1/9 "お笑いライブ ファンタジア 43"@お江戸上野広小路亭

 水曜は上野広小路でお笑いのライブを観てきましたよ。
 ファンタジアといえば、かつては糞尿や蟲汁が飛び交った極北のイベントとして名を馳せておりましたが、前々回ピークを迎えてしまったせいか、前回はextreme路線を若干軌道修正し、drone〜stoner路線のねっとりと絡みつくようなエグさで攻めてくれまして。新年一発目となる今回は往年のextreme 路線の戻すのか、はたまた前回同様のstoner路線でいくのか・・・期待と不安が入り混じる複雑な思いで昨日という日を迎えたワケで。
 若干買い物があったので、17時頃に秋葉原に着くべく移動を開始したのですが、地元駅に辿り着いた瞬間、デジカメを持ってくるのを忘れたことに気づき絶望する。にょろーんにも程がある。とは言え、家に戻る気力など湧くはずも無く、諦めて電車に乗り込み一路秋葉原へ。道中問題なく、予定通り17時頃に秋葉原入り。メロンとらを巡り、その最中udさんと合流。お馴染みのねぎしで夕食を摂ってから会場のある上野広小路に向かって移動移動。程なくして会場に到着。当日券を購入してフロアに入ると、いつもよか若干少ない客の入り。そんな数少ない客の中に何をトチ狂ったのか老夫婦が迷い込んでおりまして・・・数刻後に老夫婦を襲う惨事を思うと胸が痛みました。そんな老夫婦を横目に適当に陣取り、開演を待つ。
 普段は開演時刻を守るイベントなのですが、この日は様子が違う。緞帳越しに芸人たちがざわめく声が漏れ聴こえていたので何がしか仕込んでるコトが丸分かり。どんなサプライズが起こるのかとwktkしながら待っていると、開演のアナウンスと共に緞帳が開きまして、全容が判明。なんと出演陣が銘々の股間に「き」「ん」「が」「し」「ん」「ね」「ん」の各文字を貼っただけの姿(=ほぼ真っ裸)で鎮座ましましており、新年の挨拶をカマしてくれやがりまして。無論紙のサイズは微妙なもんだから、何人かはお稲荷さんが見えたり見えなかったり。その下品窮まる所業を目の当たりにし、今年一番の笑みを浮かべるワタクシとudさん。こういうのを観たくてこのイベントに足を運んでるんだよ。

 初手こそ強烈な一撃を放ってきましたが、以降は真っ当なピンネタを披露する出演陣。中でもうつ八郎超能力少年ダイジのスベリ芸は見事。うつは、無理から客を巻き込んで力技でねじ伏せようとして自滅、ダイジは、客のリアクションなど全くお構いなしに自分の都合だけでネタをどんどん進めていき、これまた自滅。客観的に観たら「つまらない」の一言で片付けられちゃうような芸風なんだけど、観れば観るほどに妙な味わいを醸し出してくれたりするのですよ?こういう芸風って世間的に「一周回って面白い」とか形容したりしますが、この二人は一周回ってもつまんないw。でも、ゲームで言うところのバグ的な何かが作用してまして、本来絶対アウトな地帯に何故かイレギュラーなセーフ・ゾーンが発生してしまってて、この二人のネタは期せずしてそこに到達してしまってるかのような印象。まぁ所詮バグなんで、正規の仕様じゃなかったりするんですがねw。だが、それもまた一興。
 その他のメンツでは、猫ひろしの落語に面食らった。拙くはあったんだけど、随所にキラっと光る部分なんかもあったりして意外と適正があるんじゃないか?と思わせる出来で、ちょっと興味深かった。演目のチョイスと今後の修練によっては、動き無しで魅せることも可能なんじゃないかしら。
 で、お待ちかねの「水戸の紋所」コーナー。舞台に敷かれたブルーシートの上に箱馬が設置され、否応無しに高まる期待。そんな中登場したのは、本来のエースである元氣安*1佐々木孫悟空ではなく、うつ八郎と超能力少年ダイジの元・東京ゴブリンの二人*2。今回のお題目は「書初め」。筆は自前のモノを使用・・・w。つーワケで、まずは先攻のダイジが下着を躊躇無く脱ぎ捨て*3、墨汁が注がれている容器にチ○コを浸し、箱馬に跨って巧みな腰さばきで字を書いていくダイジの姿が眩い。ちなみに、一児の父。

 書きあがった「大」の字を高々と掲げたところで攻守交替。後攻のうつは、ダイジとはうって変わって客に尻を向け、一応の恥じらいを感じさせる脱ぎっぷり。ところが、いざ箱馬に跨ると態度が一変。熟練AV男優ばりの粘っこい腰使いで「湿」という字を書き上げる*4というスキルの高さを見せ付ける。


 負けじとダイジも応戦しようとするのですが、ここで主宰のなべやかんが一計を案じ、墨汁の入った容器にタバスコを一瓶分投入。そうと知らずにダイジは再度ナニをそこに浸し、新たな字を書き始める。ところが、あにはからんや、ダイジはノー・リアクションで「笑」という字を書き上げ、ちと拍子抜けな展開に・・・と思った次の瞬間、突如悶絶し始めるダイジ。ここにきてようやくタバスコが効いてきた模様。しかしリアクション芸に不慣れなせいか悶絶する様に時折痛々しさが垣間見えてしまい、笑えるんだけど一抹の哀愁も禁じえなかったりw。うつのほうもタバスコ入り墨汁にナニを浸したのですが、こちらは包茎の恩恵かダイジほどの痛みは感じなかったようで、皮の奥から亀の頭を覗かせてみせたりする余裕っぷりを披露。

 そんなこんなで、ラストはグダグダなまま〆。この程度の芸じゃまだまだ先達には遠く及ばないものの、明日無き芸人たちが身体を張って貪欲に笑いを取ろうとする様を拝むのは嫌いじゃない。次回以降も旧東京ゴブリン組の活躍を期待したいところ。

*1:スケジュールの都合での欠席ではなく、「何をやったらいいのか分からない・・・」というプレッシャーに負けての欠席だったそうでw

*2:その昔、この二人はコンビを組んでいたのです

*3:その逡巡の無い脱ぎっぷりに芸人再度から「もっと恥じらいを持て」的なツッコミが入る

*4:うつはアトピーで常時乾燥しているのです