KAOSPILOT Japan Tour 2005@下北沢ERA/Alan smithee/killie/GAJI/TIALA/AS MEIAS/KAOSPILOT

 NorwayのEmo Violenceバンド、KAOSPILOTを観て来ますた。
http://www.level-plane.com/kaospilot/
 サンプルとかを聴いた限りではあんまピンとこなかったのでスルーする予定だったのですが、対バンした友人らが絶賛してたので、ちょっと観てみるコトに。ERAには行ったコト無かったのですが、何度か足を運んだ事のある下北のRinky Dinkスタジオと同じビルに入ってるので、迷うことなく18時前に到着。すると、先に到着していたKさんが俺を発見してくれまして、そのまま一緒にダベる。KAOSPILOTと対バンしたときの様子などを訊いていたのですが、話の流れの中でBATHORYの話になり*1、なんとBATHORY=独りThrash=Quorthon先生が昨年お亡くなりになっていた事実を遅まきながら知らされまして、ちょっとショック・・・。
 そんな脈絡の無い話をしていると入場が開始になったので、移動。物販をチェックしたらKAOSPILOTのツアーTにXXLサイズがあるのを発見し、即購入。サイズがサイズなんで、色の選択の余地はありませんでしたw。今年の夏コミには、コレを着て行こうかしらw。バッグの類を持ってきてなかったので、音源類の購入は後回し。で、ERAに移動しようと思ったのですが*2何処に行ったらいいのか微妙に分かりにくいw。それっぽい階段を見つけたので、そこを登っていくと、入場待機列が形成されてたので、並ぶ。空調も無けりゃ窓も閉じられてる空間に軟禁状態なので、暑い暑い。列が動く気配も無かったので、とりあえず一旦外に出ようか、的な会話そしてたら列が流れ出しまして、程なく入場。ちなみに、ERAは4Fに位置してまして、一度フロアに辿り着いたら動きたくなくなる罠w。階段が使えない都産貿風味って言ったら、分かる人には分かり易いかにゃーw。
 ERAのサイズはWATTSクラスなのですが、内装がとにかく小洒落てまして、微妙に落ち着かなかったりw。でも、内装のスノッブ感とは裏腹に、スタッフの方々の応対が大変素晴らしく、ちょっと感動*3。場内はミラーボールが煌いており、ステージを遮るように*4降ろされているスクリーンには、FUGAZIの"Instrument"が映し出されてました。ドリンクを飲みながらKさんと談笑してると、遅れて来たDさんが到着。3人揃ってステージ前方に移動して開演を待つ。結局30分ちょい押して、19時過ぎにAlan smitheeからスタート。
 Alan smitheeは未見&未聴。G、B、Dsのトリオ編成で、インスト・バンドというちょっと変わったスタイル。このバンド、かなりの食わせ者でした。俺はギターだと思って観てたのですが、観終わった後にKさんが教えてくれまして、なんと普通のギターとバリトンギターという特殊なギターを使って演奏してたのだそうです。バリトンギターとは、ギターのベース版というかベースのギター版というかってな代物だとか。通常のギターよか5度低いチューニングなんだってさ。そんな特殊な楽器を駆使するだけあって、サウンドの肝はギター。序盤はhypnoticなサウンドを出してまして、かなり「ゆらぎ」を感じさせる展開が目立っていたのですが、後半になるに従って展開も激しく、情念を感じさせるサウンドを吐き出していました。ありがちなWall of Noiseとかに流れないサウンド・テクスチャーは、なかなかクセになる面白さ。ベースとリズムは結構オーソドックスだったのですが、ギターがこれだけ面白いんで、バックはシンプルなほうがギターを活かせるのかもね。後半使ってたSGにNEUROSISのステッカーが貼ってあったのが象徴的かな?なかなか面白かったです。
