• 天狗のつづら「ネルフの一番長い日」
  • 天狗のつづら「MERRY BOX」
  • 天狗のつづら「YAMMY?」

 黒てんぐさんのサークルを初チェック。ネットでたまたま知ったサークルさんだったのですが、これがかなり個人的なツボに入りまして。で、ショップで既刊を購入し、冬コミで新刊を・・・と思ったら、完売・・・orz。つーワケで、新刊共々全てショップで購入。便利な時代になったものですw。
 今回紹介する3冊は全てエヴァ本で、しかもアスカ×シンジがメインという、一本筋の通った活動をなさってます。
 「ネルフの〜」は昨年の夏コミ・リリース。内部での緊急事態に備えた訓練の犯人役に指名されたアスカが、人質としてシンジを連れて逃亡する・・・ってなカンジの内容なのですが、エロとコメディの要素を上手くブレンドしてまして、読み応えがあります。序盤はアスカとミサトの舌戦つーか、ミサトが一方的に弄られて墓穴を掘る展開で、軽妙なテイスト。
 アスカとシンジがエヴァ2号機で逃亡してからは、エントリープラグ内でのアスカとシンジ*1の痴態を描写するエロ・パートと、それをモニタリングするNERV本部でのギャグ・パートを並立して進行。アスカとシンジのラブラブな絡みを、いちいち解説しながら進行してる様が、かなり笑えます。
 ここで光ってるのは、リツコとマヤ。リツコはアグレッシブに煽りまくりで、シンジの行動に対して「親の顔が見てみたいわ!」とか言うのですが、その背後にはゲンドウの姿が見えてたりとかw、直接的な表現が言えず、「男性生殖器が・・・」とか言ってるマヤに対しては「人前で堂々とチ○ポと言えるまで戻ってこないで!」と叱りつけたりしてましてw。一方、そんなお叱りを受けたマヤは、加持の畑でチ○ポを連呼して克服するというw*2無駄に熱い克服シチュとかが展開。
 他にも、音声は双方向になっててモニタリングするコトが出来ないので、日向と青葉がアテレコしたり*3、実戦よろしく、全ての身体データをメインスクリーンなどに映し出し、射精までの臨界点とか、チ○ポの固さや長さ、精液の量とかまで細かく数値化&グラフ化して一々アナウンスしたりと、無駄に凝ったディテールが楽しい。
 無論、肝心のエロ・パートも、奇を衒ったコトなどえず、ストレートに描写。オーセンティックなれど、エロさの面でも健闘してます。
 オチで炸裂する甘酸っぱいテイストと、アスカのツンデレっぷりも眩く、いいカンジ。
 「YAMMY!」*4は2004年の夏コミ・リリース。些細なコトでケンカしたアスカとシンジが仲直りする過程を描くのがメインなのですが、そこに隠し味としてレイを絡ませまして、ハート・ウォーミングなテイストも加味。
 無論、コメディの要素はしっかりと踏まえられてまして、今回はアスカが家出先として転がり込んだレイの家でのやりとりが、良い塩梅。レイの「らしさ」を踏まえた上でのデフォルメされたキャラ作りには、結構納得しちゃいますねw。
 後半は、仲直りの過程としてのエロ描写がメイン。特にextremeな行為とかを描いてないし*5、肢体の造形とかも、あんまデフォルメさせてないオーソドックスなスタイルなのですが、そこに至る過程がきっちり描かれているので、しっかりエロいと思うのですよ。
 ラストの家族の団欒を描いたemoいエピソードと、ちょみっと描かれる照れの部分*6もコミで、読後感も良好。
 「MERRY〜」が2005冬コミの新刊。前2作とは違い、初手からクリスマスの恋人たちの情事・・・ってなカンジで、コミカルな要素無しでエロ・パートに雪崩れ込みまして、ちょっと意外な滑り出し。エロに関しても気合が入ってまして、アスカの濃厚なフェラ描写や、フィニッシュが顔射だったりと、前2作よか濃い目な味付け。
 徹頭徹尾エロだけで終わるのかと思いきや、実はこっからが本番っつーか、コミカルなパートへとシフトしていく「前フリ」に過ぎなかったワケで・・・*7。そんなプランを実現させるべく、偶然通りかかったレイに、指定の場所まで運んでもらうのですが・・・ってなカンジ。
 こっから先は、お得意の天丼ネタ。珍しくミサト×加持、リツコ×マヤといった小ネタのエロも挿し込みつつ、ミサトとマヤもアスカと同様のプランを各々立案し、やはり偶然w通りかかったレイに頼みごとをするのですが・・・*8。「今回は。こう来たか!」ってカンジで、ニヤリとさせられましたねw。
 上記に挙げた3作は、どれも甲乙点け難いぐらい面白く、描き手の誠実さや気持ちが入ってるのが感じられる、読んでて心地良いテイストに満ち溢れています。素晴らしい。
 敢えて難を挙げれば、ジャケですね。本編での活き活きとした作画の魅力が全然反映されてない気が。正直、凡庸で、ジャケ買いはしないデザイン&イラストかなぁ、と。本編がこれだけ素晴らしいんですから、そんな魅力をもう少しジャケにも反映させれば、より魅力的な「同人誌」になるのに・・・と思ったり。
 ともあれ、中身の方は、甘酸っぱいテイストを踏まえたエロ&ラブコメ*9に仕上がってますんで、万人にオススメしたいトコロ。今後もチェックしたいし、他の既刊も読みたいです。excellent!
HP>http://kobe.cool.ne.jp/sol-cru/

*1:エヴァ搭乗のために、アスカのプラグ・スーツを着てるトコは見逃せないw

*2:しかも、このシチュは天丼になってまして、後に「マ○コ」が言えずに、今度は「マ○コ」を連呼するというwww

*3:これも天丼

*4:一瞬HARD-ONSの"Yummy!"から取ったのか?と思っちゃうタイトルですが、関係無いみたいw

*5:何度もイキまくらず、射精は1回ってトコも抑制が効いてて、こういうスタイルの作品なら納得ってカンジです

*6:ゲンドウの言動とかね

*7:実は、前述のアスカ×シンジはアスカの妄想っつーか計画が成功した暁のイメージでして、これから実行に移すってな算段

*8:プランの中身と、オチは割愛。読んで確かめようw

*9:エロとコメディは乖離してるので、エロコメとは違うかな、と