• 甲冑娘「株式会社レバ刺し」

 「株式〜」は、相変わらずのコンピ。冒頭のカラー・ページで、射尾卓弥さんが20枚もFateのイラストを描き下ろしてて、ちょっとびっくり。続いて、同じくカラーでの天海法一さんのFateマンガは古賀亮一テイスト溢るるノリで。心地良いテンポと軽快なセリフのデリヴァリーが冴えててナイス。田丸浩史さんはお約束のFFネタ。シドやラムウなど親父キャラを前面に押し出してるけど、いつもよかキレはない。
 先日もreviewした鶯神楽さんはFateDearSのエロ。特筆すべきはFateの方で、士郎×セイバーの王道カプなんですが、ねちっこく丹念なエロ描写と、切なくも愛溢るるemoテイストが融合した、極めてクオリティの高い作品に仕上がっています。もう少しemoテイストの部分を強化してたら、かなり無敵風味。この作品を読む為だけにこの本を買っても惜しくは無いでしょう。素晴らしい。DearSの方はレン・ミウ×タクヤのコメディ風味な3P。こちらは肩肘張らず、気楽に楽しめる仕上がりで、これはこれで良し。
 個人誌もリリースした司淳さんは、イラスト&テキスト路線。ラムとか春麗とかジルとか、流行もへったくれもない独自路線でステキw。珍しくゲストで参戦してるさなづらひろゆきさんのFateの短編ギャグを挟んで、岡昌平さんのハガレン・パロに。エルリック兄弟とウインリィの幼少期を描いたグダグダ・ギャグが炸裂w。微妙に黒い小ネタを挿し込みつつ、煮え切らないノリで爆走。灰汁の薄い安永航一郎みたいっつーかw。続くG-ヒコロウさんはKnitting Factory 系もまっ青なAvangarde Short Tune。NAKED CITYをMarkus Poppがremixしたようなカンジw。オチのリアル路線は新鮮だ。
 そして先日もreviewした神楽つなさんのFate小話(神楽さんの同人誌には未収録の作品です)。イントロの東野固焼きそばネタ(しかし神楽さんは好きだねー、このネタw)で軽くヤられ、本編の暴走っぷりに昇天。実写サンプリングで禁断の大ネタ炸裂。Vシネの帝王、○内○(バレバレかw)ですよ?そのチョイスだけで文句なしでしょう。セリフが全て脳内で○兄ィの声に変換されてしまいますたw。
 改多丸さんと杉浦俊朗さんはFF11。西月力さんと佐々木無宇さんはFateネタ。西月さんは珍しくマンガ、しかもギャグという極めてレアwな作品です。
 今回は期せずして結構ネタが絞られていたので、いつもよりも統一感のある仕上がりです。逆に言えば、ちょっとすっきりし過ぎな感も否めませんが、今回の場合は吉と出てるのではないかと。後書きの相変わらずなOld Schoolテイストも心地良い、安定感ある一冊。
ex.>id:PIG-M:20030818、id:PIG-M:20040108