DOES IT FLOAT/SATELLITE OF LOVE/ENCROACHED/ANGEL O.D/SQUANDERMANIA@目黒MOD STUDIO

 サンクリ終了後、楽器屋でパッチケーブルを購入し、そそくさと目黒へと移動。MOD STUDIO近くの中華料理屋で燃料を補給してからMOD STUDIOへ。ちょっと早く到着してしまったせいもあり、まだリハ中。しゃーないので、ぼんやりと廊下に突っ立ってると、お知り合いのMさんがスタジオから出てきたので、しばし談笑。今日は本来ならIT'S YOUが出るはずだったのですが、キャンセルになってしまった、とのこと。今日のお目当ての一つだったので、ちょっとしょんぼり・・・でも、これがきっかけで素晴らしいバンドに出会えたので、結果的には吉だったのですが。
 そうこうしてると、ちょっとだけ顔見知りなDさんも登場。あんま喋れなかったのが残念でした・・・。
 それからほどなくして入場となりまして、まん前に陣取って待機。そしてトップのバンドDOES IT FLOATが登場。なんでも、IT'S YOUの開けた穴を埋めるべく、急遽参戦が決定したそうなのですが、これがもうビックリするぐらい素晴らしかった!ポップでキャッチーで瑞々しいメロディを熱く放つギター・パンク・バンドでして、初めてblue beardやTHIS WORLD IS MINE、SENSE OF IDENTITYを聴いたときのような衝撃を受けました。G、G、B、Dsの4人組で、Gの二人がメインで歌うっていうスタイル。片方は、ちょっとex.BLEWの川瀬さんみたいな声質で、もう片方は、ちょっとラフでeast bayっぽかったです*1。熱くメロディを歌い上げて、ときにBの方も交えて3人で歌ったりもして、実に良いカンジ。
 そんな歌メロを彩るバックの演奏も素晴らしく、リズム隊は特に凝ったコトはしてないのですが、実に安定してました。特筆すべきはギター・ワークで、リフの絡み方や刻みが絶妙。疾走感もあり、「間」もきっちり踏まえていて、ときおり往年のHOT WATER MUSICばりなリフで攻める展開なんかも聴かせてくれます。しかも、ソロのフレーズなんかも味わい深く*2、とにかくツボを突かれまくり。テンションも高くドライヴ感も満ち溢れていて、ホントにカッコ良いなぁ!ギターの片割れのルックスもいいしねw。
 個人的に感じたエッセンスとしては、PROMISE RING、BLEW、HOT WATER MUSIC、U.K. Melodicってカンジかしら?終了後、速攻で音源を買い、今聴いてるんですが、この音源はかなり端整で線の細さが目立ってますが、今はもっと骨太だし、歌とかも全然良くなってます。ライブはもっと熱いよ!近年のメロディック系の中では、ダントツに素晴らしい曲を書くバンドだと思うんで、是非是非一度チェックしてみてください。また観たい!聴きたい!!と思わせる、素晴らしいステージを披露してくれました。excellent。
 お次は、今日の企画の主宰バンドの一つであるSATELLITE OF LOVE。以前*3観たときは、地味なギター・パンク系ってカンジだったのですが、なんか演奏はパワフルになってるし、曲はスピードアップしてるしで、随分と印象が変わったなぁ。voxも、以前はドラム・ボーカルだったのですが、今はベースの方がメイン*4。リズム隊が結構ゴツゴツした印象なんで、速い曲とかを演ると、独特のサウンドが構築されます。個人的には、勢いのあるMOVING TARGETSってな印象。こういうサウンドにシフトするとは思ってなかったんで、かなり意外だったんですが、ドライヴ感があってカッコ良かったです。
