• bolze.「'O,My Sadness.'Episode#5.」

 ようやくリリースされた女神さまシリーズの第五弾*1天地無用!本と共にbolzeのシリーズの中では最も長く続いているシリーズですが、期せずしてアニメかされるなど、あるイミ一周回って旬のネタになったっつーかw。女神さま本はいつもなかなかのヴォリュームを誇っているのですが、今回も満を持してのリリースだけに全62Pの大作となっております。そのうちの90%以上がエロっつーのもスゴいよなぁw。
 さて、今までは蛍一と女神たちのカラミだったのですが、今回はベルダンディが複数の男性にヤられるという誘い受けシチュ。今回の作品を読んで改めて感じたのは、○蜜柑さんもテキストに魅力がある人だなぁ、というコト。ただ、そのヴェクトルが違っていて、例えばみさくらさんなんかは基本的にデリヴァリーのセンスとパンチラインの破壊力が魅力だったりするワケですが、○蜜柑さんの場合は「擬音」のセンスが秀逸なんじゃないかな、と。
 今や多くのエロ漫画家たちが多用している小さく「ぞくっ!ぞくぞくっ!」と書く擬音なんかがその代表例だと思うんだけど、そういった擬音の言語化やリズム感、並びに擬音の散らし方なんかが非常に面白いと思うのですよ。なんつーか、音楽的っつーか。同じ細かい擬音を多用しつつも微妙に反復数や連呼のタイミングを変え、そんなテクスチャーの擬音を複数画面上に散りばめさせる様は、あたかも音楽を言語化してるかの如き錯覚に陥らせてくれたりするのですが。
 今作では特にその傾向が強く、執拗なまでに擬音や喘ぎ声なんかを画面中に散らせまくり、ちょっと過剰なまでに擬音が氾濫しています。個人的には、これは○蜜柑さんが最近ハマってると思しきクラシック音楽の影響かなぁ、とか穿った見方をしてるんですが。あるいは、RIDE的なギター・ノイズの洪水とでも申しましょうか。
 なんとなく、そんなコトを考えながら読んじゃいましたよw。内容的には輪姦&和姦なエロエロ・テイスト全開な仕様ですしショップ委託なんかもありますんで、オススメできます。
HP>http://www.bolze.com/
ex.>id:PIG-M:20030818、id:PIG-M:20040111、id:PIG-M:20040821

 新井和崎さんの新刊は、盟友氷川へきるさんのぱにぽに本。エロなんかも随所に挿し込んではいるのですが、基本的にネタ一発の作品を描き散らしたシングル・コンピ風味なテイスト。姫子妄想ネタとかメソウサ擬人化ネタとか大悪司とのcrossoverネタとかもいいカンジですが、メインはべホイミちゃん。でも、ひっつめ髪でメガネという姿がイメージとして定着してるので、初期の変身姿に違和感を覚えたりw。相変わらずとっちらかった内容ですが、新井さんのノって描いてる雰囲気が伝わってくるので好し。原作パロ以外にも小ネタが散りばめられているので、そこら辺を掘ってみるのも宜しいかと。
HP>http://www2.raidway.ne.jp/~maruarai/
ex.>id:PIG-M:20030902、id:PIG-M:20031015、id:PIG-M:20040202、id:PIG-M:20040711、id:PIG-M:20041105

  • むてけいファイヤー「世界うきうき大図鑑2004」

 相変わらずOld School節全開なw、むてけいファイヤーの新刊。良くも悪くも近年では貴重な雰囲気を醸し出しているサークルではあります。基本的にエロコメといった風情の作品が多いのですが、エロっててもどこか牧歌的というか、陰惨な雰囲気とかとは無縁な世界が展開。個人的にはこういうの好きなんですけどね。ネタとしてはFate武装錬金マシュマロ通信双恋名探偵ポワロとマーブルなどなど、これまたお約束な微妙ラインナップw。あ、勿論カレイドスターも健在で。ABさんは珍しくウンコ・ネタ無しで、俺ハウルを描いてますたw。エロくはないけど、やっぱ面白いわー。
HP>http://www.taremeparadise.com/indexj.html
ex.>id:PIG-M:20041011

*1:demoっぽいのは除く