5/17 "Lost My Music vol.1"@小岩eM SEVEN / Aspirin / Arms Waltz / illya / Spy Master / Deathlike Silence / Navel / Top Suicide

 土曜は小岩でライブを観てきましたよ。


 ジャップコアやらUSやらメロディックやらブラックメタルやらが一同に会するという、一見意味不明なメンツの企画なのですが、そこには様々な共通点や縁が秘められていたりするワケですが、それは言わぬが華。


 昼頃からant君がhn君らと一緒に秋葉原を徘徊するという話も小耳に挟んではいたけど、あたしゃおっとりがたなで15時前に秋葉原入り。とりあえず浜勝でメシ食ってからメロンで各種単行本を購入し小岩へGo!と目論んでおったのですが、ちと予定が狂う。先週発売になった速水螺旋人さんの単行本がメロンで完売しておりまして。しゃーないのでとらに赴いたところ、またしても完売。以後、アニメイトゲーマーズと連続で空振ったところでワタクシ涙目。べそをかきながら向かったK-BOOKSで、ようやく購入できた次第。無論、魔人の分も含めて2冊購入w。物欲を満たし、えびす顔で小岩に向けて移動移動。程なくして小岩に到着しeM SEVENに入るとまだリハ中でしたが、見知った面々が溢れておったので、談笑しつつ時間を潰す。術後初めて会った魔人もお元気そうだったので、何より。


 そうこうしてるうちに開演時間が迫ってきたのでフロアに移動すると、思ってたよりは寂しい人の入りだったので、ちと切なくなる。まだまだジャンル間の壁は厚いのか・・・ってなコトを考えてると、視界の片隅にkzさんの姿を捉えたので声をかけようかと思ったのですが、傍目にも分かるくらいの殺気を漲らせており、その「寄らば斬るぞ」的空気に気圧されて声をかけるのを憚られた次第。事前に今回のライブにかける意気込みを聞いていたのである程度予想はしていたのですが、その空気感は完全に80年代のジャップコア界隈に通ずるものがありました。そんな人がフロアを闊歩してたら、そりゃー「ハードコア怖い・・・」とか言われちゃうわw。


 そうこうしてるうちに、ほぼ定時に開演。全バンド持ち味を発揮したと思うが、とりわけ印象深かったバンドを幾つか。まず、初見だったArms Waltz。Top Suicideアガツマさん、トモさん、ケン様がバックで、カズさんがvoxを務めるジャップコア・バンド。このバンドのダイナモは、やはりカズさん。伝えるべき、語るべき明確なメッセージを有したバンドに相応しく、熱く激しくまくしたてつつも明瞭に歌詞が聞き取れるので、サウンドのダイナミズムと拮抗、或いはそれ以上のインパクトを持ってダイレクトにメッセージが伝わってくる。その様は、歌詞を重んじるスキンズのマナーに準じているような。しかし、サウンドはストレート・フォワードで攻撃的なジャップコアのそれであるので、そのバランス感覚の妙が魅力。

 終盤、カズさんの狂おしいまでに熱いアジテーションを引き金に、飛龍革命ばりのドラマティックなやりとりが勃発。経緯を知らない大多数の人にとっては理解不能な一幕だったろうけど、この日に賭けたArms Waltzの想いはあの一瞬にこそ凝縮されていたワケで、真摯なメッセージ共々、胸を打たれました。また観たい。


 illyaは2月の自主企画で観て以来だったんだけど、あの時の好調っぷりを維持してる模様。勢いのあるステージングを見せてくれました。illyaの魅力は、やっぱ楽曲の良さに尽きるんじゃないかと。キャッチーでシンガロング出来るフレーズを有するジャップコア・マナーな曲って結構ハードル高いと思うんだけど、そういったキラー・チューンを既に有していて、それがライブのハイライトになるんだから盛り上がらないわけがない。しかも、最近は演奏の完成度よりも勢いを重視した方向にシフトしているので、その怒涛の進撃っぷりは痛快ですらある。曲間の間を嫌い、曲と曲の繋ぎにジャムっぽい演奏を織り込んだりする繊細さも併せ持っており、末恐ろしい。このまま順調にキャリアを積んでいけば、更なる高みへと上っていけるでしょう。

