• P-n=G「Fake〜Hajimete no Orusuban」「For Whom The Rose Blooms」「Love Letter」

 「ぷよん」さんと「halt*1」さんの二人サークルの本をまとめて購入。達者な絵柄*2のわりには活動歴が長くないようで、昨年の冬コミ・リリースの「Love Letter」が最初のオフセ本だとか。ちなみに、この本は月姫(つーかメルブラ)で志貴×秋葉×都古の3Pと、ステルヴィア・ネタでしーぽん*3×りんな。さて、作風なんですが、極めて萌え度の高い絵柄と濃厚なエロというスタイル・・・つーか、ぶっちゃけ某作家さんの影響下にあります*4。正直、最初ショップで見かけたときは本家と間違えたw。作品自体は丁寧に描かれてるし、やたら極太なちんこwをベースにしてるのですが、全体的な絵柄が若干幼く(愛くるしく)描かれているので「極太なちんこを弄るいたいけな少女*5」という構図を強調させる機能を果たしており、エロさに拍車をかけております。「Fake〜」はFateの士郎×セイバーという王道ネタと、わたおにでおにいちゃん×園芽×観音本。今年の夏コミ・リリースなんですが、かなりこなれた印象。ラヴラヴでエロエロという期待を裏切らないスタイルでゴリゴリ突き進んでおります。ネタのせいもあるのですが、絵柄の炉化が加速しているようなw。現時点での最新刊である「For Whom〜*6」はマリみて祐巳×可南子ネタの非エロ。でも、萌え度とえち度で上手く味付けされてるんで、なかなか凶悪。しっかしギャグっぽい崩した絵とかも似てるよなぁ・・・。活動歴を考えれば、これから個性を獲得していくのでしょうから、あんまやいのやいの言わなくてもいい気はしますが、はてさて。A○Rとかみたくならないコトを祈りますw。ともあれ、萌えとエロの両方を楽しめる貴重な存在であるコトには変わりはないかと。
HP>http://p-n-g.s55.xrea.com/index.html

 「ながの〜ん」さんと「なす」さんの二人サークルのレヴォでの新刊は、商業誌で掲載されたイラストをベースにしたとはいえ、驚きのフルカラー本。年上の上司とょぅι゛ょと○学生*7という3人のオリジナル・キャラにまつわるSSとイラスト、というスタイル。かるーく黒さも垣間見せつつ、全編エロエロで押しまくるUNCURBEDばりのゴリゴリっぷりがナイス。でも、ただゴリゴリなだけではなく、SSでのテキストの文体を使い分けたり、放課後の教室という舞台を活かすために夕陽っぽい効果を塗りに反映させたりといった細部へのこだわりもしっかり感じられ、カラーならではの魅力もマスにアピール。低価格な設定にも心意気を感じさせてくれる、ドリ研会心の一撃。無論、オススメでございます。
HP>http://chiba.cool.ne.jp/doriken/top.htm
ex.>id:PIG-M:20030902、id:PIG-M:20040129

  • みるつ茶屋「GOLDEN HARVEST:5」

 みるつさんの個人サークルを初チェック・・・つーか、HMの読者ページに投稿してた頃からずっと読んでる作家さんなのですがw兼業作家さんなだけに寡作でして*8、とくに近年は同人活動もままならないらしく発刊ペースはガタ落ち。この本は商業誌の再録なんですが、えらく久しぶりの新刊な気がする。みるつさんの魅力は、やはりlate80'sなテイストが色濃く作品に反映されてるトコでしょうか。なんというか、近年の作家さんとかとは「作品の表現方法」が違うというか。全体的にみるつさんの作品って、間とか行間を読む作業が必要な気がするのですよ。これって典型的なOld Schoolテイストなんじゃないかなー、と。近年はこういった作業を読者側が放棄するようになってきてるし*9それ故に作家側も「キャッチー*10」な作品を送りだす傾向にあるのではなかろうか?
 ことエロマンガに関しては、至極真っ当な意見であるとは思うのだけど「分かり易いエロ」が業界を支配していると思う。それはbrutalなヤるだけのエロであったり、ラヴラヴでエロエロだったりといった具合に極めてStraight Forwardである。直情的であるが故の魅力というのは無論あるし、個人的にも全然OKではあるのですが、どこか物足りなさを禁じえない部分もあるワケですよ。それは、やっぱlate80'sなシーンを通過してきてるからであって、その当時の、どこかオブラートで包んだかのような煮え切らなさや歯切れの悪さ、素直や直截的であるコトを好しとしない屈折した感覚や「照れ」、それでいて妙に真摯で生真面目な姿勢といったものが、たまに無性に欲しくなるのねん。
 みるつさんの作品には、そんな感覚があったのですよ。近年、商業誌での仕事をしてた際にかなり意識的に今風なテイストを盛り込もうとして試行錯誤した感があった*11のですが、それでも根幹は揺らいでない気がする。エロとかの描写でハードさを増してはいても、その淡々とした語り口や破綻を好しとしない妙に律儀なノリは健在かと。仕事が忙しくてなかなか描けない、活動縮小なんてコトを後書きで書いてらっしゃいますが、活動ピッチが落ちても良いんで気長に続けていってほしいと思う今日この頃。
HP>http://www.eurus.dti.ne.jp/~milts/

*1:LIFE'S HALTのファン・・・ではなさそうだw

*2:これについては後述

*3:双頭ディルド装着で擬似ふたなり風味

*4:絵柄もそうだし、画面の処理とかも見る人が見たら一発で分かると思う

*5:炉風味入ってます

*6:このタイトルはMETALLICAへのオマージュかw?

*7:DOWN BY LAWのマークみたいな字のほうねw

*8:昔は結構描いてたケド

*9:というか、そこに面白みを見出せないのだろう。作品の絶対数の増加による個々の作品に対する相対的な熱量の低下や、過剰なサーヴィス(設定からキャラの趣味嗜好など、なにからなにまで全てオフィシャルが用意してくれてるんだから)とか、メディアや前の世代によるeducation不足など様々な要因があるのだが、そこにヲタの世代間のギャップを感じる

*10:ここでは深読み無用の意

*11:今回再録されてる作品も、ちょっと過剰なぐらいキャラの内面をテキストで補足し過ぎている。これは、行間を読めない読者を想定しての行為なんじゃないかな?とか邪推してみるテストw