GRIND THE ENEMY vol.9@初台WALL/REVOLT/TERROR SQUAD/ASSAULT/LIFE/HELLSHOCK

 今日は都内でHCの企画がバッティングしまくってまして*1どれを観に行くのか悩ましかったワケですが、ワタクシはHELLSHOCKの来日ツアー初日@WALLをチョイス。
 種死の最終回に後ろ髪引かれつつもw、17時過ぎに出発。道中mixiでやりとりをしてたら、うっかり初台駅の出口を間違えてしまい、軽く道に迷ったりしつつw、なんとか18時20分頃にWALLに到着。そういえば、久しくcrust〜anarcho〜stenchな企画になんぞ足を運んでいなかったので、WALL前にたむろしてるクラスティなお兄さんたちの出で立ちが、なんか新鮮だw。
 階段を降り、さっくりと当日券を買い求め、フロアへ。場内は、ざっと30人ぐらいの入り*2?予想どおりな人の少なさに、ちょみっとしょんぼり。物販コーナーでは来日記念7"とかが販売されており、FRAMTID/PUNK & DESTROYの中の方が売ってらっしゃいました。ツアー初日だから急いで買い求めなくても良いだろうし、なにより荷物が邪魔になるので、帰りに買うことにし、最前列へ移動。
 その途中、最近なにかとエンカウント率の高いMさんと遭遇。奇遇奇遇w。Mさんとお話なんかをしてたら、トップのREVOLT登場。G&vox、B、Dsのスリー・ピース。一見してベースの方に目が釘付け。Kerry Kingも真っ青なover五寸釘なサイズの釘がみっしりと生えてるリストバンド着用&チェインメイル装備&目に隈取りを施している、というブラックメタルな出で立ちですよ?sugeeeee!!!
 しかしてそのサウンドは、地下メタルの類なのですが、かなり個性的。なにが一番驚いたかって、速い曲っつーかパートが全く無く、ひたすらミッド〜スローなテンポでじわり・じわりと攻めてくるのです。でも、stonerやsludgeってワケじゃなく、あくまでもそのサウンドは地下メタルの延長線上。しかも、わりと音数が少ないタイプなので、サウンド的な共通項は皆無なのですが、ベクトルはFAMILY MANとかと一緒かなぁ、と。
 結構がっつりとツー・バスなんかで攻めちゃったりするDsと、シンプルなベース・ライン、そして適度なメタル・テイストを醸し出すギターが構築するトラックの上に、地下メタル臭が臭いたつようなvoxが乗る。程よい黴臭さがたまらないサウンドが炸裂してました。渋いなぁ。
 お次は今日のメンツの中では唯一のメタル・バンド、TERROR SQUAD。まぁメタルっつってもThrash Metalだし、ほとんどHCとの境界線上にいるようなバンドなんで、違和感ゼロ。vox、G、B、Dsの4人組。ベイエリア系のThrash Metalをベースに、ほどよくHCを隠し味に効かせた突貫Thrash Metalサウンドが大爆発。ジャギジャギと刻まれるリフ*3と這いずり回るベース・ライン、機関車系のパワフルなDs、そして吐き捨てるように歌うvox。そんなサウンドが、渾然一体と化して襲い掛かってくるワケで。とにかくパワフルでカッコ良いなぁ。TERROR SQUAD登場と同時に、客も前方に詰め寄る。そしてモッシュが起こり、ダイヴが飛び出してカオスカオス。結構staraight forwardな曲が多かったのですが、新譜に収録される、というアナウンスのあったラス前に演った曲は、ほとんど叙情派Dark Thrashという異色なナンバーでして、異常にカッコ良かった!新譜が出たらチェックしてみようかしら・・・。かなりの怒濤っぷりを披露してくれた、良いステージでしたよ。
 そして、今日の俺的なハイライトとなった、ASSAULT。俺が最後に観たのは初代voxの大倉さん在籍時で、以降全く観てなかったのですよ。ex.CHURCH OF MISERYの根岸さんも脱退し、今はトリオで演ってるとか。voxとかどうするんだろう?とか初期の曲も演ってくれるのかなぁ、といった具合に色々と疑問があったのですが、ライブを観たら、そんな懸案はどっかに吹っ飛んでしまいました。
