2/4 "Salad Days vol.69"@小岩eM SEVEN/ENCROACHED/DANCE WITH ME/ILLEGAL SUN/PALUKA/el camino53/SPY MASTER/GROANING GROOVE

SPY MASTER

 昨日は、秋葉原経由小岩行き。木曜のライブに合わせ、シールドを新調しようと思ったので、ちょっと早めに家を出て、アキバのMUSIC VOXに向かう。あわよくばエフェクターも買おうかと思ってたのですが、見たところ、ネットショップの方が安上がりだったので、素直にシールドを物色。身の丈にあった、そこそこのシールドを3本チョイスし、他に、ちょっと長めのパッチ・ケーブル*1や、ストラップが無いギター用に、安価なストラップとかも購入。
 思ってたよりもMUSIC VOXで時間を食ってしまったので、K-BOOKSやメロンに寄るのを諦め、前回買いそびれた防衛白書を買うために、三月兎に向かう。
 土曜の夕方ということもあり、なかなかの賑わいを見せる街中をすり抜け、三月兎2号店に到着。早速探すと・・・あった!でも、思ってたのとは違いまして、結構ぺなぺなな紙で出来た、まさに「冊子」と呼ぶに相応しい本でした。自分の分と友人の分の2冊を確保し、お役御免。その足で、遅いランチを摂ってから、小岩に向かったのでした。
 18時過ぎに小岩に到着し、そそくさとeM SEVENに移動。中で知人らと会話とかをしてるうちに、ちょい押しでトップのENCROACHEDがスタート。相変わらずのRaging Thrashサウンドなのですが、この日はGがアンプを2台使ってまして、サウンドがより重層的になっていたせいか、いつもよか音圧があって良かったなぁ。特に、中盤以降、エンジンがかかってからの畳み掛ける様な展開や、微妙にバタバタ感のあるDsの疾走っぷりとかは、かなりスリリングでナイス。
 相変わらず、立ち上がりがちょっと弱いのですが、それ以外の点に関してはOK。音源リリースの準備も着々と整ってきているので、それがリリースされたら、かなり評価は高まるんじゃないかと。
 二番手は、drunk emoなDANCE WITH ME。voxのクボさんは、今日も今日とて開始前からご機嫌な酔いっぷり。ライブが始まる前に、やおら財布を取り出したかと思ったら、そのままカウンターでビールを注文するというステキ過ぎる幕開けに、もうクラクラw。年末同様、今日も4人編成で、クボさんはvoxに専念。シンプルで余白を活かしたサウンドと、クボさんのエモーショナルな熱唱との対比がミソ。1曲目の段階で、ビール零れまくりで床がズルズルになってしまい、コケまくるクボさんの姿が眩いw。
 何度もフロアに降りてきて、その度に誰かに抱きついたりしてるし、床に置いたビールのコップを誤って蹴飛ばしてしまい、フロアにビールをブチ撒けてるし、ベース・アンプのコンセントが刺さってるタップに躓いて、ベースの音が出なくなったり、ギターの方のエフェクターの上に思いっきり乗ってしまったのでエフェクターが故障してしまい、アンプ直結にせざるを得なくなったりってな具合にやりたい放題な暴れっぷりにも関わらず、きっちりと歌い上げることだけは忘れないってトコが、カッコ良すぎ。ま、どの曲をやったか、とかの記憶は曖昧でしたがw。
 前にも書きましたが、こんだけの酔いどれっぷりっつーか、これだけ酔いどれてるが故に、なんともいえない哀愁が漂いまくりで、確実にemoさが増してるトコは凄いです。最も、このステージングを目の当たりにしてしまったら、良識あるemoキッズは眉をしかめるでしょうがねw。早くフルレングスの新譜をリリースしてほしいものです。
 続くバンドは、先週も観たILLEGAL SUNなんですが、この日は特別仕様でして。なんと、ベースの方が諸事情により不在な為、急遽ヘルプとしてTRIKORONA/VOMITUKのノモトさんが、アナログ・シンセを携え、シンセ・ベースとして参戦という、極めて異色なラインナップとなっていたのでした。
 で、音のほうなんですが、従来のサウンドのテクスチャーのままシンセをブチこんでいたので、なんとも奇天烈風味。SPÅZM≠FLЁSHに近いっちゃ近いかも。終始唸りをあげるシンセの音を、ギターのリフが切り裂くってなカンジで、なかなか面白かったです。音のバランスを筆頭に、細かいツッコミどころは多かったですが、この路線を突き詰めていっても面白いかなぁ、という気はしましたが、はてさて。
