12/4 下川みくに Live Tour 2008 「ASIAN LOVERS〜Season2〜」@SHIBUYA BOXX

 ここんとこU局系列で「フルメタルパニック!」シリーズの再放送をやってまして、それを見直してたら、シリーズを通してOPとEDを歌ってる下川みくに熱が高まってきてしまいましてw。そんな折、st君が下川みくにのライブ情報を教えてくれたもんだから、一も二もなく食いついた次第。


 この日の会場は、渋谷のBOXXってトコ。AXの系列だか姉妹店だかっぽいけど、そもそもBOXXはおろかAXにも行ったことがないんで、よく分からないw。幸い、st君がだいたいの場所は分かるとのことだったので、連れられるまま一路最寄り駅である原宿へ。土日はアホみたいに混んでましたが、平日ということもあってか駅前は普通の繁華街の賑わい程度で一安心。代々木競技場を横目にほってほってと歩を進めていくと、AXと思しき建物が。駄菓子菓子、近くにBOXXっぽい建物は見当たらず、意外とデカいマッスルシアターが見えるだけ。まぁこの区画を道なりに歩いてれば見つかるでしょっつーコトで歩き出そうとしたところ、ふと近場の案内図が目に留まったので現在地を確認。すると、このマッスルシアターの裏手方面にBOXXがあることが判明。でも、入り口らしきところが見当たらなかったので、AXへと至るゲートから敷地内に潜入し、BOXXがあるであろう方面目指して移動移動。すると、それっぽい建造物を発見。近づいてみると、カフェ越しに人の列が出来てるのが視認出来たので、おそらくそこがBOXXであろうと判断。が、件のカフェを通り抜けないことには、その列の所には行けない。万が一にも通り抜け出来なかったら、来た道を戻って当て所なく周囲を彷徨うハメに・・・。そんな不吉なヴィジョンが脳裏を過ぎりましたが、難なくカフェを通り抜けることが出来たので、ほっと胸を撫で下ろしましたw。


 今回は入場がチケットの整理番号順*1なのでタイトな列形成じゃなかったので適当に後ろの方に陣取って客層を観察したりしてたのですが、今まで足を運んだ声優系 / アニソンのコンサートとは一線を画す客層っつーか、年齢層が高めで落ち着いてる人が多かった印象。開演前からアガってる人が皆無なのも新鮮w。若干押しての開場となりましたが、入場はスムーズだったので、さしたるストレスも無く。ちょろっと物販を覗きましたが、当然XLのTシャツなどあろうはずもなく、微妙に肩を落としつつフロアへ。・・・意外と狭いな。後で知ったんだけど、この会場のキャパは280くらいらしい。グッドマンと同程度ってトコかね?何故かムダにスモークが焚かれまくって霞んでるフロアには整然と人が並んでまして、完全に座席指定のライブのマナーなんだけど皆立ってるもんだから、なんかヘンなカンジw。通常のライブなら適当に人の間を縫って前のほうに行くんだけど、そこはそれ、普段行くライブとは完全に異なるマナーのライブですんで、素直に入場順に形成されていく列の最後尾に陣取る。フロアはだいたい満員になったけど、立錐の余地無しってカンジの並びじゃなかったんで、動員は200ちょいくらい?絶妙なハコのチョイスでしたw。


 で、開演。ド頭からしっとりとしたバラードで入ったのは意外。フロアは完全に聴き入るスタイルだったから安心して楽しめたんだけど、2曲目、3曲目とライブが進行していっても一向にフロアは動きを見せず、なんか体をリズムに合わせて揺らしながら聴くのも憚られるような雰囲気で、これはこれでやりにくいw。無論、曲が終わると拍手は起こるんだけど、それ以外はノー・リアクションに近かったので、下川みくにが曲間とかで若干やりにくそうにしてたように見えたのはワタクシだけでしょうか?まぁフロアのノリはさておき、肝心の下川みくにはというと、安定した歌唱で伸びやかに歌っており、良いカンジ。微妙に投げやり感漂うMCのノリも悪くないw。バックバンドはG、B、Kb&G、Dsという生バンド編成。演奏をリードしてるのは、明らかにKb。演奏に華があるし、グルーヴがあるので聴いてて心地よい。他は、まぁ可もなし不可もなし・・・と言いたいトコだけど、明らかに「バンド」としての習熟度が足りておらず*2、work感を醸し出しちゃってたのはいただけなかったなぁ、と。あと、PAのせいもあるんだろうけど、ちょっと高音が強調され過ぎててギターの音色や歌声の高音部が耳障りなケースがままあったのが惜しい。


