• 近傍租界「雪融水」

 こんもりさんの新刊は、オリジナルの巫女さんネタ。相変わらずシンプルというか手抜きに近いようなジャケがある種Technoの12"とかにも通ずるようなテイストを放っているワケですが、今回もそんなジャケに騙されてスルーしてしまうと後悔必至な、ねっとりエロエロ系でお腹いっぱい!てなカンジの濃厚な仕上がり。神社でバイトするバカップルがイチャイチャしてるってなお話。一つ一つの行為自体はありきたりなんですが、それを執拗なまでにねちっこく描写し続けていくことによって、独自のグルーヴ感を醸し出しています。そして、そんな執拗な責めを増幅させるのが、こんもりさんの描く絵。基本的にざっくりとした線で描かれていて、パっと見は大味風味なんですが、そこに最低限のデジタル・トーン処理と肉感を強調するための描線などを加味することにより、見違えるようなエロさへと変貌。前回も書きましたが、ホントに質感を感じさせる線の加え方が上手いんだよなぁ。勿論お約束の包茎皮むきネタもあるんで、好事家も安心ダネ!w。とにかく、エロマンガが好きなら一度はチェックすべし。や、マジでハンパないエロさですよ?大推薦。
HP>http://dokanhouse.com/konmori/
ex.>id:PIG-M:20041221

 夏の本はフィギュア付き仕様だったため、買う買わない以前に現物すら拝んだことがないのでなんの本だったのかも知らないのですがw今回はフィギュアが無かったんで楽に入手出来ました*1。今回の新刊はFate遠坂凛本なのですが、これが超強力。桜によって凛が調教され堕ちていく様を描いているのですが、単純にネタだけ見るとありきたりと思われるでしょうが、さにあらず。導入部からじっくりと過程を踏まえ、肉体*2もさることながら徐々に徐々に凛の精神的な外堀を埋めていく*3ステップに引き込まれます。
 そんな責め苦から何故か一旦解放された凛は、またいつもの生活に戻っていくのですが、調教された身体が元に戻ってるはずもなく、ふとしたコトから学校で「反射」が引き起こされてしまい、トイレの個室で自慰に耽り、なんとかそれを鎮める凛。しかし、その現場は慎二によって撮影されており、それをネタに桜を筆頭とした生徒たちに蹂躙されてしまいます。ここでの責めは手練手管を尽くされており、制服着用のまま皮むきフェラ、ツインテも穢され、ニーソックス、足の指、果てはリボンまで使われ、全身くまなく生徒の自慰の道具として使用されてしまい、身体中に精液を浴びせかけられる始末*4。肉体的にも精神的にもギリギリの状態まで追い込まれてしまうのですが、そこからさらに桜の言葉責めと共に処女喪失のクライマックス。肉体は嬲られ続けるも、必死に精神の箍を繋ぎ止めようと涙ぐましい抵抗を続けるも、遂に陥落。そして、その結果ー。
 とまぁこんなカンジなのですが、とにかく情け容赦も救いも無いという徹底した陵辱っぷりが壮絶。特筆すべきは、やはり心を折っていく過程だろう。単に暴力的に肉体を穢す、という単純で原始的な陵辱ではなく、「心」そのものを穢し尽くしていく過程をじっくりと描写していく「陵辱」には凄みを感じるし、それこそがこの本を「作品」たらしめているかと。ここまでやられちゃうと、なんつーかもうエロマンガにおけるTRAGEDYっつーか。あくまでもエロマンガのフィールドにいつつ、でも比類なき高みに到達してしまってるあたり、俺的にはTRAGEDYのイメージとかぶるんだけどねw。初期衝動の原始的な破壊力とは一味違う、精緻で鋭利なクリティカル・ヒットの威力をまざまざと見せ付けられましたよ。素晴らしいです。当然大推薦。ちなみに、日記マンガの方は考えすぎが悪いほうに作用してる印象w。個人的にはトピックにすらならないコトなんで、ちょっと意外な内容でした*5
ex.>id:PIG-M:20030825、id:PIG-M:20040213

*1:試みは非常に面白いのだが、フィギュア無しの通常版も用意してほしいです

*2:慎二を使い、執拗に口のみを犯し続けると同時に兵糧責めも平行して行い、たまに施される食事も、ちんこにチョコ・ソースをかけてwそれを舐めさせたり、普通の食事に精液がトッピングしてあるものを与えられたりと、責めと同時に「パブロフの犬」のような条件反射の条件付けも進行

*3:監禁や兵糧責めによる思考・判断力の低下により、徐々に折れていく心

*4:凛のマジ泣きっぷりが痛々しい。これには希有馬さん自身も忸怩たる思いがあったようで、後書きで弁解なさってますw

*5:上手い絵といい絵の違いについての考察。パンクやハードコアを聴いてる人なら、言わずもがなな感覚だと思うんだけどね