 お次は今回KAOSPILOTを招聘したkillie*5。vox、G、G、B、Dsの5人組。照明を自分達で持ち込み、ライブハウスの照明を一切使わないというアーティスティックなこだわりや、洒落たTシャツのデザイン*6なんかからも容易に想起出来るような、デオドラント系激emoバンドでした。洗練された空間を演出すべく設置された蛍光灯により創り出される、冷たい印象を受ける空間を背景に、緻密に計算されたテクスチャーの楽曲が炸裂する。動と静のコントラストも冴え渡っており、観ている客を惹き付ける術を心得ているかの如き印象。激しさの中にも叙情的なフレーズやメロディが見え隠れしており、キャッチーさも併せ持つ。このまま活動を続けていけば、そう遠くない将来、もっともっと人気を博す存在になるであろう未来が約束されている、と明言しても良いぐらい。envyが好きなら、間違い無く気に入るだろうね。ただ、俺が楽しむには、ちょっとスマート過ぎるかな。音源がリリースされたら買うだろうけど。
 次のGAJIのセッティングにやたら手間取り、なんと20分ちょい待たされる・・・orz。女性G&vox、女性Ds、男性G、男性Bという人員構成。Kさんの話によると、Bがメンバー・チェンジしてたそうで。線の細い細いギター・ロックで、なんかCMJの下位とかにそっとチャート・インしてそうなタイプでした。
 やたら待たされた挙句にまったりサウンドを聴いたせいもあり、かなりトーン・ダウンしてしまったのですが、そこでTIALAが登場ですよ?約1年前に観てるのですが*7、そのときのインパクトが強烈だったし、周囲の友人らからも最近のTIALAはヤバいという話をかねがね耳にしていたので、期待満々。今回もギターのイロモノ担当wな方はバドワイザーのタンクトップ&ホットパンツ&水中眼鏡&リッケンバッカーという装備で、レイザーラモンHGも真っ青なバドボーイっぷりを披露www。でも、サウンドのほうはエネルギッシュなディスコーダントHC。以前よりもより激しく、よりダンサブルになったサウンドは、否応無しに身体を突き動かされる!場内もようやく盛り上がり始め、良い雰囲気。voxは、相変わらず時にコミカルな一面を垣間見せつつも、激しく真摯な姿勢は首尾一貫していてナイス。途中でマイクスタンドを分解し、フロアに放り投げたりしてたよw。曲間に「スタンドが壊れると、こうなります」とか言って組み立ててたけど、自分で壊したんじゃん!とか内心でツっこんだのは、俺だけじゃないハズw。演奏も益々タイトさに磨きがかかり、ホントカッコ良いなぁ。以前にも書いたけど、TIALAのサウンドはHCの未来を感じさせてくれるね。最高!昨年も書いたけど、ホント観といたほうが良いですよ?
 すっかり身体も心も暖まったところで、この日一番人気のAS MEIAS登場。言うまでもなく、俺がいまだに愛して止まないバンドblue beardのvox&Gだった高橋さんの新バンドであり、Gがex.SWIPEの魚頭さんだったりもするワケで。ちなみに、bの方が新加入でex.3cmTourだそうです。でも、blue beardが好き過ぎたので、あんまちゃんとAS MEIASは聴きこんでなかったのよねー。そんなカンジで期待半分不安半分で観たのですが、結果から言えば、ちゃんと聴いてなくてごめんなさいってコトです。本当に素晴らしかった。つーか、ちょっと感動したよ。とにかく、まず出音が全然他のバンドとかと違う。特に位置的な要因も大きかったのだろうが*8ベースと魚頭さんのギターの音色が良かったなぁ。ベースは艶やかな音色を奏で、一音一音聴き取れるほど。ギターもボトムを感じさせつつもエッジも失っておらず、音量的にも心地よかった。そして、高橋さんの歌声は、やっぱ沁みる・・・。おれ、ホントこの人の歌声が好きなんだよなぁってコトを再認識させられました。