6/29 "苦肉祭 67"@nakano f

 都心に出る用があったので、ついでに苦肉祭も観てきまして。まぁ都心に出る用と言いましても例によってとらで買い物したいだけだったりw。いつものように各種単行本や同人誌を買い込んでから中野へ。若干早く着いちゃったのですが、何をするにも中途半端な時間しか余ってなかったので、特に寄り道もせず真っ直ぐ会場であるnakano fへ。先客っぽい方々が微妙な位置で立ち話をしてましたが*1、どうやら関係者っぽかったので、その人らの前に並んで開場待ち。程なくしてudさんもやってきたので、頼んでたブツの受け渡しをしたりしつつ開場までの時間を潰し、無事入場。


 問題なく普段陣取る席を確保出来たので、開演までまったり談笑。そうしてる間にどんどん席は埋まっていき、開演直前にはほぼ満席。その後も客は増え続け、予備の椅子まで並べることに。udさんの話では、ここ最近の動員は微増傾向にあり、予備の席がもっと用意される場合もあるとか。動員数だけなく、パっと見ただけでも客層もわりと入れ替わっていて、なんつーか普通のお笑いのライブみたいになってきたなぁ、と。笑いの沸点が明らかに低くなってたのも、そう感じた一因かも。


 ともあれ、開演。新規の芸人さんも何人かいたけど、印象に残ったのは馴染みのメンツばかり。相変わらずパワーと勢いに全てを委ねてるよしえつねおが良いカンジ。このゴリゴリ感と暑苦しさはJudgeに通ずるモノがw。大半の男性ファンのハートを間違いなく鷲掴みにするようなマッシヴさが魅力なのですが、その魅力が真っ当な嗜好の女性客陣に通ずるはずもなく、フロアが沸点を迎えることはありませんでした・・・が、個人的には濡れましたよ。こういう濃い芸人さんを観たいから現場に足を運ぶのです。

 よしえつねお同様、勢いと声の大きさだけでフロアを飲み込んでいく清水宏や、fastcoreばりなネタの短さなれど切れ味鋭い下ネタを魅せたうかれ小島、珍しくフリップ・ネタに挑戦するも肝心なフリップが使い物にならず、結局いつものように力強く迷走した挙句に爆散したヘブリスギョン岩月、もはやお笑いなのか歴史の授業なのか分からないネタを展開する大本営八俵*2辺りはどれも秀逸。


 ですが、この日のベストは三平×2かなぁ。自身の周囲を布で覆い隠し、背後からライトをあててシルエットを投影。そして「5分で勃起させます!」と高らかに宣言し、チ○コと乳首にローターを装着。さらに

BEASTIE GIRLS (WANI MAGAZINE COMICS SPECIAL)

BEASTIE GIRLS (WANI MAGAZINE COMICS SPECIAL)

を読む*3という万全の体制で自慰に及んだのですが、固唾を呑んで見守るフロアにローターの音が木霊するも、投影されてるシルエットに劇的な変化無し。結局、最後まで勃起することなく、呆気なく心が折れてギブアップを告げるという体たらくでしたが、いろんな意味で笑えたので好しw。しかし、三平×2はなんでこういうネタをファンタジアでやってくれないのかなぁ。こういうあからさまな下ネタこそファンタジアで披露すべきなんじゃなかろうか。つーか、ファンタジアの客の前でやったほうが、もっとウケるってw。


 てなカンジで、久しぶりだったから結構楽しめたのですが、残念なこともありまして。それは、過去にウチの日記でも幾度となく絶賛したチャンス大城が悲しいまでに劣化してたこと。やってる個別のネタはさして劣化してないのですが、ネタの合間に必ずブリッジを差し込むようになってしまったため、ネタが寸断されてしまい、かつての持ち味であった意味不明なんだけどムダに壮大な物語性やネタの積み重ねによって生ずるグルーヴ感が完全に消失。単にちょっとシュールな小ネタを散発するだけの芸人に成り下がっていました。心なしか覇気も感じられなかったし、どうしちゃったんだろう・・・。前に観た時も既にブリッジは導入してたんだけど、その頃は時折ブリッジを忘れるというイレギュラー性があったので、まだ面白さは感じられたんだけど、今は「目標をセンターに入れてスイッチ」ならぬ「ネタをやったらブリッジを入れる」ってな状態なので、悪い意味でリズムが出来上がってしまっていて、非常に淡々としたステージングになってしまってました。本人も周囲も今の芸風がベストだと思ってるのかな?そうだとしたら、もう言う事はありません。この方向転換が結実することを願うばかり。そうでなかったら報われない・・・。

*1:列の先頭としては不適当

*2:なかなかお笑いのネタでPC=politically correctなんて言葉は出てこないと思うw。ハードコアを通ってきてるので「PC」と板書された瞬間に意味が分かってしまったけど、良いんだか悪いんだかw。

*3:予め付箋でマーキングされてるのが心憎いw