 ここで一気にサウンドの傾向が変わって、HCタイムに突入。まずはENCROACHEDが登場。何度か観てるのですが、今日特筆すべきはvoxの前田さんでした。第一声を聴いてビックリ。なに、このド迫力のレイジングっぷりは!?とにかく、以前とは別人のように声が腹の底から出てまして、その声の迫力に併せるかの如く、顔面のディストーションの効きっぷりも全開。勢い、声や全身から情念が迸ってまして、ゾクゾクするようなカッコ良さ!楽曲も、ヒネリを効かせた展開や、ちょっと叙情的なフレーズを挿し込みつつも、裂帛の気合で爆走するピュアなRaging thrashで文句無し!惜しむらくは、スタジオライブなんでちょっと前田さんの動きが窮屈そうでしたが、それ以外は抜群。今まで観た中ではベストの出来だったんじゃないかしら?
 そして、遂にANGEL O.D登場。以前観たのが*51年半近く前だったのですが、最近とみに友人らから「最近のANGEL O.Dは凄いコトになってるよー」という話を聞いていたので、興味津々だったのです。なんせ男女のツイン・ヴォーカルにツイン・ギター、そしてリズム隊という大所帯なので、セッティング等も一苦労。しかも、マイクが壊れるというハプニングもあったのですが、そのトラブルの最中、GとBが延々と同じリフを反復してまして、そのループ感がなんだかトランシーなムードを醸し出してまして、徐々にスタジオ内の空気が変わっていくのを実感。やがてトラブルも回復し、さっきまでのリフに他のパートなんかも絡み出し、徐々に徐々に音のうねりが巨大化していく。voxのdeath狼さんは、既にケダモノ化した表情でうろつき回ってて、危険極まりないw。
 そんなカオティックな状況が沸点を迎えそうになったところで、voxの絶叫が切り込んできて、一気にスパーク。狂気漲る巨大なエネルギーが、一気に場内を襲う。そこは、もうさっきまでの空間ではなく、完全な異次元。とにかく、以前観たときとは比較にならないほどのパワー。以前は個別だったエネルギーが、今はバンド全体から一体となって放たれていて、その有機的な音の絡み合いは、官能的ですらある。そして、voxの二人の熱量もハンパない。以前とは段違いな声のデカさと、それを増幅させる激情がほとばしっていて、壮絶極まりない。ドラムはパワフルかつタイトだし、ギターはノイズの狭間からメロディを浮かび上がらせ、ベースは尋常ならざるパワーとグルーヴを生み出していた。それら全てが一つのヴェクトルに向かって放たれているのである。
 そのあまりの巨大なうねりの前に、俺はただただ呆然と見守るしかなかった。軽く放心状態だったよw。本当に凄かった・・・。スタジオでもこの熱量なら、ライブハウスではどうなってしまうのか?こりゃー観に行かなきゃならんぜ。
 そんな放心状態のまま、Mさんとその感動をシェアしあいw、そのままMさんのディストロでがっつりとHC成分を補充w。で、トリを飾るは、この企画の主宰の片割れSQUANDERMANIA。以前知人に聴かせてもらった音源では、微妙にBRAIDとかのテイストを感じさせる曲なんかも演ってたのですが、今日聴けたサウンドは、純粋なポップ・パンク路線。なんつーか、往年のLOOKOUT!系を彷彿とさせるっつーか。ちょっとラフな部分もいい塩梅で、なかなかオーセンティックなサウンドを聴かせてくれました。
 終演後、ちょみっと某バンドの方々と話す機会に恵まれて、ラッキーw。今日の感動の一端でも伝われば良かったんだけど、あたしゃキモヲタなんで、気の利いたコトなど言えないのです・・・orz
 とにかく、今日はDOES IT FLOATとANGEL O.D、そして前田さんに尽きますw。サンクリの疲れも吹っ飛ぶ、素敵な企画でした。明日はGROANING GROOVEの企画@向ヶ丘遊園OTA STUDIOに行くぜ!・・・でも、昼から小岩で練習なんで、ちょっと遅れちゃうんだけどね。

*1:強いて言えばってカンジ。もうちょっと差別化しても面白いかも

*2:後半には結構弾きまくるシーンもあって、それがまた良かった!

*3:http://d.hatena.ne.jp/PIG-M/20040725#p1

*4:Dsの方も歌ってらっしゃいましたが

*5:http://d.hatena.ne.jp/PIG-M/20040321#p2