• TEAMねこだるま「猥婦晴美-WifeⅢ-」

 人参・参さんと月読阿姫さんのサークルの新刊はコピー誌再録+描きおろしの作品をコンパイルした本。タイトル作は夫婦のイチャイチャ・エロエロもの。奥さん総受けでただひたすらヤり倒すだけという潔い内容がステキw。人参・参の最近の絵柄を反映した爆乳・垂れ乳*1・タレ目路線で、舌を強調してるトコもポイント。やり倒し系とはいえ、細かく場所を変えたり、着衣シチュや断面描写などのアクセントも効かせており、随所に工夫が施されてます。あと、所謂「アヘ顔」に結構こだわりが見受けられますね。ちょっと似通った表情が多くなってしまってるのは要修練ってカンジですが、ラストの横顔の構図なんかは今までに無かった*2描写でして、しかもそれはかなり魅力的だと思いました。この後大ゴマでキメて欲しかったのですが、ここで唐突にend(笑。ま、やりっぱなし系のラストには相応しいかもw?ただ、テキストに関してはまだまだ工夫が足りないというか、絵に比べてあからさまに弱いのが玉に瑕。ちょっと勿体無いにゃー。
 再録コピー誌はランジェリー・イラスト系。エロいですがテキストが一切無いので、ちょっと寂しい感は否めないかも。ちなみに、ページの都合でしょうが、再録パートは本を横にして見る仕様。
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  • 日陰の無/チルチル☆にぢる「男装少女ノススメ」
  • 日陰の無「厭世万歳」
  • 日陰の無「ガク學生服のすゝめ」
  • 日陰の無「雑食」
  • 日陰の無「下恋の右手」

 コミティアで場内を巡回中にたまたま発見したサークルさんトコの本をまとめ買いw。「日陰の無」はヒカゲノイクラさんの個人サークル。基本的に退廃的な空気感を醸し出しているのですが、過度にdarkだったりheavyだったりしない、どこか軽やかな感覚が面白いなぁ、と。往年の筋少とかガロとかのテイストとNHKにようこそ!みたいなテイストが渾然となってる印象。良くも悪くもOld Schoolでバタくさい雰囲気が魅力。ここら辺のテイストって最近の男性作家には欠けてるので、ちょっと新鮮ではある。
 個人的に興味深かったのが、人を惨殺したり不条理な世界観を構築してる作品よか、エロ系の作品のほうがdarkでgloomyだったりする点。「雑食」に収録されてる「思い出しXX」とか「男装〜」に収録の「歪んだディアナ」とかの薄暗い感覚は、かなりいいカンジです。
 どの本も面白いですが、敢えて一冊オススメするなら「下恋の右手」かなぁ。引き篭もりの少年の右手が受胎し、十月十日後に少女が生まれるという不条理な設定なのですが、淡々としつつも狂気を内包した閉塞感や、抑制の効いたエロス、そしてNHK〜の比ではないニート感覚が交錯するダウナーなテイストがナイス。気の抜けたシューゲイザーみたいなノイズ垂れ流し風味っつーかw。惜しむらくは「深み」に欠けるきらいがありますが、この世界観を突き詰めていったら社会復帰が危ういのでw、これぐらいでいいのかもね。

*1:厳密に言うと垂れっつーよか軟乳系かな?

*2:と思う