"Three Night's"@小岩eM SEVEN/サハリンブラザーズ/CURVE/UNALIE/SCUTTLE/COHOL

欠けたヘッド

 つーワケで、演ってきますた。
 午前中に洗濯と掃除をこなし、お昼過ぎに、小雨まじりの生憎の空模様の下、小岩に向けて出発。ここんとこ、コンスタントに小岩に行ってるおかげで、eM2ndへの道も覚えちゃいましたw。
 14時前にeM2ndに到着すると、練習を終えたTRIKORONAの面々の姿が。軽く世間話とかをしてからスタジオ入り。今日一緒に演るメンバーは、GのKRさん、同じくGのIさん、そしてシンセ・モジュールのNさんの3人。アンプの割り振りを決め、その結果、俺はJCを使うコトに。JCはいつも使ってるスタジオでお馴染みの機材なんで、結構好きなのです*1。今日はbig muff→distortion→fuzz→analog delayという繋ぎ。先日買ったbig muffを初使用。でも、イマイチ使いこなせなくて、あんま物凄い音は出なかったなぁ。でも、big muff単体での音はイマイチだったのですが、その後ろに繋いでたdistortionやfuzzがかなり良い音で鳴ってたので、ブースター的な効果があったのかしらん?
 出音のセッティングは決まったので、他の面々に目をやると、なんかそう雑な光景が展開されてました。Iさんはbig muffが2台あったりしてるし、KRさんは妖しく蠢くテープエコーを筆頭に、なんだかよくわからないエフェクターがどさっと。極めつけはNさんで、モジュラー・シンセの筐体とノートPCを駆使して、地鳴りのする重低音とピアノ音のサンプリング音とかを鳴らしてまして、もはやなにがなんだかw。
 そうこうしてるうちに各自のセッティングも済み、大雑把な音や展開の協議。その結果、