 でも、今回のライブで一番首を傾げざるをえなかったのは、中盤のカバー・ソングのパートかな。ちょっと古めなアニソン*3のカバー曲を連発してたんだけど、アレンジは凡庸だし*4オリジナル曲に比べると明らかに歌に気持ちが入ってない*5しで、かなり退屈だった。つーか、オリジナルの良い曲をたくさん持ってるんだから、カバー曲なんかに頼らなくても良いだろうに。とは言え、カバー曲のコーナーからちょっとずつフロアも盛り上がり始めたんで、ファン的にはアリなんですかね?ともあれ、以降は手拍子や拳を突き上げる振りがフロアに浸透し、普通のライブっぽいノリになっていきまして。それに呼応するようにお馴染みのナンバーも連発され、フロアは沸点を迎える。ここにきて軽く打つ寸前のアクションを見せる客もチラホラ現れだしまして。近くでそういうアクションをされると正直若干ウザく思っちゃったりもしますが、今回は慈しむ目で愛でてみたりw。


 個人的なハイライトは"南風"。

南風/もう一度君に会いたい

南風/もう一度君に会いたい

原曲よりもテンポを上げて演奏されてたのですが、途中のブレイクダウンもかなりヘヴィにアレンジされてまして、一瞬本気でモッシュし始めそうになったのはココだけのヒミツだ。さすがにあの場でモッシュとかは場違いも甚だしいから、自重した自分を褒めてあげたいですw。でも、次の機会があったら絶対やっちゃうかもw。それぐらいグっときちゃったのですよ。無論、"それが、愛でしょう"も沁みた。
それが、愛でしょう/君に吹く風(CCCD)

それが、愛でしょう/君に吹く風(CCCD)

やっぱフルメタ下川みくにを知ったんで、フルメタ絡みの曲には反応せざるえない。でも、この曲はあんまアップテンポにアレンジしてほしくないな。一方、アンコールで披露された新曲は・・・微妙。
イ~じゃナイ!?

イ~じゃナイ!?

WeezerっつーかBeat Crusadersっつーかってなカンジのシンセを織り込んだアップテンポのナンバーなんですが、常日頃こういう曲調に慣れ親しんでる身としては、このテのナンバーが一番聴いてて辛い・・・。パンキッシュな曲調のツボを心得てないのがモロバレだからなぁ*6。ただ、今後のアレンジ次第では面白くなりそうな曲ではあるので、こなれてくると聴けるかも。まぁ、このテの曲は平野綾とかに任せとけば良いんじゃね?っていうのが正直な感想なんだけどねw。新境地開拓っていうよりは時流に乗ってみました感が強いと思えちゃうのは俺だけじゃないはず。


 ともあれ、思ってたよりも全然楽しめたので、観に行って良かったと思える良いライブを堪能。機会があったらまた観たいけど、来春のデビュー10周年記念ライブ@渋谷O-EASTに足を運ぶかどうかは微妙。個人的には、あくまでも下川みくにの歌を楽しみたいので、ゲストが出るような規模のライブはちょっとなぁ。それと、チケ代が¥5800っていうのも二の足を踏む要因。Mudhoneyのチケ代よか高いってどうよw?そんな愚痴をこぼしつつ会場を後にし、新宿でメシを食ってから帰宅した次第。

*1:さらに言うと、ファンクラブ・チケットを筆頭にチケットの種類によっても順列が設けられてた

*2:細かいミスは目立ってたし、曲の終わりをドラムが〆るワンパターンな展開ばっかだったし

*3:マクロスとかみゆきとかエヴァとか

*4:"愛・おぼえていますか"は軽くボサノバ調のアレンジになってて多少面白くはあったけど

*5:ただ勢いで押してるだけ

*6:アップテンポだけど疾走感に欠けるところとか