 従来の持ち味であった叙情性をギリギリまで削ぎ落とし*4、攻撃性がアップ。voxは、GとBの方が交互にとるスタイルで*5あんま違和感無し。特筆すべきはインスト・パートで、各パートが、時に寄り添い、時に激しく絡み合い、かなり凝った展開を聴かせてくれまして、そのドライヴ感は驚嘆に値します。ギターは攻撃性の中にも叙情的なフレーズなんかも散りばめ、ベースはテクニカルなフレーズを織り込みつつ、ドライヴしまくる。Dsはタイトかつパワフル、しかも手数が多く、屋台骨を支えつつもしっかりと自己主張も忘れない。
 終盤にかけて天井知らずに上がっていくテンションや、激しさの中にも燻し銀の苦みばしった展開なんかも散りばめられている楽曲のクオリティの高さも再認識。今のスタイルだと、ヘタに新voxとかを加入させないほうが良いかも。あぁ、11月の八王子でのスタジオライブ、観たいなぁ・・・。
 四番手はLIFE。前に観たのが90年代後半だったので、ずいぶんと長いコト観てなかったのですが、当時よか随分と人気が上がってるのね。当時の印象としては、典型的なメタル・クラスト風味ってな印象だったのですが、なんか随分と垢抜けたなぁ。ラフなベースとかに当時の名残を感じさせられますが、ギターはやたら上手いし*6サウンドはあんま黴臭さを感じさせないし*7で、えらくさっぱりとしちゃったなぁ。楽曲のテクスチャーはソリッドなメタル・クラストで、相変わらずカッコ良い。なにげにギターが細かいコトをやってるので、スタジオ音源とかでも面白そうだよな。voxも変わらずカリスマ性があり、声も凄みが増していた。人気があるのも納得なんだけど、微妙に物足りなさも禁じえなかったかしら・・・。
 そしていよいよHELLSHOCKの登場。アメリカはPotlandのバンドで、ex.DETESTATIONのメンバーも在籍。Gの片割れはATROCIOUS MADNESSやCUT THROATでも来日してるそうで。ちなみに、vox、G、G、B、Dsの5人組。アンプの位置を並べ替えたりして*8早くもこだわりの一端を披露。場内も、意外って言ったら失礼だけど、かなりHELLSHOCKを待ちわびていた模様。そして、客電も落ち、スタート。まずは長いミッドのインストでじわじわと攻め立て、一気にメタル・クラスト・サウンドが炸裂。演奏は意外なほど上手く、安定感もバッチリ。そしてvoxはパワフルに、吐き捨てるように歌い、動き回る。ステージの熱量に呼応するように場内もヒートアップ。俺はずっと最前列で観てたので、背後から圧力を感じまくりw。あぁ、背中に刺さる鋲の痛み*9も心地良いよw!
 HELLSHOCKのサウンドは、1stとかだと結構HC成分強めな印象だったのですが、ライブだとメタル成分のほうが強い印象。Gの片割れの弾くリフは、かなりクランチが効いてて、速い曲とかだとThrash Metal風味に聴こえる瞬間もあったり。所謂オーセンティックなメタル・クラストとは一線を画するテイストだったなぁ。無論、地下メタルの流れを汲む薄暗い展開なんかも随所に挿し込まれ、良い塩梅。
 結局、アンコールに2曲も演っちゃうほどのサービス精神も発揮し、終演。帰りに物販コーナーでしっかりツアーT*10やツアー記念7"とかを購入して帰路に着いたのでした。
 最高!とまでは言いませんが、ツアー初日というコトを考えれば、上々な滑り出しなんじゃないかしら?ツアー・ファイナルの頃には熟成が進んでると思います。今日は、いつになく「地下メタル」なテイストを堪能したなぁ。たまにはこういうのも悪くないやね。

*1:GAUZE@アンチノック、ABRAHAM CROSS@20000V、FAMILY MAN@WATTS等々

*2:最終的には100人ぐらい入ったらしい。大健闘じゃない?

*3:でも、あんまクランチな印象は無かったかも

*4:最低限の叙情性が残ってるトコがミソ

*5:どちらかと言えば、Gの方がメインかな?

*6:つーか、HCでトレモロ・アームを駆使してるギタリストって珍しいよね

*7:地下メタルの腐臭も無かった・・・

*8:ステージに向かって左からG,Ds,vox,B,Gっていう並び。デフォの並びは左端がB

*9:やっぱ鋲ジャン率高めだったしw

*10:早くもXLの茶色が売り切れてて、セツナス・・・しゃーないから黒にしたケド