「Why Not? vol.25」@方南町TOTS/LIVING ASTRO/ASSORTED SHORT BREADS/POCA/テールスープ/WHY NO CHARACTER?

 KOTOKO終演が19時半過ぎ。急げば、ex.CURTAIN RAILのメンバーが演っているASSORTED SHORT BREADSのスタジオライブに間に合う!っつーコトで、KOTOKOの余韻も醒めぬまま、新宿三丁目から丸ノ内線に飛び乗り、中野坂上を経て方南町へ。出がけに、スタジオ*1への地図が載ったフライヤーをバックパックに忍ばせておいたので、道に迷うコトもなく、TOTSに到着。階下の潜り、ライブが行われてるスタジオのドアを開けると、ASSORTED SHORT BREADSがまさにプレイしてる最中。つーか、プレイ終了間近っつーかw。幸い、CURTAIN RAIL時代の曲とオリジナルを聴けたのですが、腰の入った埃っぽいHardrockなテイストでして、往年のMAN'S RUIN系やSOUTHERN LORD系とかが好きな方にはジャストなサウンドっつーか。頭っから観たかったよ・・・orz。今回が2年ぶりのライブだったんで、次はいつになることやらw。
 演奏終了後、改めてスタジオ内を見渡してみると、明らかに関係者ばっかくさいのですが、何故かHさんやKさん、Nさんといった馴染みの面々がいるわいるわw。一様に「今日は声優系の・・・」みたいなツッコミを賜りましたが、事情を説明w。そこで皆に話を聞いたのですが、すでにトップのLIVING ASTROは終了。しかも、かなり良かったそうで悔いが残る・・・。
 2番手がASSORTED〜だったそうで。そして3番手のPOCA。この方は個人でして、自作のエフェクター類を大量に駆使するスタイルの模様。一聴するとシンプルな音の鳴りに聴こえるのですが、その実、様々な音が幾重にも重ねられてまして、実に興味深い。音響〜ノイズの系譜のサウンドではありますが、周波数の変化による疾走感の表現とか、Riow Arai辺りにも通ずるような、無機質な信号の発振によるビート感覚など、一筋縄ではいかないサウンドを披露。ブリープ音の使い方もなかなか。冷たい質感の音の鳴りが心地良く、ほどよい酩酊感にひたれました。面白い。
 お次は、テールスープ。女性vox、G、ピアノ、という特殊な編成のバンドなのですが、サウンドはさらに個性的。呪術的というよりはシャーマニックな感じに近い、暗黒というのとは一味違う深遠さを感じさせ、独自の詩の世界を展開するvoxが醸し出すムードは、かなり強烈。そんな個性的なvoxを彩るバックも面白い。個人的にポイント高かったのはG。こういう世界観のサウンドって容易にダーク・アンビエントやゴスっぽい方向に流れていきがちなんだけど、ここのGは中音域重視でひずんだ*2音を鳴らしていて、適度な攻撃性を孕んでいまして、サウンドが過度に幽玄化してしまうのを防いでいた気が。ピアノはかなりまっすぐでキャッチーな音を出してまして、サウンドに花を添えていました。かなり曲は長かったけど、楽しめましたよ。
 そして、ラストはこの日の主宰であるWHY NO CHARACTER?。3人組なんですが、機材は説明しづらいw。自作っぽいもの散見するし、クロスフェーダー使ってたり、サンプラー使ってたり、自由だなぁ。ちなみに、メンバーの一人は生ドラムも駆使してました。コンセプトとしては「音階楽器を使わずにポップさやキャッチーさを醸し出す」的なコトだそうで、実際に音を聴いて納得。パーカッシヴな電子音やパルス音をベースに、様々な電子音やドラム・サウンドが交錯。しかも、メンバー自身のアグレッシヴな挙動*3の熱量のせいもあり、実に有機的で躍動感溢るる電子音響世界が構築されてました。たしかに、これはポップでキャッチーだよなぁ。途中、何度かスラムとかしたくなる衝動に駆られたケド、自制自制w。うーん、また観たいぜ!
 終演後は、しばしスタジオ内でウダウダと愚にもつかない会話を堪能し、23時過ぎに方南町駅へと向かったのですが、なんと、乗ろうとしてた電車が、今まさに出発せんとす、といった状態になってまして。鳴り響く発車のベル!駈け出す我々!しかも、一人は楽器持ってるしw!思いがけず十数メートルの距離をダッシュしてしまいましたよ。あー、しんどw。
 俺は新宿で一足早く皆と別れ、京王線に乗って悠々と帰路に着いたのですが、なんと乗換駅を寝過ごしてしまいw、結局還りはタクシー・・・。輸入盤1枚分ぐらいの金が最後に吹っ飛んだぜ・・・orz
 ともあれ、なにかと慌しくも充実した週末を過ごしたのでした。

*1:方南町TOTS

*2:ディストーションのような「ゆがみ」ではなく「ひずみ」ってトコがミソ。しかも、音の伸びが短い(「ジャーン」ではなく「ジャン」ってなカンジ)ので、鈍い音でザクザクと切り刻んでる感覚が強く、幽玄なサウンドのい適度な攻撃性を与えていた印象

*3:機材を置いてたテーブルが、終了時には1㍍以上前に出てたしw