R.A.M.B.O.

  • SAINT VITUS "Die Healing"(HELLHOUND/H 0035-2)

 アメリカが誇るダメ・ハードロックの雄、SAINT VITUSのラスト・アルバム。今やこの界隈のカリスマと化したScott "WINO" Weinrichがかつて在籍したいたバンドとして一部で著名ですが、このアルバムには参加してなかったり。
 相変わらずBLACK SABBATH以降の陰鬱で冴えないStoner路線を貫いているんですが、このだるいサウンドがたまらない。Scottの粘っこく歌い上げる歌唱法を軸に、余りメリハリの無い起伏に乏しい粘着サウンドを展開。本来ならまっとうなHRファンとかに評価されそうなトコですが、こういったサウンドを演ってるにもかかわらず、微妙にHR度が低い(ギター・ソロとかほとんどDroneみたいだし)。やっぱりHRっていうよかSSTやTOUCH & GOみたいなUSアンダーグラウンド系の雰囲気が強いんだよね。多分本人達的にはHRを演ってる意識があったんだろうけど、なんとなく似て非なるコトになってしまったっつーか。
 これが出たのが94年なんですが、94年にコレは無いよなぁw。でもねー、これがカッコいいんだ。ダラダラダラダラ気だるい演奏がこれでもか!ってなぐらい詰まってるんですが(つーか、それ以外には何も無いw)所謂Stoner風味とも異なる、この独特のやるせなさが良いのですよ?基本的には一服しながら(ナニかは分かるね?)聴くべき音楽なんですが、個人的には真夏の昼下がりに冷房無しの部屋で大音量で聴くスタイルを推奨。リアルにブッとべます。我が家では恒例行事ですが、何か?

  • SWALLOWING SHIT "S/T"(THE G7 WELCOMING COMMITTEE/G7014)

 90年代中期にCANADAはWinnipegで活動していたバンド。この音源時のメンバーにはex.PROPAGANDHIのB、Toddも参加してました(ここではG。同郷だし、レーベルもPROPAGANDHIのレーベルだし)。サウンドの方はFASTCOREがベースなんですが、そこに若干塩辛いvoxで味をつけ、ebullition風味を散らせたスタイル。正直、90年代中期にはこんなバンドは掃いて捨てるほどいたので、当時聴いたコンピとかでも印象に残らずこの音源とかもスルーしてたのでした(バンド自体は97年に解散)。
 でも、今聴くと結構新鮮。カオティックな風味も近年のスタイルとは異なってるし、なにより最近はこんなまっとうなFASTCOREを聴かせるバンドなんて絶滅危惧種だし。ちょみっと97aとかを彷彿とさせるかも。皮肉満点なニヒリスティックなLyricもポイント高い。近年のThrash復興の流れによってジリ貧なFASTCOREですが、こうやって聴くとやっぱ独特のカッコ良さがあるよね。久々にLACK OF INTERESTでも掘り起こそうかしら。