• さくらぢま「この恋〜kono-koi〜」

 さくらぢまの新刊は、以前コピー誌でリリースされた「この恋〜」のオフセ&完成版。こみパの和樹とちゃん様の、ちょっとヒネリの効いたラヴコメもの。プレヴュー版からしてかなりの気合の入りようだったのですが、この完成版の出来はそんなプレヴュー版を読んだ人の期待を裏切らない力作に仕上がってます。原作どおり素直になれないちゃん様と、そんなちゃん様に真っ向から向き合う和樹との甘酸っぱい青春ノリが全開なんですが、その全開っぷりっていうのが所謂オーセンティックなラヴコメのそれとは一線を画すのですよ。入り抜きのはっきりした、ざっくりとした描画、凝った構図、やり過ぎなまでのオーヴァー・アクションとキメポーズw。正直、かなりギリギリのやり過ぎ風味なんですが、そのグイグイと疾走する感覚が実に心地好い。クサさ丸出しなテキストのデリヴァリーも、この内容なら納得っつーか。随所で軽いタッチを織り交ぜているおかげで、上手い具合に作品の過剰さをスポイル出来てるトコもミソ。ちょっとクセはありますが、極めて完成度の高い充実した内容に脱帽。こみパ、ラヴコメ好きは言うに及ばず、コミティア系の作品なんかが好きな方にもオススメな逸品です。ナイス。
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  • 酸欠集「キクぽぽ」

 さんずいさんの、昨年夏リリースのドッコイダータンポポール&ワンダバスタイル・キク8号本。ドッコイダーの方は、小鈴が淡白な鈴雄を手篭めwにすべく悪戦苦闘するお話。なにげに炉で腹ボコ描写とかしてて、Brutalな仕上がり。個人的にツボだったのが、ワンダバの方。九十九とキクちゃんのこっぱずかしいラヴラヴもの。プライドが邪魔して素直になれず、キクちゃんに告白できず悶々とする九十九くんと、なんとかその一言を言わせたいキクちゃんとの掛け合いが、ダメなラヴコメ野郎の心を鷲掴みw。オチもあまあまで、終始ニヤケ風味。完成原稿にこだわらない向きにはオススメ。やっぱ面白いわー。
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  • Jellyfish Factory「Everlasting Skygarden」「grasssoul 01」

 海月まさみさんトコでは、冬コミで買い逃した本と新刊を。「Everlasting〜」は天使のいない12月本。未プレイ故、ストーリーの機微を補完出来ないんで、ちょっとコメントしづらいんですが、かなりemoな原作の様子。海月さんは絵が達者な方ではないんですが(失礼)独特な儚さや愛らしさを有していて、そんなテイストは今回も如何なく発揮されてます。切なくもえちいラヴラヴまんが。むにむにした柔らかそうな肉体描写が好き。「grass〜」はお気に入りのキャラのイラスト&テキスト本。やはりちゃん様成分高めなのはお約束ですかw。海月さんの持ち味である、ゆるゆるなテイストが満喫できます。どうでもいいんですが、何故にお札の文字が上原なのかw。まだまだ未熟だしクセも強いとは思うのですが、個人的にお気に入りのサークルさんの一つなのですよ。
ex.>id:PIG-M:20030928、id:PIG-M:20031010