楽曲のクオリティも高い高い。なんで今までちゃんとAS MEIASと向き合わなかったんだ!と己が甘さを恥らってしまうぐらいの美メロの嵐。メロディも、絡み合うリフも、ベース・ラインも、それら全てが俺の琴線に触れまくり。あぁ、蕩けそうだよ・・・。演奏力も無論高い。そして、長い曲でも緊張感が持続し、尚且つ楽曲の良さからそもそも長さ自体感じさせないという至福の時間は、あっという間に過ぎ去っていったのでした・・・。また観たい。つーか、先ずはミニアルバムを聴きこもう。甲乙つけ難いけど、個人的にはこの日のベストだったかな*9
 この時点で22時半・・・。押しも押したりってカンジですが、いよいよKAOSPILOT!。なんか人がかなりいなくなった気もしますが*10元々AS MEIAS目当ての草s(ry。スクリーンが上がり、いよいよKAOSPILOT登場。とりあえず、第一印象は「デカっ!」voxのヤツを筆頭に190㌢近いんじゃねぇの?ってな勢いののっぽさんがステージにいる画は、かなり強烈。肝心のサウンドは、Emo Violenceではあるんですが、ちょみっと叙情派New Schoolの薫りも感じさせる。序盤は、Kさんによると新曲メインだったそうですが、激しい展開の曲が多く、chaos度がアップしてる印象。なかなか悪くはないのですが、噂ほどの熱量は感じないなー、とか思って観ていたら、なんとGが機材トラブルに見舞われ、5分以上の中断を余儀なくされる。が、民族性の違いなんでしょうか。他のメンバーは全く慌てる様子も見せず、フォローのトークをするわけでもなく、普通にメンバー間で現地の言語*11で会話したりしており、そのおおらかさにビックリ。
 なんとか機材トラブルから回復はしたのですが、ただでさえ微妙な温度だったフロアの熱は冷めてしまっており、前方で身体動かしてたのって、俺とKさんと他数名ぐらい?でも、そんなフロアの状況とは裏腹に、こっから演奏は確実にヒート・アップ*12。音にも「気」が漲ってきて、良いカンジになってきましたよ?でも、結局フロアは最後まで熱くならずじまい・・・。アンコールも無く*13、あっさりと終演と相成ったのでした・・・。後でKさんやDさんから聞いたんだけど、小岩の時のほうが全然良かったそうで。俺としてはまずまず楽しめたんですが、実際voxはあんま声出てなかったしなぁ・・・。本調子のときに観たかったかも。後、今日は客層が合わなかったね。やっぱフロアからのフィードバックが無いと、盛り上がるものも盛り上がらなくなっちゃうよ。そういう意味では、人の入りの割には、ちょっと寂しい印象・・・。
 KAOSPILOTの公演は、まだ山形、新潟、東京が残ってるんで、興味のある方は是非。新潟はJOYが出るし、東京には屍やIt's Youらの強力な面子が揃ってるんで、客層も良いはず。二度目の来日の可能性は低そうなんでw、観れる機会があるうちに観とけ!
 ツアー日程はコチラ参照↓
http://killie.jp/shows/

*1:どんな流れだよw

*2:現在1F

*3:終演後、帰るときとかにも挨拶してくれたり、ドリンクを頼む時の応対なんかもホント丁寧で、凄く心地よかったです。また行こうって気になりますね

*4:緞帳みたいなモンですな

*5:「キライ」と読みます

*6:色使いも良かったので欲しかったんだけど、Lまでしか無かったよ、ママン・・・

*7:http://d.hatena.ne.jp/PIG-M/20040829#p3

*8:相変わらずステージに向かってやや左側の最前線にいたんで

*9:次点はTIALA

*10:前も結構空いちゃうってどうよ?

*11:明らかに英語じゃなかった

*12:Kさん曰く、1stの曲が続いたそうな

*13:俺とKさんぐらいしかOne More!って言ってなかった気がw