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菊田さんトコのサンクリの新刊2種。
「ヘリオン」は、もはやお約束の感すら漂うwセリオさん本です。淡々としていながら、独特のデリヴァリーの冴えを魅せる言語感覚が炸裂しまくってる解説をベースに、セリオさんが皆様に御奉仕するという、菊田ワールドが展開。
その解説は、今回も妙にリリシズム溢るるパンチライン満載。個人的にグっときたトコは、パールローターのリモコンについての件。
「このリモコンを見ると、子供の頃にレストランで買ってもらったリモコンカーを思い出します。レストランで食べるハンバーグが大好きでした」
・・・なに?この幼年期を切々と振り返った件はw?しっかり、レストランでのカットも添えられてるしさー。ここだけ抜いたら、めっさ良いカンジのエッセイ風味なのですが、次のコマではセリオさんが根本までちんこを咥えているワケで、台無しw。
他にも、セリオさんの胸を背景に
「なぜ山に登るのか。そこに山があるからだ。」
とか。どこのアルピニストですかw?こういうセンスって、最近のエロマンガからは失われてるよねー。late 80'sな美少女漫画好きには、結構たまんないセンスなんじゃないかしら?
淡々とした語り口とは裏腹に、エロのほうはなかなかのテンションでして、のっけから制服姿&四肢拘束状態でのフェラ〜顔射〜ぶっかけ。その途中で、曰く「ねこじゃらし」という名のパール・ローター*1やらバイブやらで責められちゃったり。さらに、そこから目隠しをされ、穴という穴に突っ込まれちゃったりするワケで。
こう書くと、なにやら陵辱風味に思われるかもしれませんが、あくまでも和姦なトコがポイント。セリオさんへの偏愛が為せる業でしょうか。
そして、巻末には恒例の綾香様&博之のショート・カット・チューンも収録。今回は「ママカリ*2」をお題に、いつもの如く奔放にネタが展開していくシュール風味なギャグが展開。この面白さは言語化しにくい*3ので、是非一読あれってカンジ。オチが甘酸っぱいトコがニクいぜ。
そんな巻末作品の日常版ともいえる作品が、「いろは〜」には収録されてます。いろはや「かみちゅ!」の弁天様のエロをしっかりとフォローしつつ、「かみちゅ!」や「苺ましまろ」とかのトークを展開。無論、それらをベースにしつつも、あっちゃこっちゃに話は飛びまくるワケですが。
お世辞にも読み易いとは言えない手書きの文字で綴られる、菊田さんの軽妙かつ奔放なテキストって、ホント味があるんですよ。
以前にもみさくらさんの同人誌のreviewで「手書きの文字」について書いたコトがありますが、マンガを構成するエレメントの中には、確実に「文字」っていうのもあると思うのですよ。ことエロに関しては、その影響力は結構デカいかと。セリフ等のデリヴァリーのセンスも大いに問われますが、「字面」の要素も馬鹿に出来ない。最近はPCの普及に伴って、同人誌でも写植が使われるコトが多くなりましたが、それって手書きの文字特有の「味」を進んで放棄してるのと同義とも言えるんですよね。
無論エロに向き・不向きの字っていうのもありますんで、それを踏まえた上での写植の選択っていうのもあるでしょうが*4、そこまで考えてないケースなんかもあるかも?
「字」って「絵」と同様に、その作家さんの個性を如実に反映するものなので、安易に写植に走る前に、自分の「字」の適正を鑑みてもいいんじゃないかなぁ?とか思ったり。
などと、色々と示唆に富んだ作品なんじゃないかとw。
ただ、今回は絵がいつもよか、ちょっと粗めでざっくりし過ぎな感は否めないかも?なんつーか、FORCA MACABRA風味っつーかw。個人的には全然OKなんだけど、気になる人は気になるかもです。でも、例によってオススメですよー。実はギャグ漫画が好きな人とかにも密かにオススメしたいです。こういうセンスとテイストがツボな人って、きっといると思うんだけどね。
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