• DOGS ON ICE "Salt Wound"CD.(DAKOTA RECORDS/ALLIED RECORDINGS/Flight 2CD/Allied No.45CD)

 FloridaはTampaのトリオ・バンドの94年産の2ndにしてラスト・アルバム。昔っからお気に入りのバンドなんですが、なんかググってみても日本語のページにはヒットしなかったんで、じゃあ俺がやるか、とw。
 トリオ編成のギター・パンクスってカンジで、いうまでもなくJAWBREAKERテイスト満々なんですが、そこにFloridaらしくHOT WATER MUSIC的な苦みばしりフレイヴァーをプラス。そんなサウンドを本家のバンド達よりもドライヴの効いた演奏でお届けしてるんだから、カッコ悪いはずがないのですよ?8トラックで録音されてるサウンドも、よりラフな疾走感を醸し出させる好材料となっており(特にベースの生々しい鳴りは、素晴らしくカッコ良い!)ショボさとは無縁。
 でも、当時このアルバムを聴いたときって、えれぇビックリしたもんですよ。その理由は明快で、このアルバムのボーナス・トラックとして収録されている"Housefly"7".(同じくALLIEDより、93年にリリース)の音源を聴いていただければ、一発で得心がいくかと。俺が初めて聴いたDOGS ON ICEの音源がこれだったのですが、この頃の音って完全にALL〜DESCENDENTSマナーなヒネりの効いたポップ・パンクだったんですよ。voxこそ、このアルバムと変わらない苦みばしりテイストではあるのですが、シンガロングなコーラスなんかも差し込んじゃって、かなりのポップ路線だったのですよ?(プロダクションもそれっぽかった)しかも、これがすこぶるカッコ良さ!だもんで、俺としてはALL〜DESCENDENTSラインのサウンドを期待してこのアルバムを買ったのですよ。ところがどっこい、アルバムでは完全にJAWBREAKER路線でしょw。ホントびっくりしましたよ。
 個人的にはとても気に入ってるんですが(もう買って10年になるけど、年に何回かは必ず聴きます)如何せん地味なのは否めず、これといって話題になるコトもなく1995年に解散してしまいました。解散後、DsだったPaul ArcosはCLAIRMEL(やはりFloridaのナイス・バンド。そのうちreviewする機会もあるでしょう)に加入(現在も在籍)。BのBrian McCabeはWILL QUINLAN、PAGAN SAINTSといったバンドに在籍(詳細不明)。
 で、vox&GのJoe Poppのその後が凄い。なんと、今ではN.Y.にてミュージカルの脚本を書いたり、舞台役者としても活躍中。いやいやいやいや、相当とっぴな転身ですよ?でも、自分のHPとかでDOGS ON ICEのコーナーとかも設置してたりするんで、この経歴は美しい思い出の模様。良かったw(今に至るまでに、ソロとかでもちょこちょこ音源出してたみたい)。
 ともあれ、HOT WATER MUSIC(初期限定)、JAWBREAKER、PEGBOY、V.CARDなどにピンとくる方には、強くオススメ。どうせ中古屋の片隅で安価にて叩き売られてるだろうし(つーか、何度か書きましたがALLIEDって何年も前に閉鎖しちゃったんで、新譜は探しにくいかと)・・・_| ̄|○<ホントにカッコ良いのに・・・