3/27 "Less Than TV presents HOLLYWOOD JUSTICE!!!!!!!!!!!!!!!!!!! ?FEVER opening party & bootleg of ys rerease party?"@新代田Fever

 待望の初音源をリリースしたyounGSoundsのレコ発を観に行ってきましたよ。


 会場は、先月オープンしたばかりの新代田Fever。ハコの最寄り駅までウチから30分ちょいだし、件の駅の改札を抜けると店舗の入った建物を視認出来るってなトコなので、今後行く機会が増えるかも?ともあれ、横断歩道を渡って会場に向けて歩を進めると、その道すがら、ykc君と遭遇。誰かと待ち合わせしてるのかと思いきやさに非ず、微妙に入り辛い雰囲気なのでひと息ついてるんだとか。当然、そんな解説では腑に落ちるはずも無かったのですが、「まぁ見てきてくださいよ」との言葉に背中を押され会場の入口付近まで行ってみたところ、ykc君の言葉に偽りが無かったことを理解しまして。ハコの入口を歩道から見下ろす形になってるのですが、先ず、その入口のサイズが普通のハコよか段違いに広く、ちょっとしたマンションの入口みたいな感じになってることに面食らいまして。しかも、歩道から見える範囲には受付ぐらいしかなくて、あとはギャラリーのような空間が広がってるだけという、パっと見には到底ライブハウスには見えない雰囲気でビックリ。慌ててykc君の所の舞い戻り「敷居高そうだよねー」とか報告しあうw。とは言え、いつまでも手をこまねいていてもしゃーないので、意を決して内部に侵入。入口まで階段を下りていくと、視界に広がったのは白を基調とした開放感溢れる空間で、まさにギャラリーといった風情。一応ロビーも兼ねてるんだろうけど、もうちょい格調高い雰囲気っつーか。そんな雰囲気に気圧されつつも、入口左手にあったカウンターで受付を済ませ、フロアへ。


 フロアは想像以上に広く、床が白系統の色*1でステージの待機照明が青だったせいか、ひんやりとした空気感が心地よい都会的な空間といった印象を持ちました。入口左手に物販スペースが設けられており、ECDさんが一人鎮座ましましてらっしゃったので、なんとなくTシャツを購入w。ちなみに、右手の壁側は一面バー・カウンター。混雑が予想されたので早めにドリンクをオーダーし、それをちびちび飲みつつykc君やng君らと談笑しつつ開演待ち。結局30分ほど圧しての開演となりました。


 トップは、YOLZ IN THE SKY。観るのは2年半ぶりかな?音源もデモ時代までしかフォローしてないので、現在どうなってるのかさっぱり知らなかったのですが、いやもうのっけから素晴らしかった。以前よりも格段にダンサブルになっておりまして、強靭なリズム隊が繰り出す腰の入ったビートに即持っていかれる。ギターは、以前よりも一層パーカッシヴっつーかアクセント化が進んでて、骨太なビートを彩るプレイに終始。前よりもジャンクっぽい荒々しさが増してたような気がして、個人的には好印象でした。こういう音って得てして小洒落た感じになりやすいんだけど、ヨルズの場合は肉体性が前面に押し出されてるんでオシャレな雰囲気とは無縁。なればこそ、ナマで観て感じるモノがあるのではないかと。また観たいと思わせる、満足のいくステージでございました。しかし、voxの方は風貌もあいまって、ちょっと往年のBobby Gillespieっぽく見えたなw。

 二番手はECD with イリシット・ツボイ。イリシット・ツボイの「魅せる」ターンテーブルさばきやライブならではのタメの効かせ方は相変わらずカッコ良かったし、ECDの焦燥感溢るるラップも冴えていた。そんな二人の紡ぐ音が、時に寄り添ったりぶつかりあったり対峙したりしながら交錯し、極上のHip Hopへと昇華していく様は圧巻。イリシット・ツボイが終始素敵な笑顔で楽しげにビートを構築していたせいか、ECDも時折笑みを浮かべていたのが印象的。終盤にやってたdubっぽい感じの曲が幻想的で良かったなぁ。

 お次に登場した SPACE MCEE'Z(ロボ宙ZEN-LA-ROCK)+コンピューマ。由緒正しい2MC & 1DJ編成で、音もOld School路線全開なパーティ・アニマル・スタイル。大ネタやチープな電子音なんかを織り込みつつ、ファンクネスで極太なビートでフロアを揺らすコンピューマのビートの上で、ロボ宙ZEN-LA-ROCKという異なる魅力を持った2人のMCのラップが奔放に乱舞するってな感じでして、いまどき珍しいくらいのOld School路線。おかげで、ワタクシのような年寄りでも多いに楽しめた次第。Hip Hopのライブってクラブでオールナイトってケースが多いんで、酒もタバコもやらない年寄りの身としてはなかなか観る機会に恵まれないんだけど、こうやってライブハウスで夕方〜夜の時間帯にやってもらえると本当に助かる。

 そしてこの日の主役であるyounGSoundsの登場となったのですが、セッティング時に、やおらフロアにビニールシートを敷き始め、モニターにもなにやらシートをかぶせ始めたので、一瞬シークレット・ゲストで教祖降臨!?と期待してしまいましたが、そんなはずもなくw、フロアにセットされたのは樽酒。なるほど、と得心したところで鏡抜きが敢行されライブに雪崩れ込むという素敵な幕開けでございました。

で、肝心のライブなんですが、イルリメ脱退後初めて観たのですが、やけのはらを筆頭にフロントが動き回り、煽りまくっていたので少なくともパワー・ダウンしたような印象は受けなかったなぁ。相変わらず多幸感溢るるサウンドが炸裂してて、聴いてるだけで自然と頬が緩んでくるし、周囲の皆もはちきれんばかりの笑みを浮かべながら踊り、叫び、モッシュに興じている。younGSoundsの最大の魅力は、本当に音楽が好きなメンバーが集い、自分たちの好きな要素をブチこんだ音楽を創り、それを心底楽しそうに演奏して魅せて、聴かせてくれてるところにあるのではなかろうか。この日はレコ発故に、そんな彼らの音や姿勢を愛する面々ばかりが集っているのだから盛り上がらないわけがない。フロアは終始熱狂の坩堝と化し、最終的にはメンバーがステージ上に客を上げまくってアンコールの"ヤングサウンズのDisco"を大合唱して大団円。いやもう最高に素敵なひと時を心ゆくまで堪能させていただきましたよ。幸せ。




*1:さすがに大理石ではないだろうけど、非常に滑らかな足心地で心地よい感触