埼玉を拠点に活動している5人組。初めて観たのは、昨年のREACH THE SKYの来日公演@WALL。トップで出たんですが、いきなりのエモなフレーズに即死。観客のノリは最悪だったんですが(その日のline-upでは異色だったんでしょうがないんですが)、俺は一人で(厳密に言えばもう一人のってるヤツがいたが)最前線気味(だって皆後ろで観てるんだもん)な位置でノってました。ただ、それ以降なかなか日程があわなかったり捕捉できなかったりでliveが観れなかったんです。それが先日の日記でちらっと書いた様に、いきなりTVで発見。おかげでHPからコンタクトを取って、早速デモを入手しました。このデモの曲は今はあんまりliveで演らないらしい(残念)んですが、なかなかの力作。2曲入りでタイトル・トラックの"Own〜"はちょっと陰りのあるメロディが印象的なギター・ロック。"We Know〜"は直球エモ。切ないメロディに絡むギター・ワークとベース・ラインが光る。最近はちょっと激しい方向へシフトしてきてるみたいだけど、持ち前の楽曲センスは健在なんで、是非一度liveをチェックしていただきたい。今度はlive行くぜ。

  • HIGH ON FIRE"The Art of Self Defence"(TEE PEE RECORDS)

 ex.SLEEPのMatt Pikeを中心に結成されたトリオ・バンドの1st。元々はMAN'S RUINからリリースされていたが、同レーベル倒産に伴い今回のレーベルより再発となった。SLEEPの頃に比べると、粘っこいロック度が上がってより野性味が増した印象。stoner系って結構グダグダなバンドが多いんですが(いや、それがカッコいいんすケドね)こいつらはやっぱ違いますね。サウンドの腰の入りっぷりが違う。長い曲でもグイグイ突き進む馬力といい、気合入りまくり。かのBilly Andersonプロデュースで音の鳴りも文句無いし(ベースがいい鳴りしてんだ)、CELTIC FROSTのカヴァーも痺れる一枚。

  • NO FUN AT ALL"State of Flow"(BURNING HEART)

 SWEDENの5人組の4thにしてスタジオ盤としてはラスト・アルバム(後にベスト盤がリリース)。99年リリース。そっかー解散してたんだ。ちょっと感慨深いですな。最初のミニ・アルバム("Vision")が出た93年頃って丁度SWEDEN系のメロディック・バンドが日本でも一部で注目を浴び始めていて、俺も色々と買っていました(RANDYとかSATANIC SURFERSとか)。その中の一枚が"Vision"でした。が、ぶっちゃけあんま良くなかった。だもんで"No Straight Angles"がリリースされてもシカトしてたんですが、ここで大きく変貌を遂げていたのでした。ヤケクソとも思えるスピードで北欧っぽい湿り気のある、しかしポップなナンバーを連射。ホント何があったんだってなぐらいの成長っぷりに唖然とさせられたものです。でもそれ以降はチェックしてなかったんで、よもや解散していようとは夢にも思いませんでした。
 で、このラスト・アルバムがまた良かったりするから始末が悪い。ぐっと速度を落とし聴かせる方向性にシフトしているのですが、これ大当たりでしょ。いわゆるemoとは違いギター・ロック然としたサウンドは、USやU.K.勢とは一味違う魅力に溢れていて、ホント沁みるなぁ。曲によってはかなりBAD RELIGIONなのはお約束(M-6なんて微笑ましい)
。明るいナンバーもいいんですが、中盤で聴かせるちょっと地味なナンバーにらしさを感じます。敢えて難を言えば、このバンドって最後までジャケの趣味悪かったね。もっとぽいカンジのジャケにすれば、よりアピール出来たろうに。JAWBREAKER〜SAMIAM系が好きなら要チェック。NO MOTIVとかでもOKよん。

  • THE WEAKERTHANS"Left and Leaving"(SUB CITY)

 ex.PROPAGANDHIのJohn K.Samsonが在籍しているカナダの4人組の2nd。元々PROPAGANDHIが好きだったんでずっと気にはなっていたバンドなんですが、なんとなく今までチェックしてませんでした。基本的には落ち着いたギター・ロック。なんとなくPEDRO THE LIONとか思い出したり(や、あんま似てませんが)。でも全篇しっとりってワケではなく、きっちりメリハリの効いた展開で飽きずに聴けます。ちょっとポスト・ロック気味な音響のアプローチなんかも試みていて、悪くないです。微妙に粘っこいvoxは好き嫌いが別れるかも(そこまでクセは無いですが)。

  • THE WEDDING PRESENT"Singles 1995-97"(Cooking Vinyl/spinART)

 David Gedge率いるU.K.ギター・ロックの雄WEDDING PRESENTの後期シングル・コンピ。W.P.といえば、やっぱRCA時代までが華だったワケですが、その後も97年まで活動していたのです、ひっそりと。このアルバムはそんな末期の音源をコンパイルしたもの。以前\100コーナーで買った94年リリースの"Watusi"は妙に覇気の無い冴えないアルバムで失望した覚えがあるんですが、実は末期はそんなに悪くなかったりします。基本的にはかつての鬼の様なカッティング・ギターの嵐や鬼気迫るテンションなどは望むべくもないのですが、それでも枯れた哀愁ギター・ポップとしてはけして悪くありません。ときおり"Seamonsters"辺りを彷彿とさせたり、ちょっとだけカッティングが入ったりして微妙に泣けたり。とはいえ、最終的に何が一番沁みたかって、ラストの"My Favourite Dress"(88年リリースの"Tommy"のラスト)と"Brassneck"(89年リリース"Bizarro"のトップ。死ねる名盤)の96年のレディング・フェスでのliveトラックだったりするんですが。本来なら燃え死ぬナンバーなんですが、すでに枯れ気味なサウンドが妙に切ねぇ。・・・でもカッコいいなぁ。結局W.P.のサウンドって何処にも受け継がれなかった気がします。でも、"Seamonsters"までのアルバムってどれもほんっとカッコいいんで、是非聴いていただきたいです。今なら安そうだしな・・・_| ̄|○