  • 全1曲
  • 約20分
  • SUN O)))を意識した、残響音系droneスタイル
  • 静と動の反復

というお約束を策定。で、なにはともあれ、演奏してみる。イントロはIさんのアルペジオでってコトだったのですが、Iさんのアルペジオがemoくてステキだったコトに対し、KRさんとNさんから速攻クレームが入るw。「もっと暗く!不穏に!」というイカすアドバイスがビシビシと飛んだ結果、いいカンジのダークなアルペジオが鳴り響いたところで、ようやくスタート。
 Iさんのサウンドは、プロっぽい「これぞギター!」って感じの音で、歯切れもよく、すこぶるカッコ良い。KRさんの音は、今回は幽玄というか液体っつーかってな音でして、なにをどうやったらあんな音が出るのか、さっぱり分からんw。Nさんは間違いなくサウンドの中核を成してまして、全音域を支配しつつ、サンプリング音を散らしたりとか色々してました。つーか、一緒に演奏するよか傍で見てるほうが面白そうだぞw。俺は・・・分かんねw。ただ、JCのリヴァーブとかを全開にしてたせいか、音の伸びにヘンなエフェクトがかかって、アームを使ったような効果が生じてたとかなんとか。それはちょっと面白かったな。
 大まかなイメージを掴んだところで、機材などを置きにeM SEVENに移動。Nさんの車に各種機材を詰め込み、Nさんはそのまま車で、身軽になった残りの面々*2は徒歩移動。現場で合流し、機材を搬入。こないだサハリンでご一緒した方々に挨拶とかをしてから、KRさん、Hさんと一緒に定食屋でメシ。ほどなくしてIさんも合流。
 Hさんは体調が悪くフラフラ*3で、珍しくアルコールを一滴も摂取していないw。オーダーもコーラとか頼んでて、ガチでツラそうなカンジ。かなり帰りたそうな雰囲気だったのですが、それを承知で帰宅を薦めなかった俺ヒドスwww*4
 小1時間ほど和んだ後、eM SEVENに帰還。リハが始まってましたが、逆リハなので出番には時間があったので、サハリンとかでお世話になってるKKさんとかと談笑。しばらくしてからフロアに移動すると、CURVEというバンドがリハを演ってたんですが、これがなかなかステキでした。G&voxとDsという変わった編成だったのですが、Dsはタイトだし、G&voxの方は美メロを歌い上げつつキレの良いリフで攻める。楽曲のクオリティも高く、US系のemo〜indie rockなサウンドが好きなら、一度はチェックしておきたいバンドかと。じっくり聴いた後、速攻でデモ音源を購入。今しがた音源も聴きましたが、いいカンジです。アルバムも聴いてみたいな。
 で、ウチらのリハですが、音のバランスをチェックして終了w。
 開演までの1時間ちょっとの大半を無駄に費やしつつもw、一応最後の作戦会議。最終的に静〜激〜静〜激〜静という構成に。静から始まり、徐々に激しく。そして開始10分ぐらいをメドに再度静へと転じ、そっからもう一度上げて、ラストは静かに。一応デジタルのタイマーをステージに置き、それを参照して演奏。さらに、指揮者としてDさんが展開や時間のコントロールなどをフロアから指示する役回りに決定し、いざ本番。
 相変わらず本番の記憶は寸断されてるんですがw、途中、Kさんの方に倒れこみそうになったときに、何故かKRさんの持ってるオクターヴァーのフォルムが目に焼きついてたりw、
Dさんが必死に中間ポイントのタイミングを指示してくれてるトコや、*5気がついたら何故か床に這いつくばってるトコw、ストラップが切れたり、ピックが割れたりといったコトしか記憶にないなぁw。こないだよりもステージ上が広かったので、ちょみっとはしゃいじゃったのかしらw?出音に関しては・・・どうだったんだろう?後でフロアで観てた面々に訊いたら、意外と分離も良くまとまって聴こえたとか。でも、当初イメージしてたSUN O)))なカンジじゃないよな、絶対w。
 ステージ後の記憶は、かなり曖昧。自分なりに最低限吐き出すものは吐き出したので、結構ヘロヘロになってたんで、何を口走ってたのかも覚えてないです・・・。失礼が無ければ良いが・・・((((;゜Д゜))))
 しかも片付けをしてる最中にショッキングな事実が判明。KRさんになんかの破片を手渡されたのですが、それがなにか分からない。よく見てみると、そこには綾波レイの顔*6が。・・・!?慌ててベースのヘッドを見たら、ストラト系特有にヘッドの丸みの部分が無くなってるーw*7!そう、KRさんが渡してくれたのは、欠けたヘッドの部分だったのです・・・。でも、丸みの部分が無くなったヘッドにシェイプが意外とカッコ良かったので、リペアはしない方向でw。
 そんな調子で解脱&おおわらわだったもんで、CURVEとUNALIEを観損ねる・・・。CURVEは前述したようにリハが良かったし、曲も好きだったのに・・・。UNALIEは、ベースの方が話しかけてくれて、ノイズ話やbig muff話なんかをしてたのに・・・。不義理で申し訳ないです・・・。ちなみに、モニターで観てたかぎりでは、UNALIEは往年にHOWLING BULLな薫りのする、今となっては希少価値の高いサウンドでした*8