 個人的にこの日のベスト・アクトと思えたのは、Deathlike Silence。この日は初手からバンド自体がドス黒いオーラを漲らせており、出音も先日の@高円寺Rootsの時とはまるで違い、極めて攻撃的。しかも、voxのシダ君ものっけからキレキレで情念剥き出しの咆哮を上げ続け、痙攣するような激しい動きを繰り返しながらステージ上を右往左往。うす暗い照明も相まって、フロアをDeathlike色に完全に染め上げることに成功しており、この日の出演陣の中で最もバンドの色を濃く打ち出すことが出来たんじゃなかろうか。出音のバランスも良く、演奏のテンションも高かったのでワタクシも当然の如く惹きこまれてしまいまして、年甲斐もなくモッシュヘッドバンギングで応戦。その結果、いまだに首周りの筋肉痛が治りませんw。一応Black Metalというカテゴリーに入る音楽なのかもしれないけど、そのサウンドにはたっぷりとHCのエッセンスが含まれているので、ブラストが入ってようがリフを切り刻んでようがヒステリックなソロが入ろうが、テクニック的にしっかりしてようが、あんまメタルって感じがしないのよね。無論メタルが好きな方にも大いにアピール出来るサウンドだと思うので、機会があれば是非観て欲しいバンドの一つです。

 観た人は皆内心ツっこんだと思うケド、voxがDe La Soul*1、GがJawbreakerのTシャツをそれぞれ着用してるっていうセンスも特筆モノ。あたしゃそういうセンスのバンドが大好きです。


 トリのTop Suicideは、Dsのケン様復帰一発目。メンバーの3/5がダブルヘッダーでしたが、そんな疲れなど微塵も感じさせない貫禄のステージングを披露。叩き上げのバンドなだけに、観るたびに良くなってる気がする。特にvoxのアガツマさんのフロントマンとしての自覚というか意識の高まりは目覚しく、まさに「バンドの顔」と言わんばかりに「前へ!前へ!」という意欲が歌のみならず動きにも反映されておりました。そんな意識の変化は、全幅の信頼をおけるバックの面々があってこそなのかも。そうと思わせるくらいバックの面々が強力にアガツマさんを後押し。前任者よりも直線的なケン様のドラミングは、2ステージ目であるにも関わらず明らかにArmsの時よかパワフルだったし、意味のあるツイン・ギターが攻撃性と叙情性を伴ってサウンドを彩る。後顧の憂いが無いから、ただ前だけを見据えて進んでいけるのかも。さすがに今回はフルスロットルで爆走というわけにはいかず、若干整合性を求める方向の音になってた印象は否めませんが、そこは時間でしか解決出来ない部分でもあるので、致し方のないところ。むしろ、次が楽しみと言うべきでしょう。


 そんなこんなでライブは滞りなく終了。充実した企画の最後を彩るのは、フリーマーケット風味な即売会w。毎度おなじみ長机がフロアに並べられ、その上に続々と有志たちの頒布物が並べられていったのですが、TシャツやCD、エフェクターといったライブに付随するブツはいざ知らず、ゼロ魔のスティックポスターやら佐藤明機の単行本、果てはエロゲや同人誌まで並べられる始末。かてて加えて何故かフロアにはレイヤーさんも闊歩しだして、もう何がなんだか。ワタクシも当然そんな頒布物の争奪戦に参加しまして、各種Tシャツや件の漫画、エロゲなどをきっちりと押さえ、御満悦。良い買い物が出来ましたよw。


 フリマを堪能し、24時頃までeM SEVENで談笑してから打ち上げ会場である小岩名物香港亭に赴き、以降5時まで延々飽きずに残念な会話に終始。最終的にはant君、sd君、yki君、ワタクシという残念にも程がある面々が集ってしまってたのは自明の理。穢れなき若人*2を四人で寄ってたかって脳内妄想にて陵辱し倒してしまうという、人として最悪な真似をしてしまいました・・・自らに猛省を促したい。結局、5時に香港亭を追い出されたところで終了。小岩駅にて三々五々帰路に着いたのでした。幸い西組はそれなりにいたので寝落ちすることなく最寄り駅まで辿り着きまして、始発のミニバスに乗って帰宅しましたとさ。どっとはらい

*1:しかも2nd

*2:男性