を本気で好きだったりする人にはどう映るのかしら?せっかくカッコ良い音出して、やるコトやってるんだから、ステージ中はおちゃらけ無しでも良いんじゃないかなぁ、と。本人曰く「あんまストイックに見られるのもイヤ」とのコトだそうで、それも分からないではないんだけどねぇ・・・。
 件の初代さんのMCの後、KRさんからDKさん卒業のアナウンスが。が、アンプからノイズが出てたんで、イマイチちゃんと聞き取れなかったりw。
 てなカンジで、滞りなくDKさんのラスト・ステージは幕を閉じたのでした。お疲れ様でした。
 三番手は、PALUKA。今までのバンドと違い、音に隙間があるせいか、音のバランスが良く、分離も良好。例によって冒頭はジャムっぽい絡み合いからスタート・・・かと思いきや、冒頭はカヴァー曲だったそうで。
 しっかりとしたリズムセクションの上で奔放に紡がれるギターのフレーズは、まさに燻し銀。この芳醇にしてロックなフレーヴァーは、後期POISON IDEA*3に通ずるものがあるのではないかと。フレーズもさることながら、タメの効いたグルーヴィなテイストも極上。ここまでミッドテンポで聴かせるバンドは、そうそうお目にはかかれないですよ?
 パンクもハードコアも内包した「ロック」としか言いようの無いサウンドに酔い痴れた。耳の肥えた、音楽好きな人に聴いてもらいたいバンドですねー。
 四番手はSOMETIMES LIKE SHIT。G&vox、G&シンセ、B&vox、Dsという編成。シンセを導入してたりエフェクター類がなかなか面白かったりと、セッティングの段階での期待度はかなり高かったのですが・・・。
 冒頭は、アート・リンゼイ風味なパーカッシヴなギターを中心としたインプロ。悪くはなかったのですが、ちと冗漫。終始この路線でいくのかな?と思ってたところ、いきなりenvy以降の激情系サウンドに雪崩れ込む。しかも、その曲の終盤から再度インプロのパートを織り込んでくるという、なかなか腰の定まらないサウンド
 が、ここでのインプロは、ビートが入ったり、曲の流れに沿ったりしていて*4明らかに冒頭のそれよりも良いカンジ。そんなパートを経て、ラストは速い曲〜ノイジーなインプロでカオティックに〆。
 とりあえず、まだまだ方向性が定まってないカンジ。やりたいコトは分かるのですが、もう少し焦点を絞り込んだほうが良いかな?と。インプロならインプロだけで押し切ってしまっても、アリだと思いました。そこがこのバンドの個性だと感じたし。インプロに関しては、明らかに楽曲に織り込む形で展開してたときのほうが良かった。そこから発展〜展開させていったほうが面白いかにゃー、と。
 いずれにせよ、ポテンシャルは高そうだし、新基軸に挑戦してる姿勢は頼もしい限りですんで、試行錯誤を繰り返し、異形のサウンドへと辿り着いて欲しいものです。
 ここで、休息がてら一旦退出。が、前述したようにロビーではまったりできないので、ロビーとスタジオを繋ぐ通路で、出口付近にいたN2さんと談笑していると、あれよあれよという間にマイミク諸氏が集い、気がつけば狭い通路を7〜8人ぐらいで占拠(笑。話は当然のようにHTさん弄りから始まったものの、いつしか矛先はNMさんに向けられ、皆でイケメンを弄り倒してみたりw。その後も、コンビニに買い物とかに行ったりしちゃったので、CUTTERSは観れず。
 で、買い物が済んでも外でウダウダしていたら、GROANING GROOVEが音を出し始めた、との報が入り、猛然とスタジオ内に吶喊し、最前列に潜り込む。幸い、まだセッティングの延長線上の音出しの段階だったんで、セーフ。
 G☆Gは、今日も今日とて素晴らしい。スタートまではにこやかで腰の低いvoxのオオノさんは、最初の一音が鳴った瞬間に、例によって野獣に変貌。客を食い殺さんばかりの激しさで、噛み付くように歌い、躍動する。
 演奏も初手からドライヴ感抜群で、グイグイと押し捲り。音の隙間があるシンプルな出音にも関わらず、どうしてこんなにも激しいのか。
 この日は、3曲目にして"Crack"を投入。いささか時期尚早な気もしましたが、始まってしまえば関係無し。今回はイントロを長めに引っ張ったので、導入部分のジャングル・ビートをじっくりと堪能できて、個人的にはニヤリ。
 "Crack"以降は、ミッドな曲なんかも差し込みつつ、後半は怒濤のドライヴィン・ナンバーを連発。途中、さりげなくキャッチーな曲なんかも織り込む辺り、懐の深さを感じずにはいられない。やっぱ、いつ観ても新しい驚きがあり、最高。
 G☆Gを観終え、すっかり昇天してしまったので、また外で一息入れようと思ったところ、NMさんから「DUSTPANって観たことあります?」と訊かれまして。無い、と答えると、カッコ良いから観たほうが良いとのお達しが。HTさんも推していたので、その場に止まり観るコトに。
 DUSTPANは、vox、G、B、Dsの4人組。SIEGEやDROPDEAD辺りを彷彿とさせる、ド直球なHCサウンドをブっぱなしまくるスタイルは、愉快痛快。リフが若干US風味で、暗さや叙情性が皆無なトコも高ポイント。終始グイグイと押しまくりながらも、楽曲にきっちりフックがあるんで、飽きそうで飽きないという絶妙な匙加減がナイス。
 こういうstraight forwardなHCバンドって、企画に1つ混ざってると、企画がピリっと締まって良いよなぁ。まぁ全部そんなバンドばっかだったらヤですけどw。
 終演後は打ち上げに参加。G☆GのDsのスガにインタビュー紛いなぐらいあれこれ伺っちゃったり、PALUKAのDsのイマイさんとDEVILDOGSやらBIG DRILL CARやらのポップ・パンクについて語らったりした結果、朝まで西荻にいましたとさw。

*1:客が多かったのか、関係者が多かったのかは定かでは無いですがw

*2:スタート前から痙攣してたしなぁw

*3:特に"We Must Burn"とか

*4:インプロというよりは、FUGAZIとかに近い感じのインター・プレイか