 俺はフロアにも行かず、ロビーでぼんやりしてたのですが、すると楽屋からなにやら楽しげな音が。ハンド・クラップとストンピングでリズムをとりなが、リズミカルなギターを掻き鳴らしてまして、これがもうかなりカッコ良かった。思わず、終了後に声をかけたら、次に出るSCUTTLEというバンドの面々だったので、俺もフロアに行って観るコトに。
 いざ始まると、これがもう俺的にストライクなサウンドで、youth crewとthrashを上手く融合させた熱血サウンドでして、ときにキャッチーな展開も披露するサウンドの上に、Fastcoreライクな激しくまくしたてるvox*9が乗っかるスタイルで、これはカッコ良い!ちょっとthrashよりになったKID DYNAMITEって言ったら褒めすぎかな?でも、この日のステージングは文句無しに熱く、激しく、そして楽しげで、観てるこっちもニッコニコ。楽曲のクオリティも高く、実に素晴らしかったですね。また観たい!
 そして、トリのCOHOL登場。事前にこのバンドは凄い、という話をKRさんから聞いていたのですが・・・壮絶。なに?こんなバンドが日本にいたの!?っていうぐらいの、物凄いものを観てしまいました・・・。
 COHOLは、B&vox*10、G、Dsのスリー・ピース。Gが爪弾く叙情的で静かなリフがループする静かな立ち上がりかと思いきや、それはイントロのSE代わりみたいなモンで、Bの方が「始めます」と言った瞬間、一気に苛烈極まる重低音爆撃が場内を蹂躙。コンマ1秒で油断して観てた甘えを粉砕される。ヘッドバンギングしまくりながらも高速でリフを刻み込むG*11、指弾き特有の滑らかな音で重い重い音をうねらせまくるB、そして怒濤の如きツー・バスの連打と手数の多さを魅せつけつつも、パワフルでタイトかつグルーヴィ*12なDs・・・もう唖然呆然。
 その感想は曲が展開していくに従って、ますます増していくばかり。現代のextreme music系の要素を雑多に取り込み、それをきっちりと咀嚼し、COHOLのサウンドとして吐き出している。Grindcore、Chaotic、New School、Black Metal、Deathrash・・・そんな細かいジャンルの垣根を遥かに凌駕する、オリジナリティのある楽曲。しかも、そこに前述した叙情性まで持ち込んできてるんで、もうお手上げ。圧倒的なテクニックをきっちりと楽曲に反映させ、しかも頭でっかち感皆無な獣臭漂う凶暴性剥き出しのスタイルで演奏しているのですよ・・・。ハードコア好きとかメタル好きとか関係無く、全ての激しい音楽を愛する方に、是非是非是非とも観ていただきたいバンドです!!本当に凄いです、このバンド。
 特に、後半になるにつれ、確実に何かが降臨してきているかの如き禍々しい情念を放ちまくりだして、もう怖い怖い。サウンドのスタイルとかは全然違うんだけど、CORRUPTEDとかと同質の異形感を醸し出していて、戦慄を覚えましたね・・・。
 特に、ギターの方なんて、何かが憑いてるんじゃないかってなぐらいの尋常ならざるトランスっぷり。なのに、テクニックのほうが冴え渡り、途中からはピックじゃなくて指で弾いていたのですが、その演奏法はベースのそれで、6本の弦と全てのフレットを縦横無尽に指が這い回り、観てるだけで気持ち悪いw。しかも、変態的なコードっぽい音とかがガンガン飛び出してきて、KNITTING FACTORY系の変態性も披露。狂ってるとしか言い様が無いよ、あんなの・・・。
 とにかく、近年稀なぐらいのショックを受けますた・・・。デカ目の国内のフェスとかに出たら、そのフェスに集まった客を全員漏れなくかっさらうコト請け合いじゃぜー?まぁ騙されたと思って、一度ステージを観てみてくださいよ。あれにショックを受けないヤツは、いないだろ。本当に度肝を抜かれた、凄まじいステージでした。また観るし、今度リリースされる単独のミニアルバムにも期待したいです。
 終演後、皆でCOHOLの凄まじさを語らいつつも、俺とDさんは一足お先に離脱。ちなみに、俺が離脱した理由は、To Heart2を観るためさ!だってタマ姉が初登場だったんだもの!(マテ
 なんとか無事に帰宅し、タマ姉の声を聴いて癒されたものの、癒されすぎて眠くなってしまいw、レポを途中で切り上げて床に就いたのでした。実に充実した一日でしたよ。

*1:ベース・アンプ?実はワタクシ、ベース・アンプを単体で使ったコトはございませんw。使ってる楽器はベースなんだけどねw

*2:現場に残ってたDさんやHさんも一緒

*3:Nさんも風邪気味だったな

*4:せっかくだから観てもらいたかったしーw

*5:おかげで、瞬間的に冷静になれ、音を下げれた

*6:俺のベースのヘッドには、その昔SS版のエヴァの2nd Impressionのオマケだったシールが貼ってあったのですw

*7:そして、顔の無い綾波のセクスィーなバディが残されていて、仄かにエ(ry

*8:KKさんはHELLCHILDみたいって言ってたな

*9:DEATH COUNTの人だそうで

*10:しかも5弦ベース

*11:しかも、コーラス用のマイクが膝くらいの高さにセッティングしてあって、めっさかがんで叫びながら弾きまくってるのですよ・・・怖ッ!

*12:BLACK METAL系にありがちな、速いんだけどスピード感の無いタイプではなく、きっちりと疾走感を感じさせてくれる希少なタイプ