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- 龍々亭「お嬢様特急命」
- 龍々亭「お嬢様特急魂」
ウチではお馴染みのサークル「恋☆天使同盟」の旧サークル時代の作品を入手。ネタが「お嬢様特急*1」*2っつートコが時代を感じさせるっつーか、当時から「らしい」センスだったっつーかw。
「魂」は2000年夏コミ・リリース。パっと見で今と一番違うのはカラーのクオリティでしょうね。デジタル彩色時代前夜のカラー表紙のテイストが全開でして、ちょっと泣けるw。それはさておき、中身のほうも結構意外でして、愛は無敵さんの個人誌にゲストが参加っていうよりか、3way splitってな印象。以前reviewしたコナン本*3は完全な個人誌だったし、この本以降の2002年の本も個人誌だったりするので、そういう意味では特異な作品と言えるかも。
で、内容なんですが、良い意味で無邪気っていうか、屈託の無いノリだなぁ、と。勢いとノリを重視したstraight forwardな展開。でも、コナン本みたいな完全瓦解大惨事路線じゃなくて、あくまでも原作のキャラを踏まえたノリになってるんで、痛快なまでの疾走感ってほどじゃないですが。今よりも崩したSD風味な愛くるしいキャラを多用してまして、視覚的なコミカルさが強いかな。ちょっとラフな作画な印象もあったのですが、よくよく見れば一切トーンを使ってない!トーン効果っぽいエフェクトを全部線画で描写してるんで、いきおいラフにも見えるさね。
あの狂気の世界を描いてみせたコナン本の後に*4コレっていうのも面白いよなぁw。
ゲストは、みつるぎさん*5、Wackyさん。みつるぎさんの絵は相当なlo-fiっぷりですが、やってるネタとか間とかは今に通じてる気がしますね。いいカンジの毒を吐いてらっしゃいますなw。Wackyさんの絵柄は、late 80'sな薫りがプンプンw。脳裏を「ローディスト」なんて言葉が過ぎっちゃったりw。今で言うなら極上生徒会風味な絵柄って言えばニュアンスが伝わるかしら?頭身高めなキャラが織り成すスラップスティックなノリは、郷愁を誘うねw。
「命」は2000年冬コミのリリースなんですが、この本も実質Wackyさんとのsplit。この本では愛は無敵さんはトーンを使用しており、作画面ではスッキリした印象。線画が「魂」に比べると若干細くなってたり、コマ内の余白*6を活かした「間」の効用などによる効能も大かと。
あと、この本のポイントとしては「合作」が挙げられるでしょう。キャラ同士の対決トーナメントを各陣営毎にお互いで描きあったりしてまして、なんかサークルの作品みたいなノリだぞw。新鮮だぜー。
しかし、なにより喜ばしいのは、前作で影を潜めていた愛は無敵さんのブっ壊れたノリが炸裂してるコトでしょう。エレナのキャラの劣化デフォルメっぷりは、当時のファンとかが即売会で目の当たりにしてたら、刺されても文句は言えない凄まじさw。さらに、巻末のさとみのオチなんて超ヤバすぎです*7w!やっぱ、愛は無敵さんの作品は、こうでなくっちゃねw!こういうダークサイドなテイストが好きな方なら、この本は探す価値アリでしょう。
こうして昔の本を読んでみると、劇的な進化を遂げたっていうよか、着実に熟成が進んで今に至ってるっていうのがよく分かりますね。
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