• 七曜蒼龍陣「俺的2.01」「俺的3」

 創神蒼魔さんの個人サークル。「2.01」はげんしけん大野さん本。イラスト・メインな作品なんですが、そこに斑目のモノローグを入れてストーリー風に仕立てているトコがミソ。斑目が偶然手にした同人誌の中で、大学を辞めた大野さんがコスプレしながら犯られちゃってた、というシチュ。斑目の鬼畜なオチがナイス。コスプレ嬢からAV嬢っていうのはありがちなラインだから、ある意味リアル。
 「3」は、曲芸商法でまたしても焼き直しがリリースされるw、D.C.本で美春メイン。創神さんの作品にしては珍しく巨乳度低め。美春マンガのラヴラヴえち系を筆頭に、各キャラのイラスト&テキストの内容も総じてラヴラヴ系という、なんとも心温まる内容。ゲスト原稿も豊富で、質・量共にヴォリュームのある一冊。D.C.好きならオススメです。
ex.>id:PIG-M:20040116

  • SHIBARISM「HONEY I LOVE YOU,TOO」

 かつては商業誌でも活発に活動なさっていた縛霞奈さんの個人サークル、久々の新刊は1998年の冬コミ・リリースの「HONEY TOP」以来のファイティング・バイパーズのハニー本(第4弾)。縛さんは一つの作品を深く愛する作家さんなんで、このチョイスも必然といえるかも。最初のハニー本「HONEY I LOVE YOU」前後ぐらいから、私生活での葛藤が作品に(もっと端的にいえば後書きなどに)如実に反映されるようになってきて、そののっぴきならない精神状態に震撼したものです。それは作品そのものにも影響を与え、それ以降の作品は以前よりも一層濃厚なエロを描きながらも、どこか寂寥感のある切ない作風になりました。パっと見はヤるだけマンガっぽく見えるんですが、端々に挿入されるモノローグ(テキスト)によって、その行為の意味を示唆しています。このテキストの力は凄い。ともすればありがちなラヴ・ソングの一節とも受け取られかねませんが、長いこと縛さんの作品を追ってきてる身としては、そのテキストの重みを実感せずにはいられなかったり。
 客観的にいえば、そういった鬱テイストがウザい、といった意見があるであろうコトは重々承知してるのですが、それが縛さんの魅力であるのも、また事実。この辺の判断は皆様に委ねたい。単純に淫乱エロマンガとして読むっていうのもアリですが、出来れば内省的なテイストの作品を好む方にオススメしたいです。