 お次はPALUKAだったのですが、この日のPALUKAは良かった。最近顕著なインプロっつーかジャム・セッション風味な要素が色濃く反映され、極めてブルージー。こんな色気を放ってるサウンドは、日本のPunk/HCシーンじゃ滅多にお目にかかれない。今回は、ディレイの使い方が光ってたかなぁ。効果的に活用してて、良いアクセントになってました。
 そういったサウンドをベースに、今回のセットは、ちょっと速い曲の比率高め。個人的には、ずっとジャムってて欲しい気もしたりw。このまま成長を遂げていくと、何処へ到達するんだろうか・・・。今、かなり面白いコトになってるバンドの一つですね。
 お次は、el camino53。音源は聴いたコトありますが、ライブは初見。が、この日のel caminoは、これまた特別編成。ベースの方が来れなかったそうで、代わりに、元メンバーであり、現WHY NO CHARACTER?のヒラノさんがベースを担当。サウンド・チェックの段階で放たれたベースの音が、GLOOM辺りを彷彿とさせる、ノイジーなんだけど芯のあるサウンドで、大興奮。バンドのサウンドは、US Thrashをベースに、若干のクラスト風味やFastcoreのエッセンスなんかを注入したスタイル。出音がかなりザラついていたんで、適度にハードな塩梅。でも、voxはちょっとファニーな感じで、いい味出してました。
 そんなサウンドを牽引してたのは、間違いなくベース。harshな音色で、うねりながら突進するベース・ラインに耳が釘付け。元々横須賀のHCシーンに深く関わってた方と知ってはいたものの、WHY NO CHARACTER?のイメージしか持ってなかったので、激しく動きながら攻撃的に攻め立てるヒラノさんの姿が眩かった・・・。後半の畳み掛ける展開がかなりカッコ良くて、本質的にはFastに近いサウンドのほうが合ってるのかな、とか思ったり。
 お次はSPY MASTER。今回は、序盤、結構渋い曲を並べまして、なかなか燻し銀な展開を披露したところで、いつものように加速。ナチュラルにキャッチーなearly 80's USハードコア・パンクを聴かせてくれまして、ワタクシご満悦でございましてよ?酸いも甘いも噛分けた、ベテランならではの安定感と余裕が素晴らしい。出るトコに出れば、一気にファンも増えるだろうに。
 トリを勤めたのは、GROANING GROOVE。先週はもう一歩ってな内容だったのですが、今回は大爆発。初手からして、voxのオオノさんの壊れっぷりがハンパない。完全に瓦解してる表情とアクションで、のっけからテンションは沸点。演奏も、ドライブ感、音の広がり、共に先週の比ではなく、グイグイとG☆Gの世界に引きずり込まれていく。無論、場内もそれに呼応して、高まる熱量。そんなステージングとフロアが沸点に達したのは、言うまでも無く超名曲の"Crack"。矢も盾もたまらなくなった連中が、ここぞとばかりにモッシュ開始。当然、俺もそこに加わり、はしゃぐw。何故かコケる連中が多かったのは、ピットの平均年齢が高かったせいだろうかw。
 ひとしきりはしゃいだ後は、再びじっくり観戦モード。時折、背後からの衝撃を感じつつ、心地良い音のうねりに身を委ねる。今回は、WIPERSのカヴァーも飛び出すという、意外な隠し球も披露。なんつーか、G☆Gは、もうスタジオ・ライブでは収まりきらないスケールを獲得しているように思えましたね。まだまだ知られざる存在ではありますが、一たびそのステージを観、曲を聴けば、確実にハードコア・パンクを愛する人のハートを鷲掴みにすることでしょう。本当に素晴らしくカッコ良いバンドです。
 終演したときには、時刻はすでに22時半近くだったので、じっくりと話し込んだりも出来ず、そそくさと終電に間に合う電車を捕まえて、無事に帰宅したのでした。

*1:俺の持ってるBig Muffは、inputとoutputの位置がテレコになってまして、そのせいで、普通のパッチ・ケーブルだと、微妙に長さが不足気味で、次のエフェクターに繋げにくいのですよ